映画『君の膵臓をたべたい』の主題歌は、実写映画と劇場アニメで異なります。2017年公開の実写映画版では、Mr.Childrenの「himawari」、2018年公開の劇場アニメ版では、sumikaの「春夏秋冬」が主題歌に起用されました。
加えて、劇場アニメにはオープニングテーマの「ファンファーレ」と、劇中歌の「秘密(movie ver.)」も存在します。いずれもsumikaが担当していますが、使用される場面や役割、収録CDはそれぞれ異なります。2026年現在も作品を彩る音楽として知られる3曲と、実写版の「himawari」を整理し、発売日や歌詞に込められた意味、原作との関係まで詳しく紹介します。
【まず結論】君の膵臓をたべたいの主題歌は実写版とアニメ版で違う

『君の膵臓をたべたい』の主題歌を調べると、Mr.Childrenとsumikaという2組のアーティストが登場します。これは情報の食い違いや誤記ではありません。実写映画と劇場アニメという、別々の映像作品にそれぞれ異なる楽曲が起用されているためです。
実写映画はMr.Childrenの「himawari」、劇場アニメはsumikaの「春夏秋冬」。最初に、この2曲を押さえておけば、主題歌に関する基本的な疑問は解決します。
作品ごとの楽曲を整理すると、次のようになります。
- 2017年7月28日公開・実写映画:Mr.Children「himawari」
- 2018年9月1日公開・劇場アニメ:sumika「春夏秋冬」
- 2018年公開・劇場アニメのオープニング:sumika「ファンファーレ」
- 2018年公開・劇場アニメの劇中歌:sumika「秘密(movie ver.)」
実写映画の作品情報は東宝関連の公開資料や京都市メディア支援センターの作品紹介に記載され、アニメ版の楽曲情報はアニプレックスとsumikaの所属レーベルであるソニー・ミュージックの公式発表で確認できます。
【実写映画版】Mr.Children「himawari」が主題歌に選ばれた理由
2017年7月28日に公開された実写映画『君の膵臓をたべたい』の主題歌は、Mr.Childrenの「himawari」です。
主演は浜辺美波と北村匠海。加えて、12年後の「僕」を小栗旬、桜良の親友・恭子を北川景子が演じました。月川翔監督が手掛けた本作は、住野よるの同名小説を原作とする青春映画です。
主題歌の起用が発表されたのは2017年4月。映画の制作陣が、桜良を失った後の「僕」の心情を表現するアーティストとしてMr.Childrenに注目したことが、コラボレーションのきっかけになりました。
映画の宣伝資料でも「himawari」は感情を揺さぶるメロディーで物語のラストを彩る楽曲として紹介されています。単に作品の知名度を高めるためのタイアップではなく、映画の中心にある喪失と記憶、残された人間の人生というテーマに重なる選曲です。
「himawari」の歌詞に込められた意味「himawari」は、桜井和寿が作詞・作曲を担当した楽曲です。歌詞の中心にあるのは、大切な人の覚悟を理解しながらも、その人を失うことを簡単には受け入れられない語り手の心情です。
タイトルの「ひまわり」は、暗い場所や嵐の後にも咲く花として描かれています。そこには、困難な状況でもまっすぐに生きようとする相手の姿と、その輝きを眩しく感じる語り手の複雑な感情を重ねて読むことができます。
映画と結び付けて考えると、桜良の明るさや生き方を思い出す「僕」の視点と、楽曲の感情が自然に重なります。
特に注目したいのは、悲しみだけで終わらない点です。大切な人を失った後も、思い出を抱えながら生きていくこと。その難しさと、それでも前に進もうとする気持ちが楽曲全体に流れています。
なお、歌詞の内容を作品の登場人物に重ねて読むことはできますが、楽曲のすべての表現を桜良だけに限定して解釈する必要はありません。個人の経験や大切な人との別れにも重なる余白が、この曲の魅力です。
「himawari」の発売日とCD情報「himawari」は、2017年7月26日にMr.Childrenのシングルとして発売されました。映画公開の2日前にリリースされた作品です。
発売元はTOY'S FACTORY。初回限定盤と通常盤の2形態が用意され、どちらもCDに「himawari」とライブ音源などを収録しています。
- 発売日:2017年7月26日
- アーティスト:Mr.Children
- 初回限定盤:TFCC-89627
- 通常盤:TFCC-89628
