箱根駅伝の復路は、往路で箱根・芦ノ湖まで運ばれたたすきを東京・大手町へ戻す、全5区間・109.6kmのレースです。第102回(2026年)は1月3日に開催され、青山学院大学が5時間19分26秒の復路新記録を樹立。総合でも10時間37分34秒の大会新記録で優勝しました。國學院大學も復路5時間20分05秒という好記録を残し、順天堂大学が総合3位に入るなど、復路の走りが最終順位を大きく左右しました。
復路の見どころは、単純な山下りだけではありません。6区の急激な下り、7区の気象変化、8区の遊行寺坂、復路最長の9区、そして大手町へ向かう10区と、各区間で求められる能力が異なります。ここでは2026年の結果・順位・区間賞・歴代記録を整理し、第103回(2027年)の日程や日本テレビのテレビ放送、TVerのライブ配信情報まで解説します。
【基本情報】箱根駅伝の復路は何区間?スタート地点とゴールを解説

箱根駅伝の復路は、第6区から第10区までの5区間で構成されています。第5区のゴール地点である神奈川県箱根町の芦ノ湖駐車場入口を出発し、小田原、平塚、戸塚、鶴見を経由して、東京都千代田区の大手町・読売新聞社前を目指します。
大会公式サイトが示すコースの基本データは次のとおりです。
- 区間:第6区〜第10区の5区間
- 総距離:109.6km
- スタート:箱根・芦ノ湖駐車場入口
- ゴール:東京・大手町の読売新聞社前
- 全10区間の総距離:217.1km
- 復路の開催日:例年1月3日
往路107.5kmに対して、復路は109.6km。復路のほうが2.1km長く、距離だけを見ても決して簡単な後半戦ではありません。
また、復路は単純に往路を逆向きに走るだけではなく、下り坂や海岸沿いの風、都市部のビル風など、往路とは異なる条件が待ち受けています。特に6区は標高差の大きい山下りであり、平地のスピードとは違う技術と脚力が大切です。
2026年の第102回大会では、青山学院大学が往路優勝に続いて復路でもトップとなり、完全優勝を達成しました。
2026年1月3日に行われた第102回箱根駅伝の復路は、青山学院大学が5時間19分26秒で優勝しました。この記録は従来の復路記録を更新する大会新記録です。
2位の國學院大學も5時間20分05秒を記録し、従来の記録を上回りました。3位は駒澤大学、4位は順天堂大学という結果です。
2026年の復路順位トップ10- 青山学院大学:5時間19分26秒(復路新)
- 國學院大學:5時間20分05秒(復路新)
- 駒澤大学:5時間21分50秒
- 順天堂大学:5時間22分06秒
- 帝京大学:5時間22分50秒
- 中央大学:5時間24分47秒
- 城西大学:5時間25分57秒
- 早稲田大学:5時間26分03秒
- 日本体育大学:5時間26分38秒
- 神奈川大学:5時間26分44秒
11位以下は、東京国際大学、東洋大学、創価大学、中央学院大学、東海大学、日本大学、山梨学院大学、立教大学、東京農業大学、大東文化大学の順でした。関東学生連合は参考記録として5時間25分33秒を残しています。
復路順位を見る際に注意したいのは、復路の順位と総合順位は同じではないという点です。往路のタイムに復路のタイムを加算して、最終的な総合順位が決まります。
2026年の総合順位トップ10- 青山学院大学:10時間37分34秒(大会新)
- 國學院大學:10時間40分07秒(大会新)
- 順天堂大学:10時間43分55秒
- 早稲田大学:10時間44分29秒
- 中央大学:10時間44分31秒
- 駒澤大学:10時間44分50秒
- 城西大学:10時間46分17秒
- 創価大学:10時間51分40秒
- 帝京大学:10時間53分15秒
- 日本大学:10時間53分56秒
特に注目したいのは、総合3位の順天堂大学です。往路6位から復路4位の走りで順位を押し上げ、最終的に表彰台を獲得しました。
一方、早稲田大学は往路2位という好位置からスタートしたものの、復路は8位。最終的には総合4位となりました。往路で築いたリードを復路でどれだけ守れるかという、駅伝ならではの難しさが表れています。
これらの順位と記録は、東京箱根間往復大学駅伝競走の公式記録および月刊陸上競技の大会結果に基づいています。
【区間別ガイド】箱根駅伝復路6区・7区・8区・9区・10区の距離と区間賞
