2026年の開幕投手をリーグ別に整理すると、セ・リーグでは巨人の竹丸和幸、阪神の村上頌樹、DeNAの東克樹ら6人、パ・リーグではソフトバンクの上沢直之、日本ハムの伊藤大海、オリックスの宮城大弥ら6人が名を連ねる。
特筆すべきは、初めて開幕投手に指名された選手が各リーグ3人ずつ、合計6人に達したことだ。
セ・リーグの開幕投手6人| 球団 | 開幕投手 | 開幕投手の経験 |
|---|---|---|
| 巨人 | 竹丸和幸 | 初・新人 |
| 阪神 | 村上頌樹 | 2年連続2度目 |
| DeNA | 東克樹 | 3年連続4度目 |
| ヤクルト | 吉村貢司郎 | 初 |
| 広島 | 床田寛樹 | 初 |
| 中日 | 柳裕也 | 2年ぶり2度目 |
| 球団 | 開幕投手 | 開幕投手の経験 |
|---|---|---|
| ソフトバンク | 上沢直之 | 5年ぶり3度目 |
| 日本ハム | 伊藤大海 | 2年ぶり2度目 |
| オリックス | 宮城大弥 | 3年連続3度目 |
| 楽天 | 荘司康誠 | 初 |
| ロッテ | 毛利海大 | 初・新人 |
| 西武 | 渡邉勇太朗 | 初 |
スポーツニッポンが2026年3月24日に報じた12球団の発表内容によると、最後に決定したのは西武の渡邉勇太朗だった。これによって全12球団の顔ぶれが確定している。
2026年3月27日の開幕カード・試合日程試合開始時間は各球団の本拠地時間
セ・リーグ
- 巨人(竹丸和幸)対阪神(村上頌樹)
- 東京ドーム・18時15分
- DeNA(東克樹)対ヤクルト(吉村貢司郎)
- 横浜スタジアム・18時30分
- 広島(床田寛樹)対中日(柳裕也)
- マツダスタジアム・18時00分
パ・リーグ
- ロッテ(毛利海大)対西武(渡邉勇太朗)
- ZOZOマリンスタジアム・18時30分
- オリックス(宮城大弥)対楽天(荘司康誠)
- 京セラドーム大阪・18時30分
- ソフトバンク(上沢直之)対日本ハム(伊藤大海)
- みずほPayPayドーム・18時30分
NPBが公表した2026年度の公式戦日程では、開幕日は3月27日。セ・パそれぞれ3カード、合計6試合が組まれた。
この日程で注目されたのは、巨人対阪神の伝統の一戦に新人の竹丸が登板すること、そしてロッテ対西武でも新人の毛利が開幕マウンドを任されたことだ。
【異例の新人抜擢】竹丸和幸・毛利海大ら初の開幕投手6人に注目

2026年の開幕投手を語るうえで欠かせないのが、初めて大役を担った6人の存在だ。
内訳は新人2人と、プロで経験を積んできた4人。単なる若手起用ではなく、各球団の先発陣に新しい中心選手が生まれつつあることを示す顔ぶれとなった。
竹丸和幸は巨人の新人として64年ぶりの大役は、2025年ドラフト1位で巨人に入団した左腕だ。社会人野球の鷺宮製作所を経てプロ入りし、1年目から開幕投手という大役を任された。
巨人の新人投手が開幕投手を務めるのは、1962年の城之内邦雄以来、実に64年ぶりだった。
注目されたのは、単に新人を起用したという話題性だけではない。前年のリーグ覇者である阪神を相手に、プロとしての実力をいきなり問われる状況だった。
3月27日の開幕戦では6回を投げ、3安打1失点、5奪三振。巨人は3対1で阪神を下し、竹丸はプロ初勝利を記録した。
加えて、巨人の新人投手が開幕戦で勝利投手になるのは球団史上初。開幕前の期待を結果で証明した。NPB公式の開幕戦回顧でも、この登板は大きく取り上げられている。
毛利海大はロッテの新人として76年ぶりは、明治大学から2025年ドラフト2位でロッテに入団した左腕。
大学野球で経験を積んだ投手が、プロ入り直後から開幕投手に指名された。
