2026年11月現在、小林樹斗(こばやし・たつと)投手は、福岡ソフトバンクホークスに所属する23歳の右腕です。智辯和歌山高校から2020年ドラフト4位で広島東洋カープに入団したものの、右肘の故障や2度の戦力外通告を経験。その後、徳島インディゴソックスで再起を目指し、2026年5月にNPB復帰を果たしました。さらに7月には育成契約から支配下登録へ昇格し、背番号95を手にしています。
注目すべきは、単にプロ野球へ戻っただけではないことです。徳島での好成績を足掛かりに、ソフトバンクで一軍10試合に登板。2026年シーズンは防御率3.07、14奪三振を記録しました。戦力外から独立リーグを経て一軍のマウンドに戻った右腕は、どのような道のりを歩んできたのでしょうか。
【プロフィール】小林樹斗の読み方・年齢・身長・経歴を紹介

小林樹斗(こばやし・たつと)
福岡ソフトバンクホークス・投手
95
まず押さえておきたいのが、名前の読み方と基本プロフィールです。
「樹斗」は「じゅと」や「いつと」ではなく、「たつと」と読みます。球団公式の選手名鑑でも「こばやし たつと」と紹介されています。
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 氏名 | 小林樹斗 |
| 読み方 | こばやし・たつと |
| 生年月日 | 2003年1月16日 |
| 年齢 | 23歳(2026年11月現在) |
| 出身地 | 和歌山県 |
| 身長 | 182cm |
| 体重 | 87kg |
| 投打 | 右投右打 |
| ポジション | 投手 |
| 出身高校 | 智辯和歌山高校 |
| ドラフト | 2020年ドラフト4位 |
| 所属球団 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 背番号 | 95 |
小林投手の原点は、和歌山県の強豪・智辯和歌山高校です。
高校時代から力強いストレートを武器にしており、最速152キロを記録。甲子園にも3度出場し、世代を代表する右腕の一人として注目を集めました。
2020年のドラフト会議では広島東洋カープから4位指名を受け、プロ入りを決めます。
高校生投手として評価されたのは、恵まれた体格だけではありません。速球で打者を押し込める力があり、将来の先発投手候補として期待されていました。
【広島東洋カープ時代】2度の戦力外通告を受けた理由とは?
小林樹斗のキャリアを語るうえで避けて通れないのが、広島時代の故障と戦力外通告です。
2021年にプロ初登板を果たし、2022年にも一軍登板を経験。しかし、その後は右肘の故障に苦しみ、期待された成長曲線を描けませんでした。
2021年にプロ初登板、将来を期待された高卒右腕2021年11月1日、プロ1年目の小林投手は東京ヤクルトスワローズとのシーズン最終戦で一軍初登板を果たしました。
高卒1年目での先発デビューは、球団にとっても期待の大きさを示す起用でした。
しかし、初登板では3回2/3を投げて6失点。2022年も一軍で1試合に登板しましたが、安定した成績を残すには至りませんでした。
NPB公式記録による広島時代の一軍成績は次のとおりです。
| 年度 | 登板 | 投球回 | 奪三振 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 1 | 3回2/3 | 6 | 9.82 |
| 2022年 | 1 | 1回 | 0 | 9.00 |
| 通算 | 2 | 4回2/3 | 6 | 9.64 |
小林投手にとって大きな試練となったのが、2022年と2023年に続いた右肘の故障です。
日刊スポーツの2024年10月29日の報道によると、右肘の疲労骨折や骨移植手術などを経験し、思うように投球できない期間が続きました。
2024年は8月にウエスタン・リーグで実戦復帰したものの、二軍18試合で1勝2敗、防御率5.30という結果でした。
そして、2024年10月29日、広島から来季の契約を結ばない旨を通告されます。
ただし、この時点で現役続行の道が完全に閉ざされたわけではありません。
同年11月18日、広島は小林投手と育成選手契約を締結。背番号は支配下時代の番号から129に変更され、再び支配下登録を目指すことになりました。