復路の面白さは、5つの区間がそれぞれ異なる特徴を持っていることです。2026年の区間賞と現在の区間記録を比較すると、選手に求められる能力の違いも見えてきます。
2026年復路の区間賞・距離・歴代区間記録一覧2026年の区間賞は5区間すべて異なる大学・選手が絡む結果となりました。特に8区と10区では区間記録が更新されています。
区間記録と大会当日の区間賞は別の概念です。例えば6区は小池莉希選手が2026年の区間賞を獲得しましたが、歴代最速記録は前年の2025年に青山学院大学の野村昭夢選手が記録した56分47秒です。
6区:箱根駅伝最大の難所ともいわれる山下り6区は芦ノ湖から小田原までの20.8km。復路のスタートを飾る区間であり、箱根駅伝の象徴的な見どころの一つです。
スタート直後は約4.5kmの上りが続き、その後は一気に下ります。日本テレビの公式コース紹介によれば、下りの標高差は約840m。高速でカーブを抜ける技術と、着地時の衝撃に耐える脚力が必要です。
下り坂だから簡単に速く走れるわけではありません。前半でスピードを出しすぎると、残り約3kmの緩やかな下りで脚が重くなり、ペースを維持できなくなることがあります。
2026年の区間賞は創価大学の小池莉希選手。56分48秒という好記録で走り切りました。歴代区間記録まであと1秒に迫る走りでした。
7区:気温と風の変化が選手を苦しめる7区は小田原から平塚までの21.3kmです。山間部から海沿いへと移動するため、気象条件の変化が大きい区間として知られています。
スタート地点では山から吹き下ろす冷たい風を受け、平塚に近づくと海風や日差しの影響が強くなります。時間の経過とともに気温や体感温度が変化するため、体力の配分が重要です。
2026年の区間賞は國學院大學の高山豪起選手。1時間00分54秒を記録しました。歴代記録は駒澤大学の佐藤圭汰選手が2025年に樹立した1時間00分43秒です。
8区:遊行寺坂が待ち受ける勝負の分岐点8区は平塚から戸塚までの21.4km。前半は海岸沿いを走り、後半は内陸部へと入っていきます。
最大の要点は、終盤に待ち受ける遊行寺坂です。残り約6km地点の上り坂では、それまでの疲労が一気に表面化することがあります。日差しや気温上昇による消耗も見逃せません。
2026年に大きな存在感を示したのが、青山学院大学の塩出翔太選手です。1時間03分45秒で区間賞を獲得し、区間新記録を樹立しました。
8区は優勝争いだけでなく、シード権を争う大学にとっても重要な区間です。ここで失速すると、後半の9区と10区に大きな負担がかかります。
9区:復路最長23.1km、権太坂が勝負を左右する9区は戸塚から鶴見までの23.1km。復路で最も距離が長く、各大学が主力級の選手を配置することも多い重要区間です。
特に注目されるのが、スタート直後の下りと、約7km地点にある権太坂です。序盤のペース配分を間違えると、後半に大きく失速する危険があります。
また、9区の鶴見中継所は繰り上げスタートが発生する可能性がある場所でもあります。先頭からの時間差を気にしながら、最後までたすきをつなごうとする選手たちの姿は、箱根駅伝の象徴的な場面です。
2026年の区間賞は青山学院大学の佐藤有一選手。1時間07分38秒で走り、チームの復路優勝に貢献しました。
10区:大手町までの最終23km、アンカーの責任10区は鶴見から大手町までの23.0kmです。日本橋や銀座方面を通過し、最後は読売新聞社前のフィニッシュ地点へ向かいます。
選手は気温の上昇に加えて、都市部特有のビル風にも対応しなければなりません。長い距離を走った後の疲労に加え、チームの最終順位を決めるアンカーとしての精神的な負担も大きくなります。
2026年は駒澤大学の佐藤圭汰選手が1時間07分31秒で区間賞を獲得。区間新記録も更新しました。最後まで順位が変わる可能性があるため、ゴール直前まで目が離せない区間です。
【勝負の分析】青山学院大学の復路新記録と國學院・順天堂の好成績
2026年の第102回大会を振り返ると、青山学院大学の強さは特定の1人だけに依存しない、復路全体の安定感にありました。
青山学院大学:復路5時間19分26秒の歴史的記録青山学院大学は2026年の復路を5時間19分26秒で走り切りました。従来の復路記録は2025年の駒澤大学が記録した5時間20分50秒。今回の青山学院大学は1分24秒も記録を短縮しています。
特筆すべきは、5区間すべてで大きく崩れなかったことです。
- 6区:石川浩輝選手が57分15秒、区間3位。