ロッテの新人投手が開幕投手を務めるのは、1950年の毎日オリオンズ時代に榎原好が担当して以来、76年ぶりとなる。
3月27日の西武戦では5回を投げて4安打無失点。プロ初登板を白星で飾った。
竹丸と毛利はともに新人ながら、開幕戦という大舞台で結果を残した。新人2人が同じ開幕日に勝利投手となったことも歴史的な出来事だった。
日刊スポーツの記録報道によると、同一年に新人開幕投手が2人とも勝利したのは1952年以来74年ぶり。加えて、同じ日に2人がそろって勝利投手になるのは史上初だった。
残る4人も自身初の開幕マウンド新人以外の初選出組にも、それぞれ見どころがある。
- 吉村貢司郎(ヤクルト):プロでの経験を重ね、チームの開幕を託された右腕。
- 床田寛樹(広島):先発陣を支える左腕が、初めて開幕投手に選出された。
- 荘司康誠(楽天):将来の先発陣を担う存在として、開幕戦で初の大役を務めた。
- 渡邉勇太朗(西武):プロ8年目で初の開幕投手。昨季の成長が評価された。
特に渡邉の選出には、西武のチーム事情が大きく関係していた。
昨季まで開幕投手を務めていた今井達也がメジャーリーグへ移籍し、隅田知一郎もWBC出場に伴うチーム方針で開幕投手の候補から外れた。
そこで西口文也監督が渡邉を指名。昨季は134イニングを投げて7勝を挙げ、オープン戦でも3試合で防御率1.38と好投していた。
監督は3月上旬に本人へ開幕投手を伝えており、3月24日に正式発表となった。
【経験者の存在感】村上頌樹・東克樹・宮城大弥・伊藤大海はなぜ選ばれた?
初選出組が注目を集める一方、過去にも開幕投手を経験している選手たちも重要な存在だ。
2026年は、前年からの継続性やチーム内での信頼関係を感じさせる起用も目立った。
村上頌樹は阪神の開幕投手を2年連続で担当は、2025年に続いて2年連続2度目の開幕投手を務めた。
阪神の先発陣において、シーズンの最初を託される存在として継続的な信頼を受けている。
2026年の開幕戦では巨人の竹丸と対戦。相手が新人であっても、伝統の一戦の重圧は変わらない。
新人の勢いと、前年から大役を継続する投手の経験がぶつかるカードとなった。
東克樹は3年連続4度目の大役は、2024年、2025年に続き、2026年もDeNAの開幕投手を担当した。
通算4度目の開幕投手であり、今回の12人のなかでも経験豊富な存在だ。
DeNAは横浜スタジアムでヤクルトと対戦。相手の吉村貢司郎は初の開幕投手だった。
経験者と初選出組の対決という点でも興味深いカードだった。
宮城大弥は3年連続3度目は、3年連続で開幕投手に選ばれた。
オリックスの先発陣を代表する左腕として、継続して大役を任されている。
対戦相手は楽天。楽天側も初選出の荘司康誠を起用し、両チームの先発投手にとって大きな意味を持つ開幕戦となった。
伊藤大海は2年ぶり2度目の開幕投手は、2年ぶり2度目の開幕投手を担当した。
2025年には最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得し、沢村賞も受賞。日本ハムの先発陣を象徴する投手として、開幕のマウンドを任された。
対戦相手のソフトバンクは、古巣との対戦となる上沢直之を開幕投手に起用。両チームのエース格がぶつかる注目カードとなった。
【監督は何を見ている?】開幕投手の決め方と選考基準を解説
開幕投手は、単純に前年の勝利数が最も多かった投手を選べばよいというものではない。
各球団の監督や投手コーチは、複数の要素を考慮して決定する。NPBに全12球団共通の選考ルールがあるわけではなく、チーム事情によって判断が異なる。
主な選考基準は次のとおりだ。
1. チームのエースとしての実績と信頼最も基本的な判断材料は、投手としての実績とチーム内での信頼だ。