- 初回限定盤の特典:DVD「Documentary Of himawari」など
収録曲には「メインストリートに行こう」「PIANO MAN」「跳べ」「終わりなき旅」のライブ音源や、「忙しい僕ら」も含まれています。初回限定盤ではDVDも楽しめる構成です。
TOY'S FACTORYの公式ディスコグラフィでは、発売日と収録内容が掲載されています。CDを探す場合は、品番を確認すると通常盤と初回限定盤を区別しやすくなります。
【劇場アニメ版】sumika「春夏秋冬」と「ファンファーレ」の違い
2018年9月1日公開の劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』では、sumikaが主題歌、オープニングテーマ、劇中歌という3つの楽曲を担当しました。
これは2018年5月7日にsumikaの所属レーベルであるソニー・ミュージックが発表した公式情報です。原作者の住野よるもsumikaのファンだったことを明かしており、作品とバンドの間に特別なつながりがあったことがうかがえます。
主題歌「春夏秋冬」:大切な人との記憶を抱えて生きる歌「春夏秋冬」は、劇場アニメのエンディングを飾る主題歌です。
この曲の大きな特徴は、春、夏、秋、冬という季節の移り変わりを通して、主人公の心の変化を描いていることです。大切な人と過ごした日常の記憶、伝えられなかった言葉、別れた後にも残り続ける感情が、季節の風景と結び付いています。
作詞は片岡健太、作曲はsumika名義です。片岡はインタビューで、作品の登場人物が伝えきれなかった感情や言葉を楽曲に反映したと説明しています。
「この作品の中で登場人物が伝え切れなかったこと」
これは片岡が楽曲の歌詞について語った言葉です。映画を見終わった後に聴くと、登場人物が胸の内に残していた感情を、音楽が代わりに言葉にしているように感じられます。
また、楽曲の後半では、悲しみを抱えたまま立ち止まるのではなく、思い出を自分の中で育てながら次の季節へ進む姿勢が表現されています。
sumikaの片岡健太は、作品が目指す涙についても、単純に大切な人を失った悲しみではなく、少年が成長し、次の一歩を踏み出すことを喜ぶ前向きな感情として捉えたと語っています。
その制作意図を知ると、「春夏秋冬」が単なる切ない恋愛ソングではなく、作品のテーマそのものを音楽で表現した主題歌であることが分かります。
オープニングテーマ「ファンファーレ」:物語の始まりを彩る楽曲「ファンファーレ」は、劇場アニメのオープニングテーマです。「春夏秋冬」と同じくsumikaが担当していますが、こちらは物語の始まりに配置された楽曲です。
「ファンファーレ」の特徴は、明るく勢いのあるサウンドと、前に進んでいくようなエネルギーです。タイトルが示すように、何かが始まる瞬間を告げるような役割を担っています。
片岡健太は制作インタビューで、映画を見たことのない人にも伝わる楽曲にしたいという考えや、sumikaとしての再出発という意味合いについても語っています。
同じ作品の楽曲でも、「ファンファーレ」は出会いや青春の始まりを感じさせ、「春夏秋冬」は思い出と別れを受け止めた先の感情を描いています。2曲を続けて聴くと、作品の時間の流れを音楽で追体験できる構成になっています。
「ファンファーレ」と「春夏秋冬」のCD発売日2曲は2018年8月29日に発売された両A面シングル『ファンファーレ / 春夏秋冬』に収録されています。
- 発売日:2018年8月29日
- アーティスト:sumika
- 初回生産限定盤:SRCL-9900~9901
- 通常盤:SRCL-9902
- 収録曲:「ファンファーレ」「春夏秋冬」および各インストゥルメンタル版
初回生産限定盤にはDVD「sumika Film #4」が付属し、「ファンファーレ」のミュージックビデオやドキュメンタリーを収録。加えて、住野よる書き下ろしのショートストーリー「日々の透き通るもたれ合い」も封入されました。
なお、「ファンファーレ」はCD発売に先駆けて2018年7月25日から先行配信されています。ソニー・ミュージックの公式発表でも、この配信日とCD発売日が区別されています。
【見落とし注意】劇中歌「秘密」は主題歌とは別の楽曲
『君の膵臓をたべたい』のアニメ版を調べる際に、もう一つ知っておきたいのがsumikaの「秘密(movie ver.)」です。
「秘密」は劇場アニメの劇中歌として使用された楽曲です。主題歌の「春夏秋冬」やオープニングテーマの「ファンファーレ」と同じsumikaによる制作ですが、収録されているCDが異なります。