- 7区:佐藤愛斗選手が1時間02分49秒、区間3位。
- 8区:塩出翔太選手が1時間03分45秒、区間新で区間賞。
- 9区:佐藤有一選手が1時間07分38秒で区間賞。
- 10区:折田壮太選手が1時間07分59秒、区間2位。
つまり、区間賞を2つ獲得しただけでなく、残る3区間でもすべて区間3位以内に入っています。どこか一つの区間で大きく稼ぐだけでなく、全区間で安定した走りを積み重ねたことが、復路新記録につながりました。
往路5時間18分08秒と復路5時間19分26秒を合計した10時間37分34秒も大会新記録です。往路・復路の両方を制した完全優勝となりました。
國學院大學:復路2位、5時間20分05秒の快走國學院大學も2026年の復路で大きな成果を残しました。記録は5時間20分05秒で、復路2位。こちらも従来の復路記録を更新する好タイムです。
特に7区の高山豪起選手が区間賞を獲得したことは、チームにとって大きな収穫でした。青山学院大学との差は39秒で、復路の記録だけを比較しても非常に高い競争力を示しています。
総合順位は2位の10時間40分07秒。往路4位から総合2位まで順位を上げており、復路での巻き返しが結果に直結した大会でした。
順天堂大学:往路6位から総合3位へ順天堂大学は往路6位、復路4位という成績で、総合3位の表彰台を獲得しました。
復路タイムは5時間22分06秒。青山学院大学や國學院大學には及ばなかったものの、総合順位では早稲田大学、中央大学、駒澤大学を上回りました。
ここから読み取れるのは、箱根駅伝では復路だけの速さではなく、往路と復路のバランスが重要だということです。往路で大きく出遅れず、復路でも安定したタイムを残すことが、総合順位を押し上げる条件になります。
箱根駅伝復路の歴代記録はどう変わった?復路の歴代記録を比較すると、2026年大会のレベルの高さが分かります。
- 2022年・第98回:青山学院大学、5時間21分36秒。
- 2024年・第100回:青山学院大学、5時間23分12秒。
- 2025年・第101回:駒澤大学、5時間20分50秒。
- 2026年・第102回:青山学院大学、5時間19分26秒。
2026年は青山学院大学が復路の歴代最速記録を更新しただけでなく、國學院大學も5時間20分05秒で歴代2番目に相当する好記録を残しました。
複数の大学が従来の記録を上回ったことからも、第102回大会は復路全体の高速化を象徴する大会だったといえます。
【ルール解説】箱根駅伝復路の繰り上げスタートとは?たすきがつながらない理由
箱根駅伝を観戦していると、前の走者が中継所に到着していないにもかかわらず、次の選手がスタートする場面があります。これが「繰り上げスタート」です。
繰り上げスタートは、交通規制や大会運営上の事情から、先頭チームの通過後に一定時間が経過した場合、審判員の判断によって次の走者を出発させる仕組みです。
2026年大会の復路における繰り上げ基準第102回大会では、復路の中継所において先頭走者の通過から20分遅れたチームについて、繰り上げスタートの対象となる規定が設けられていました。
- 6区から7区への中継所:小田原
- 7区から8区への中継所:平塚
- 8区から9区への中継所:戸塚
- 9区から10区への中継所:鶴見
ただし、20分経過が機械的に即スタートを意味するわけではありません。公式の記録速報では、各中継所の審判主任の判断によって出発させると説明されています。
また、基準となるのは先頭走者の通過時刻です。直前を走る大学との差が20分という意味ではありません。
復路スタート時の時差出発と繰り上げスタートは別物混同されやすいのが、芦ノ湖での復路スタート時の時差出発です。
2026年大会では、往路の順位とタイム差に応じて各大学が順番にスタートしました。先頭の青山学院大学は午前8時にスタートし、往路のトップから10分以上遅れていた大学などは午前8時10分に一斉スタートしました。
これは復路のスタート方法であり、途中の中継所で行われる繰り上げスタートとは異なります。
繰り上げスタートによってたすきをつなげなかった場合でも、選手たちは最後まで走り続けます。順位や記録だけでは測れない、箱根駅伝ならではのドラマが生まれる場面です。
第102回大会の日本テレビ公式記録速報にも、繰り上げスタートの基準が掲載されています。
【2027年最新情報】第103回箱根駅伝の復路日程・スタート時間・テレビ放送・TVer