2025年、2度目の戦力外通告育成契約で迎えた2025年も、厳しい競争が続きました。
ファームでは中継ぎを中心に27試合へ登板。防御率4.78を記録しましたが、支配下復帰につながるだけの成績を残せませんでした。
2025年10月1日、広島から再び戦力外通告を受けます。
高校野球ドットコムも、智辯和歌山出身の152キロ右腕が2度目の戦力外となったことを報道しています。
2024年に一度目の戦力外通告を受けながら育成契約で残留し、もう一度チャンスをつかもうとした小林投手。しかし、広島での5年間はここで一区切りとなりました。
【徳島インディゴソックス】独立リーグを選んだ理由とNPB復帰の経緯
2度目の戦力外通告を受けた小林投手が選んだのは、現役引退ではなく独立リーグでの再出発でした。
2026年1月、四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスへの入団が決定します。
ここで重要なのは、徳島への移籍が単なる現役続行のためではなく、NPB復帰を強く意識した選択だったことです。
独立リーグでの再出発には引退覚悟もあった2026年10月14日公開のベースボールチャンネルのインタビューでは、小林投手が徳島を選んだ背景が詳しく語られています。
2度目の戦力外通告を受けた後、トライアウトを経て社会人野球など複数の選択肢がありました。
しかし、本人が最も重視したのは、もう一度NPBの舞台に戻ることでした。
智辯和歌山高校時代の恩師である中谷仁監督にも相談し、母校や徳島のトレーナーとのつながりもあって、独立リーグへの道が具体化します。
本人は徳島での挑戦について、次のように振り返っています。
「ダメだったら野球を辞める覚悟で独立を選びました」
この決断には、明確な期限もありました。
NPB球団への移籍期限となる7月31日までに結果を残し、もう一度プロ野球に戻ることを目標にしていたのです。
徳島での成績がNPB復帰への大きな足掛かりに徳島での小林投手は、広島時代とは違った姿を見せました。
本人のインタビューによると、2026年は身体の状態が良く、トレーニングにも十分な時間を割けるようになったとのことです。
NPBに比べて試合数が少ない独立リーグの環境を生かし、フィジカル面と技術面の両方で土台を強化しました。
徳島での2026年公式戦成績は次のとおりです。
徳島インディゴソックス・2026年成績2.33
防御率34
奪三振3勝1敗
勝敗27.0
投球回
公式記録および徳島球団の公開情報に基づく
特に注目したいのが、27イニングで34個の三振を奪った点です。
奪三振率に換算すると11.33。打者を三振に仕留める能力が、独立リーグで大きな武器になっていたことが分かります。
加えて、ベースボールチャンネルのインタビューでは、徳島で自己最速154キロを更新したことも明かされています。
広島時代の故障によって低下していたパフォーマンスを取り戻し、速球の威力を再び高めていたのです。
2026年5月、福岡ソフトバンクホークスが獲得徳島での好投が実を結び、2026年5月20日、福岡ソフトバンクホークスへの育成選手としての入団が正式発表されました。
最初の背番号は165です。
広島を2025年限りで退団してから約7か月。独立リーグでの挑戦を経て、再びNPBの選手として契約を勝ち取ったのです。
徳島球団の移籍発表では、小林投手は徳島で周囲のNPB復帰への強い思いに刺激を受け、技術面でも成長できたと振り返っています。
わずか3か月ほどの在籍でしたが、本人にとって徳島はプロ野球人生を立て直す重要な場所になりました。
【2026年最新】ソフトバンク支配下登録と背番号95、一軍成績を検証
小林樹斗投手のNPB復帰後、もう一つ大きな転機となったのが、育成契約から支配下選手への昇格です。
2026年7月27日、ソフトバンクは小林投手を含む育成3選手との支配下選手契約を発表しました。
NPBの公示では7月30日付で登録され、背番号は165から95に変更されています。
背番号165から95へ変更された経緯| 時期 | 所属・出来事 | 背番号 |
|---|---|---|
| 2024年11月 | 広島で育成契約 | 129 |