具体的には以下のような要素が考慮される。
- 前シーズンの勝利数や防御率
- 投球回数や安定した登板実績
- 大事な試合での投球内容
- 先発投手陣を引っ張るリーダーシップ
- 捕手や首脳陣との信頼関係
開幕戦は、単なるシーズン最初の試合ではない。球団が新シーズンの顔として誰を送り出すかを示す場でもある。
そのため、実績だけでなく、チームを背負う覚悟や精神的な安定感も重要になる。
2. 春季キャンプやオープン戦での調整状態前年の実績が優れていても、春季キャンプでコンディションが整わなければ開幕投手に選ばれるとは限らない。
監督や投手コーチが注目するのは、次のようなポイントだ。
- 球速や球のキレが戻っているか
- 制球力が安定しているか
- 変化球の精度が上がっているか
- 投球数を段階的に増やせているか
- シーズンを通して投げられる状態か
2026年の西武・渡邉勇太朗も、オープン戦で3試合、防御率1.38という結果を残していた。
昨季の実績と春先の調整状態がそろっていたことは、選出を考えるうえで注目すべき材料だ。
3. 開幕後の先発ローテーションとの兼ね合い開幕投手の選考では、開幕戦だけでなく、その後の先発ローテーションも考慮される。
元ヤクルトの荒木大輔氏は、週刊ベースボールの解説で、開幕投手をチーム内で最も力のある投手に任せる基本的な考え方を紹介している。
また、2番手以降の投手を開幕2戦目、開幕4戦目などに配置していくローテーションの組み立ても解説している。
つまり、開幕投手を決めることは、単独の試合の先発を決めるだけではない。
シーズン序盤の先発陣全体の配置を決める作業でもある。
4. 対戦相手との相性やチーム事情対戦相手との相性も判断材料になる。
特定の球団や打者に対して好成績を残している投手であれば、その投手を開幕戦に配置するメリットがある。
加えて、2026年の西武のように、WBCへの参加や主力投手の移籍などによって候補者が変わることもある。
こうした事情を踏まえると、開幕投手は単純なランキングの1位ではなく、チーム全体の状況を考慮して選ばれる役割だとわかる。
【いつ発表される?】開幕投手の発表時期と2026年の決定経緯
開幕投手の発表時期には、全12球団共通の固定日があるわけではない。
各球団が春季キャンプやオープン戦の状況を確認しながら決定し、監督や球団が公表する。
2026年の発表経緯を見ると、開幕の約1〜2週間前から最終的な顔ぶれが固まっていった。
2026年の開幕投手発表スケジュール| 日付 | 発表・出来事 |
|---|---|
| 3月16日まで | 巨人が竹丸和幸を開幕投手に指名 |
| 3月17日 | 竹丸の新人開幕投手が報道される |
| 3月中旬〜下旬 | 各球団が開幕投手を順次公表 |
| 3月24日 | 西武が渡邉勇太朗を発表。12球団すべて確定 |
| 3月26日 | NPBが開幕戦の予告先発を公示 |
| 3月27日 | セ・パ両リーグが開幕 |
巨人の竹丸については3月16日までに指名が決まり、3月17日に報道された。
そして、最後まで公表していなかった西武が3月24日に渡邉勇太朗を発表。これによって12球団の開幕投手が出そろった。
球団の発表とNPBの予告先発は別物ここで押さえておきたいのが、開幕投手の指名とNPBの予告先発の違いだ。
- 球団の発表: 監督や球団が誰を開幕投手にするか決めて公表すること。
- NPBの予告先発: 公式戦の先発投手を日本野球機構が公示すること。
2026年の場合、12球団の開幕投手は3月24日までに発表されていたが、NPBによる開幕戦の予告先発の公示は3月26日だった。
この2つを混同すると、発表日について誤解が生じやすい。
【歴代記録】プロ野球開幕投手の最多回数・連続記録は?