次回の第103回東京箱根間往復大学駅伝競走は、2027年1月2日(土)から3日(日)に開催されます。復路は2027年1月3日(日)です。
関東学生陸上競技連盟の大会情報と箱根駅伝公式サイトでは、開催日程およびテレビ中継の予定が案内されています。
第103回箱根駅伝の日程とコース- 大会名:第103回東京箱根間往復大学駅伝競走
- 往路:2027年1月2日(土)
- 復路:2027年1月3日(日)
- 復路スタート地点:神奈川県箱根町・芦ノ湖駐車場入口
- 復路ゴール地点:東京都千代田区・大手町、読売新聞社前
- 復路の距離:109.6km
競技のスタート時刻については、開催日程の発表と号砲時刻の発表を区別する必要があります。前回の第102回大会は午前8時に芦ノ湖をスタートしましたが、第103回の正式な号砲時刻は最新の競技要項・公式案内で確認する必要があります。
なお、テレビ中継の開始は競技のスタートより早い時間に設定されています。
日本テレビのテレビ放送時間
第103回・復路テレビ中継6:45〜14:18
2027年1月3日(日)・日本テレビ系
往路のテレビ中継は2027年1月2日(土)6時45分〜14時05分の予定です。
復路のテレビ中継は午前6時45分から午後2時18分までの予定です。レース開始前の情報番組や選手紹介から視聴できるため、スタート直前の各大学の状況も把握できます。
TVerならスマートフォンでもライブ視聴できる外出先や移動中に箱根駅伝を見たい場合は、TVerのライブ配信が便利です。
箱根駅伝公式サイトでは、第103回大会についても往路・復路の中継をTVerでライブ配信する予定を案内しています。テレビが手元にない環境でも、スマートフォンなどからレースを楽しめます。
観戦方法を整理すると、次のようになります。
- テレビ:日本テレビ系の生中継。
- スマートフォン:TVerによるライブ配信。
- ラジオ:本選の放送予定。詳細は今後の公式案内を確認。
- 沿道観戦:各地点の交通規制や応援マナーを確認して観戦。
第103回のテレビ放送時間とTVerの配信予定は、箱根駅伝公式サイトの観戦案内に掲載されています。
【箱根駅伝復路に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:箱根駅伝の復路は何区間で、全部で何km走りますか?
A1:復路は第6区から第10区までの5区間で構成され、総距離は109.6kmです。芦ノ湖から小田原、平塚、戸塚、鶴見を経由して大手町まで走ります。
Q2:2026年の箱根駅伝復路で優勝した大学と記録は?
A2:青山学院大学です。第102回大会で5時間19分26秒を記録し、復路新記録を樹立しました。総合タイムも10時間37分34秒の大会新記録でした。
Q3:第103回箱根駅伝の復路はいつ、何時から見られますか?
A3:2027年1月3日(日)に開催されます。日本テレビ系のテレビ中継は午前6時45分から午後2時18分までの予定で、TVerでもライブ配信が予定されています。競技の号砲時刻は最新の公式競技要項をご確認ください。
【プロの結論】箱根駅伝復路は6区の山下りと8〜10区の展開が見逃せない
箱根駅伝復路の本質は、109.6kmという長い距離を5人でつなぎながら、異なるコース条件に対応する総合力の勝負にあります。
2026年の第102回大会では、青山学院大学が5時間19分26秒という復路新記録を樹立しました。塩出翔太選手の8区区間新記録、佐藤有一選手の9区区間賞、折田壮太選手の10区区間2位など、各区間で安定した走りを積み重ねた結果です。
観戦する際に注目したい要点は次の3つです。
- 6区:山下りでどの大学がタイムを縮めるか。往路のタイム差がどう変化するか。
- 8〜9区:遊行寺坂や権太坂で順位がどう動くか。優勝争いとシード権争いの行方。
- 10区:アンカーが大手町までたすきを運び、最終順位をどう確定させるか。
第103回大会は2027年1月2日・3日に開催されます。2026年に青山学院大学が残した復路新記録を、次の大会でどの大学が追い越すのか。國學院大學や順天堂大学、駒澤大学などの巻き返しにも注目です。
復路は単なる最終日のレースではありません。往路で築いた流れを守る大学、追い上げる大学、シード権を懸けて最後まで粘る大学。それぞれの戦略が交差する109.6kmを、6区から大手町のゴールまで見届けたいところです。