| 2025年10月 | 広島から2度目の戦力外通告 | ― |
| 2026年1月 | 徳島インディゴソックス入団 | 12 |
| 2026年5月20日 | ソフトバンク育成契約 | 165 |
| 2026年7月27日 | ソフトバンク支配下契約発表 | 95 |
| 2026年7月30日 | NPB支配下選手登録 | 95 |
背番号95は、育成選手として再出発した小林投手が、再び支配下選手として認められたことを示す新しい番号です。
2026年の一軍成績は防御率3.07、14奪三振2026年シーズン終了時点のNPB公式記録によると、小林投手の一軍成績は以下のとおりです。
2026年 福岡ソフトバンクホークス一軍成績10
登板試合数3.07
防御率14
奪三振14回2/3
投球回
| 詳細項目 | 成績 |
|---|---|
| 勝利 | 0 |
| 敗戦 | 0 |
| ホールド | 1 |
| 被安打 | 12 |
| 被本塁打 | 3 |
| 与四球 | 2 |
| 自責点 | 5 |
| WHIP | 0.95 |
| 奪三振率 | 8.59 |
出典:NPB公式個人年度別成績、スポーツナビ。2026年シーズン終了時点。
特筆すべきは、10試合で14奪三振を記録したことに加え、与四球がわずか2個だった点です。
WHIPは0.95。投球回数に対して走者を比較的少なく抑えた数字になっています。
一方、被本塁打は3本あり、登板数も10試合、投球回も14回2/3です。まだサンプルが限られるため、この数字だけで一軍の主力として定着したと評価するのは早いでしょう。
それでも、広島時代の一軍通算防御率9.64から、2026年は3.07まで改善したことは大きな変化です。
また、8月には一軍昇格を果たし、ソフトバンクのリーグ優勝も経験しました。広島時代には味わえなかった優勝の喜びを、NPB復帰の年に経験したことになります。
【投球スタイルと評価】小林樹斗のストレートは何が武器なのか?
小林投手の最大の特徴は、力強いストレートです。
高校時代には最速152キロを記録し、徳島時代には自己最速154キロを更新。2026年のNPB一軍でも、ストレートの最速152キロを計測しています。
ソフトバンク公式の選手名鑑でも、本人が注目してほしいポイントとして「ストレートのキレ」を挙げています。
ストレートを中心に複数の変化球を組み合わせる2026年の投球データを見ると、ストレートだけに依存するタイプではありません。
主な球種には次のようなものがあります。
- ストレート:最速152キロ、平均約148.5キロ
- カットボール:平均約136キロ
- スプリット:平均約137キロ
- スライダー:平均約128キロ
- カーブ:平均約116キロ
ストレートを軸に、カットボールやスプリットを組み合わせる投球スタイルです。
特にスプリットは、速球との球速差を生かして打者のタイミングを外す役割を担います。
2026年の成績から見える強みと課題小林投手を評価する際は、次の3点がポイントになります。
1. ストレートの球威
最速152キロの直球は、一軍でも十分に勝負できる水準です。独立リーグで154キロまで球速を伸ばしたことも、身体の状態が改善した成果として注目できます。
2. 四球の少なさ
14回2/3で与四球2という数字は、制球面での好材料です。奪三振14と合わせて見ると、打者を抑えるための基本的な能力が一軍でも発揮されたことが分かります。
3. 登板機会を増やせるか
2026年は先発ではなく、救援投手として10試合に登板しました。
ベースボールチャンネルのインタビューでは、8月13日のロッテ戦で緊急登板し、4回2/3を投げて3安打2失点と粘投したことも紹介されています。
本人は起用法について、与えられたポジションで結果を残す姿勢を示しています。
「とにかく一軍にいたい、一軍で投げたい」
この姿勢は、先発・中継ぎという役割にこだわらず、まず一軍で投げ続けることを優先する小林投手の現在地をよく表しています。
ただし、被本塁打3本という課題もあります。今後は球威だけでなく、打者の反応を見ながら失投を減らし、長いイニングや連投にも対応できるかが評価の分かれ目になるでしょう。
【プロの結論】小林樹斗の再起は2027年以降につながるのか?
