2026年終了時点で、大谷のメジャー通算bWARは57.8。2018年のデビューから9シーズンで積み上げた数字だ。Baseball-Referenceの選手ページでは、2026年のシーズンWARが6.5、通算WARが57.8と掲載されている。
ここで注意したいのは、57.8がBaseball-Reference基準の通算値であることだ。FanGraphsのfWARを積み上げた数字と混同してはいけない。異なる算出方法の数字を途中で足したり、平均したりすると、正確な比較ができなくなる。
2026年までの大谷のキャリアで注目すべき転換点大谷のキャリアは、WARの数字だけでなく、選手としての役割が変化してきた過程にも特徴がある。
- 2018年:MLBデビュー。 エンゼルスで投打の二刀流に挑戦し、新人王を獲得。
- 2021年:二刀流の本格開花。 46本塁打と投手としての130回1/3を記録し、ア・リーグMVPに選出。
- 2022年:投手能力の進化。 166イニング、219奪三振、防御率2.33を記録。
- 2023年:投打で再び圧倒。 44本塁打を放ち、投手としても実績を残した。
- 2024年:ドジャース移籍後の打者専念。 54本塁打、59盗塁を達成し、ナ・リーグMVPを獲得。
- 2025年:投手復帰。 打者として55本塁打、投手として47イニングを記録し、再び二刀流に。
- 2026年:二刀流の稼働量が増加。 85回2/3を投げ、防御率1.79を記録した。
特に重要なのは、2024年の打者専念期間を挟んでも、二刀流としての価値を再び積み上げていることだ。投手としての復帰が単なる話題づくりではなく、WARという総合指標にも具体的な数字として表れている。
【WARの正しい見方】大谷翔平の数字で間違えやすい5つのポイント

WARはMVP投票を理解するうえで有力な材料だが、賞の投票そのものではない。2026年のクロウ=アームストロングが10.6、大谷が6.6という差は客観的な比較材料になるが、それだけで投票のすべてを説明できるわけではない。
2. fWARとbWARは同じランキングに混ぜない例えば、大谷のfWAR6.6とbWAR6.5は、異なる計算方法による評価だ。0.1の差を選手の能力差として解釈するのは適切ではない。同じ選手同士を比較するときも、FanGraphsならFanGraphs、Baseball-ReferenceならBaseball-Referenceに統一したい。
3. 打点や勝利数が少なくてもWARは高くなるWARは打点や投手の勝利数を単純に足し合わせた指標ではない。打撃では出塁や長打、走塁、守備位置などを評価し、投手では失点や奪三振、投球回などを使って価値を算出する。
そのため、勝利投手になれなかった試合でも優れた投球を続ければWARは増える。逆に、勝利数が多くても投球内容や投球回数によってはWARが伸びないこともある。
4. WARだけでは勝負強さを完全に評価できないFanGraphsの一般的なWAR計算は、得点状況や試合の重要度による上乗せを基本的に行わない。例えば、同じ本塁打なら、序盤の大量リード時と終盤の同点時で勝利への影響は異なるが、WARはそうした状況依存の価値をそのまま反映する指標ではない。
5. レギュラーシーズンとポストシーズンは分けて考える通常のシーズンWARはレギュラーシーズンの評価である。ポストシーズンの活躍は別枠で確認する必要がある。レギュラーシーズンのWARが高くても、プレーオフで同じ成績を残すとは限らない。
大谷の評価を調べる際は、レギュラーシーズンのWAR、ポストシーズンの成績、MVP投票をそれぞれ別の情報として見ることが大切だ。
【大谷翔平のWAR】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大谷翔平の2026年のWARはいくつですか?
A1:FanGraphs基準のfWARは6.6、Baseball-Reference基準のbWARは6.5です。どちらもレギュラーシーズンの総合貢献度を示す数字です。
Q2:大谷翔平の通算WARはいくつですか?
A2:2026年シーズン終了時点で、Baseball-Reference基準の通算bWARは57.8です。FanGraphsのfWARとは計算方法が異なるため、比較する際は基準を統一してください。
Q3:大谷翔平の打撃WARと投手WARはどれくらいですか?
A3:2026年のFanGraphs基準では、打撃WARが約3.7、投手WARが約2.9です。合計するとfWAR6.6となります。
Q4:大谷翔平の歴代最高WARシーズンはいつですか?
A4:2026年までのFanGraphs基準の比較では、2025年のfWAR9.4が最高です。2022年も9.3、2024年は9.0と高い数字を残しています。
Q5:2026年の大谷翔平はMVPを獲得できますか?
A5:2026年11月2日時点では、BBWAAのMVP発表は11月12日の予定です。大谷は有力な候補の一人ですが、fWARではピート・クロウ=アームストロングが10.6を記録しており、数字上は大谷を上回っています。
2026年の大谷翔平は、FanGraphs基準のfWAR6.6、Baseball-Reference基準のbWAR6.5を記録した。打者として30本塁打、投手として防御率1.79という成績を残し、二刀流としての貢献を数字で示したシーズンだった。
過去の最高水準と比較すれば、2025年のfWAR9.4や2022年の9.3には届いていない。しかし、2026年は打撃WAR3.7に対して投手WAR2.9という構成になっており、投手としての価値が増している点は見逃せない。
通算bWAR57.8という数字も、9シーズンで積み上げた実績として注目に値する。2021年以降のMVP級の活躍、2024年の打者専念による成功、2025年からの投手復帰という変化が、現在の評価につながっている。
大谷のWARを正しく評価するための判断基準は3つある。
- 年度別の比較では、同じFanGraphsまたはBaseball-Referenceの数値を使う。
- 二刀流の評価では、打撃WARと投手WARの両方を確認する。
- MVPや歴代選手との比較では、WARだけでなく出場機会、守備、走塁、個人成績も確認する。
2026年のfWAR6.6は、大谷が投打の両方で価値を生み出した証拠だ。 そして、通算WARがどこまで伸びるかを考えるうえでは、打撃の数字だけでなく、投手として今後どれだけのイニングを積み重ねられるかが大きな焦点になる。2027年以降も、二刀流の価値をどこまで更新できるかに注目したい。