「秘密(movie ver.)」はサウンドトラックに収録アニプレックスは2018年7月24日、sumikaの劇中歌「秘密(movie ver.)」がアニメのオリジナルサウンドトラックに収録されると発表しました。
発売日は2018年8月29日。音楽を担当した世武裕子による劇伴と、sumikaの「秘密(movie ver.)」を収録した作品です。
つまり、アニメ版の音楽をCDでまとめて楽しみたい場合、次の2作品を区別する必要があります。
- 『ファンファーレ / 春夏秋冬』:主題歌とオープニングテーマを収録したsumikaのシングル。
- 『劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」Original Soundtrack』:世武裕子の劇伴とsumikaの「秘密(movie ver.)」を収録したサウンドトラック。
サウンドトラックの品番はSVWC-70364。アニプレックスの公式発表と世武裕子の公式ディスコグラフィにも発売情報が掲載されています。
「秘密」を探している人が『ファンファーレ / 春夏秋冬』だけを購入すると、目的の劇中歌が収録されていないため注意が必要です。
【作品別比較】実写版とアニメ版の違い・主題歌・音楽を一覧で整理
実写版とアニメ版は同じ住野よるの原作小説を出発点としていますが、物語の構成や演出、音楽の役割には違いがあります。
特に重要なのは、実写版が原作にはない12年後の時間軸を加えた一方、アニメ版は原作の読後感を大切にし、高校時代の物語を中心に描いている点です。
| 比較項目 | 実写映画版 | 劇場アニメ版 |
|---|---|---|
| 公開日 | 2017年7月28日 | 2018年9月1日 |
| 原作 | 住野よる『君の膵臓をたべたい』 | 住野よる『君の膵臓をたべたい』 |
| 主題歌 | Mr.Children「himawari」 | sumika「春夏秋冬」 |
| オープニングテーマ | 該当するアニメ版の楽曲区分なし | sumika「ファンファーレ」 |
| 劇中歌 | 主題歌とは別に劇伴を使用 | sumika「秘密(movie ver.)」 |
| 劇伴担当 | 松谷卓(追加編曲:伊藤ゴロー) | 世武裕子 |
| 物語の構成 | 高校時代と12年後の時間軸が交錯 | 高校時代を中心に原作に沿って展開 |
| 高校時代の「僕」 | 北村匠海 | 高杉真宙(声) |
| 桜良 | 浜辺美波 | Lynn(声) |
| 音楽関連CD | 「himawari」シングル/映画オリジナルサウンドトラック | 「ファンファーレ / 春夏秋冬」/アニメオリジナルサウンドトラック |
作品の公開日やキャストは東宝関連の作品資料、アニプレックスの公式作品紹介に基づいています。楽曲と劇伴の区分は、それぞれのレコード会社およびサウンドトラックの公式情報で確認できます。
実写版は12年後の「僕」の人生まで描く実写映画版の大きな特徴は、原作にはない12年後の時間軸を追加したことです。
高校時代の「僕」を演じた北村匠海に加え、大人になった「僕」を小栗旬が演じています。桜良の親友・恭子も、大友花恋と北川景子がそれぞれ高校時代と現在の姿を演じました。
月川翔監督はインタビューで、映画の限られた上映時間の中で高校時代の出来事を回想形式で描き、桜良を失った後も続く人々の人生を表現する狙いがあったと説明しています。
つまり、実写版は桜良と「僕」の青春だけでなく、残された人間がどのように生き続けるのかというテーマにも重点を置いた作品です。
アニメ版は住野よるの原作小説に近い構成劇場アニメ版は、実写版とは異なるアプローチを採用しています。
アニメ版では、桜良の葬儀に行けなかった「僕」の葛藤から物語が始まり、高校時代の出来事を中心に展開します。実写版のように12年後の成人した主人公を軸とする構成ではなく、原作小説の物語や読後感を映像として再現することに重点が置かれています。
アニメの牛嶋新一郎監督も、原作の読後感を映像に落とし込むため、できる限り原作に忠実に表現したとインタビューで説明しています。
その違いは音楽にも表れています。実写版の「himawari」は、失った相手への思いや、その後の人生を振り返る感情に寄り添う楽曲です。一方、アニメ版の「ファンファーレ」と「春夏秋冬」は、主人公の成長や作品内で伝えきれなかった感情を、物語の始まりと終わりに配置しています。
【歌詞の意味を考察】himawariと春夏秋冬は何を伝えている?