小林樹斗投手の2026年は、キャリアを立て直した重要な一年でした。
広島での2度の戦力外通告、育成契約、独立リーグへの移籍、そしてソフトバンクでの支配下登録。一つひとつの段階を経て、再び一軍の舞台に戻ってきました。
ここで注目したいのは、再起を支えた要素が単なる球速だけではなかったことです。
徳島での環境変化が成長につながったインタビューで本人が語ったように、徳島では身体の状態が改善し、トレーニングに割ける時間も増えました。
NPB時代には故障によって十分に投げられなかった期間がありましたが、独立リーグでの再出発によって、投球と身体づくりを改めて見直すことができました。
これは、戦力外からNPB復帰を目指す選手にとって、独立リーグが実戦機会と再調整の場になり得ることを示す事例です。
今後チェックしたい3つのポイント| 評価項目 | 今後の判断基準 |
|---|---|
| コンディション | 右肘を含め、年間を通じて投球を継続できるか |
| 投球内容 | ストレートの球威と変化球の精度を維持できるか |
| 一軍での役割 | 登板数や投球回を増やし、救援陣に定着できるか |
2026年の10試合、防御率3.07は復活への好材料です。ただし、今後のシーズンを通じて同じパフォーマンスを維持できるかは、まだ検証が必要です。
2026年11月現在、ソフトバンクの公式選手名鑑には背番号95の投手として掲載されています。2027年の契約や具体的な起用法については、今後の球団発表が注目されます。
小林樹斗に関するよくある質問(FAQ)
Q1:小林樹斗の読み方は何ですか?
A1:小林樹斗は「こばやし・たつと」と読みます。2003年1月16日生まれ、和歌山県出身の右投右打の投手です。
Q2:小林樹斗は現在どこの球団に所属していますか?
A2:2026年11月現在、福岡ソフトバンクホークスに所属しています。2026年5月に育成選手として加入し、7月に支配下登録されました。背番号は95です。
Q3:小林樹斗はなぜ広島を退団したのですか?
A3:右肘の疲労骨折などの故障に苦しみ、2024年10月に一度目の戦力外通告を受けました。その後、育成契約で再出発しましたが、2025年もファームで防御率4.78となり、同年10月に2度目の戦力外通告を受けました。
Q4:小林樹斗がNPBに復帰できた理由は何ですか?
A4:徳島インディゴソックスでの好成績が大きな足掛かりとなりました。2026年は7試合で3勝1敗、防御率2.33、34奪三振を記録。身体の状態を改善し、球速も自己最速154キロまで伸ばしたことが、再評価につながりました。
Q5:小林樹斗の2026年一軍成績は?
A5:2026年シーズンはソフトバンクで10試合に登板し、14回2/3、防御率3.07、14奪三振、1ホールドを記録しました。勝敗は0勝0敗です。
Q6:小林樹斗の最速球速は何キロですか?
A6:徳島時代に自己最速154キロを記録しています。2026年のNPB一軍でのストレート最速は152キロです。
小林樹斗投手は、智辯和歌山高校から2020年ドラフト4位で広島に入団し、右肘の故障と2度の戦力外通告を経験しました。
それでも現役続行を諦めず、徳島インディゴソックスで身体づくりと投球技術を磨き直し、2026年5月にソフトバンクでNPB復帰を実現。7月には育成契約から支配下登録へ昇格し、背番号95を手にしました。
2026年の一軍成績は10試合、防御率3.07、14奪三振。まだ大きな実績を積み上げる途中ですが、再び一軍のマウンドに立ったこと自体が大きな前進です。
今後の最大の注目点は、持ち味のストレートと故障から回復した身体を生かし、一軍で一年間投げ続けられる投手へ成長できるかどうか。
戦力外からの再起を果たした小林樹斗の挑戦は、2027年以降も続いていきます。