開幕投手は、各球団の歴史に名を刻む役割でもある。
過去には何年にもわたって開幕戦を任された名投手が存在する。2026年の新しい顔ぶれを理解するためにも、歴代記録を確認しておきたい。
開幕投手の歴代最多回数2リーグ制以降のプロ野球で、開幕投手を務めた回数の最多記録は次のとおりだ。
| 順位 | 投手 | 開幕投手回数 |
|---|---|---|
| 1位 | 金田正一 | 14回 |
| 1位 | 鈴木啓示 | 14回 |
| 3位 | 村田兆治 | 13回 |
| 4位 | 山田久志 | 12回 |
| 5位 | 東尾修 | 10回 |
| 5位 | 涌井秀章 | 10回 |
最多は金田正一と鈴木啓示の14回。
金田は国鉄と巨人で、鈴木は近鉄で長くエースとして活躍した。どちらも通算成績だけでなく、長年にわたってチームの開幕を任されるほどの信頼を集めていた。
3位の村田兆治も13回という圧倒的な記録を持つ。故障と手術を経験しながら再び開幕投手を務めたことも、そのキャリアを象徴するエピソードだ。
連続開幕投手の最多記録は山田久志が記録した12年連続が、歴代最長記録となっている。
期間は1975年から1986年まで。
山田は阪急の黄金時代を支えたアンダースローの名投手で、通算284勝を記録した。
毎年のように開幕投手に選ばれたという事実は、単に実力があったというだけではない。長期間にわたって故障や調子の波を乗り越え、チームの中心として活躍し続けたことを意味する。
2026年の宮城大弥や東克樹のような継続的な開幕投手も、こうした歴代のエースたちと比較して見ると興味深い。
新人開幕投手の歴史にも2026年は刻まれた2026年は歴代記録の面でも特別な年になった。
- 巨人の竹丸和幸:新人開幕投手は球団では64年ぶり
- ロッテの毛利海大:新人開幕投手は球団では76年ぶり
- 新人開幕投手2人が同じ日に勝利:史上初
NPBの2026年シーズン記録にも、竹丸と毛利の開幕戦先発・勝利がそれぞれ記録されている。
単に新人が開幕戦に登板したというだけでなく、2人がともに白星を挙げたことが、この年の大きな特徴だ。
【プロ野球開幕投手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のプロ野球開幕投手は誰ですか?
A1:セ・リーグは竹丸和幸、村上頌樹、東克樹、吉村貢司郎、床田寛樹、柳裕也。パ・リーグは上沢直之、伊藤大海、宮城大弥、荘司康誠、毛利海大、渡邉勇太朗の12人です。
Q2:2026年の新人開幕投手は誰ですか?
A2:巨人の竹丸和幸とロッテの毛利海大です。2人ともドラフト指名を経て入団した新人左腕で、3月27日の開幕戦で勝利投手になりました。
Q3:開幕投手はどのような基準で決まりますか?
A3:前年の成績やチーム内での信頼、春季キャンプやオープン戦での調整状態、対戦相手との相性、開幕後の先発ローテーションなどを考慮して監督や投手コーチが決定します。
Q4:開幕投手はいつ発表されますか?
A4:発表時期に全12球団共通の決まりはありません。2026年は3月16日までに巨人の竹丸が決定し、3月24日に西武の渡邉が発表されたことで全12球団が確定しました。NPBの予告先発公示は3月26日でした。
Q5:歴代で最も多く開幕投手を務めた選手は誰ですか?
A5:金田正一と鈴木啓示の14回が最多です。連続記録では阪急の山田久志が1975年から1986年まで記録した12年連続が歴代最長です。
2026年のプロ野球開幕投手は、セ・パ12球団それぞれのチーム事情と将来への期待が反映された顔ぶれとなった。
特に注目すべき要点は次の3つだ。
1. 初の開幕投手が6人誕生したこと。 竹丸和幸、毛利海大を含む新しい顔ぶれが開幕戦を盛り上げた。
2. 新人2人がそろって開幕戦で勝利したこと。 同じ日に新人開幕投手2人が白星を挙げたのは史上初だった。
3. 経験豊富な投手も大役を継続したこと。 東克樹や宮城大弥のように複数年にわたって開幕を任される選手も存在する。
開幕投手を評価するときに大切なのは、単純な勝利数や知名度だけで判断しないことだ。
開幕投手への指名には、前年の実績、春先の調整、チーム内の信頼、シーズン全体のローテーション構想など、複数の要素が関係している。
また、開幕戦で勝利したかどうかだけで、その投手のシーズン全体の価値が決まるわけではない。開幕戦は長いペナントレースの出発点であり、真価が問われるのはその後の継続的な投球だ。
2026年は、竹丸和幸と毛利海大という新人の歴史的な抜擢が、その象徴となった。
開幕投手という肩書きは、球団からの期待と信頼を背負う証しでもある。今後は、この6人の初選出組がどこまで実績を積み重ね、東克樹や宮城大弥ら歴代のエースに続く存在へ成長していくのかにも注目したい。