2作品の主題歌を比較すると、どちらも大切な人との出会いと別れを扱いながら、感情を表現する方向性が異なっています。
Mr.Children「himawari」:相手の輝きと残された側の痛み「himawari」の歌詞には、強く生きようとする相手の姿と、それを見つめる側の切なさが描かれています。
象徴的なのは、ひまわりという花のイメージです。太陽に向かって咲く花の明るさと、暗闇や嵐という厳しい環境の対比によって、相手の存在がいっそう鮮明になります。
作品の桜良に重ねれば、病気という現実を抱えながらも、毎日を精いっぱい楽しもうとする姿が浮かびます。そして、その姿を理解しているからこそ、残された側の心には簡単には消えない痛みが生まれるのです。
この曲が映画のラストにふさわしいのは、悲しみを強調するだけではなく、相手と過ごした時間を自分の人生の一部として受け止める感情があるからです。
sumika「春夏秋冬」:季節の循環と心の成長一方の「春夏秋冬」は、時間の経過とともに変化していく心を季節の移り変わりに重ねています。
出会った頃の記憶、何気ない日常、言えなかった言葉、そして別れた後も残り続ける気持ち。そうした感情が春から冬までの風景と結び付いています。
注目すべきなのは、楽曲の中で感情の受け止め方が変化していく点です。最初は伝えられなかった思いも、時間が経つことで自分の中に整理され、大切な記憶として残っていきます。
片岡健太がインタビューで語った制作意図とも一致します。登場人物が伝えきれなかった言葉を拾い上げ、それを楽曲として表現することが制作の中心にありました。
「春夏秋冬」は、失った相手を忘れるための歌ではありません。思い出を抱えながら、これからの人生を歩いていくための歌として聴くと、映画のエンディングがより深く心に残ります。
2曲を聴き比べるなら注目したいポイント- 「himawari」:相手の生き方や輝きを見つめる側の感情、喪失と愛情に注目。
- 「春夏秋冬」:時間の流れ、季節の変化、伝えられなかった言葉と心の成長に注目。
- 「ファンファーレ」:新しい出会いや一歩を踏み出す青春のエネルギーに注目。
歌詞をそのまま読むだけでなく、映画を見た後に聴くことで、誰の視点から感情が描かれているのかを意識すると、それぞれの楽曲の印象が変わります。
【君の膵臓をたべたいの主題歌】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:君の膵臓をたべたいの実写映画の主題歌は何ですか?
A1:Mr.Childrenの「himawari」です。2017年7月28日公開の実写映画の主題歌で、シングルは2017年7月26日に発売されました。
Q2:君の膵臓をたべたいのアニメ版の主題歌は何ですか?
A2:sumikaの「春夏秋冬」です。2018年9月1日公開の劇場アニメの主題歌として起用されました。
Q3:sumikaの「ファンファーレ」は主題歌ではないのですか?
A3:「ファンファーレ」は主題歌ではなく、劇場アニメ版のオープニングテーマです。主題歌は「春夏秋冬」です。
Q4:劇中歌の「秘密」はどのCDに収録されていますか?
A4:sumikaの「秘密(movie ver.)」は、2018年8月29日発売の劇場アニメのオリジナルサウンドトラックに収録されています。「ファンファーレ / 春夏秋冬」のシングルとは別のCDです。
Q5:「himawari」と「春夏秋冬」の発売日はいつですか?
A5:Mr.Children「himawari」は2017年7月26日、sumika「ファンファーレ / 春夏秋冬」は2018年8月29日発売です。
Q6:実写版とアニメ版はストーリーも違いますか?
A6:違いがあります。実写版は原作にはない12年後の「僕」の姿を加え、過去と現在を交錯させた構成です。アニメ版は高校時代を中心に描き、原作小説に比較的忠実な構成になっています。
『君の膵臓をたべたい』の主題歌は、実写映画と劇場アニメで異なります。
2017年公開の実写映画はMr.Childrenの「himawari」。2018年公開の劇場アニメはsumikaの「春夏秋冬」です。加えて、アニメにはオープニングテーマの「ファンファーレ」と、劇中歌の「秘密(movie ver.)」もあります。
CDを購入する場合は、次の3作品を区別することが大切です。
- 実写映画の主題歌を聴きたいなら、Mr.Children「himawari」(2017年7月26日発売)。
- アニメの主題歌とオープニングを聴きたいなら、sumika「ファンファーレ / 春夏秋冬」(2018年8月29日発売)。
- アニメの劇中歌「秘密」を聴きたいなら、劇場アニメのオリジナルサウンドトラック(2018年8月29日発売)。
作品をより深く味わいたい人には、実写版とアニメ版を両方見て、それぞれの主題歌を聴き比べる楽しみ方がおすすめです。
「himawari」が描く大切な人を失った後の思いと、「春夏秋冬」が描く記憶を抱えて次の季節へ進む気持ち。異なる音楽表現を通じて、住野よるの原作が持つ「人と出会うこと」「今を生きること」というテーマを、もう一度感じ取ることができます。
2017年と2018年に生まれたこれらの楽曲は、映画のためのタイアップ曲という枠を超え、作品を思い出すたびに物語の感情を呼び起こす存在になっています。