元衆議院議員の丸山穂高(まるやま・ほだか)氏は、東京大学経済学部を卒業後、経済産業省勤務、松下政経塾を経て国政に進出し、衆議院議員を3期務めた人物です。一方、2019年の北方領土をめぐる発言によって日本維新の会を除名され、衆議院から糾弾決議を受けたことでも知られています。
2026年11月現在、丸山氏は国会議員ではありません。本人の公式サイトでは、2021年の任期満了をもって公職を退き、現在は一民間人として活動していると説明されています。ただし、政治との関係が完全になくなったわけではなく、NHK党との関係やYouTubeでの発信など、議員引退後にも注目すべき動きがあります。
【2026年現在】丸山穂高は何をしている?議員引退後の活動と近況

丸山穂高氏の現在を理解するうえで、まず押さえておきたいのは、国会議員としての活動はすでに終了しているという点です。
本人の公式ホームページには、元衆議院議員という肩書きとともに、2021年の任期満了をもって公職を退き、現在は一民間人として活動中であることが記されています。したがって、2026年現在の丸山氏を現職の衆議院議員として紹介するのは誤りです。
一方、政治や社会問題への関心を失ったわけではありません。本人の公式YouTubeチャンネル「丸山穂高 Channel」では、政治・経済・社会に関するニュース解説や、視聴者のコメントに応じるライブ配信などが行われています。
2026年10月18日にもライブ配信の記録が確認でき、政治ニュースの解説に限らず、雑談や作業・読書をテーマにした配信も続けています。国会を離れた後も、インターネットを通じて視聴者と接点を持っていることが分かります。
ただし、YouTubeチャンネルを運営していることだけを理由に、現在の職業を専業YouTuberと断定することはできません。本人の公式プロフィールが示している現在の立場は、あくまで一民間人です。
NHK党との関係は現在どうなっている?丸山氏は2025年11月、NHKから国民を守る党(NHK党)の副党首として報道され、党内の状況について自身のYouTube配信で説明していました。議員を辞めた後も、政治団体との関係を維持していたことが分かります。
しかし、2026年3月3日、NHK党は党としての活動を休眠する方針を公表しました。党首の立花孝志氏との意思疎通が難しい状況などを背景に、関連サービスやホームページの停止も案内され、党側は活動再開の見通しが立っていないと説明しています。
このため、2025年までの報道にある副党首という肩書きを、そのまま2026年11月現在の実働状況と同一視することはできません。党の活動休眠と、丸山氏個人のYouTube活動は別の問題です。
【経歴・学歴】東京大学から経済産業省、松下政経塾を経て衆議院議員3期
丸山穂高氏は1984年、大阪府に生まれました。政治家になる以前から、学業と行政実務、政治教育の経験を積んできた人物です。
東京大学経済学部を卒業後、経済産業省へ丸山氏は2002年に西大和学園高等学校を卒業し、2006年に東京大学経済学部を卒業しました。同年、経済産業省に入省しています。
経済産業省では約3年間勤務し、2009年に退官しました。官僚として行政の仕組みに関わった経験は、その後の政策活動や国会での経済・財政分野の議論につながる経歴です。
松下政経塾で政治・行政について学ぶ2009年には松下政経塾に入塾。第30期生として、2012年まで研修を受けました。
松下政経塾は、政治・経済・社会などの分野で指導的人材を育成することを目的とする教育機関です。丸山氏の公式プロフィールでは、経済活性化や政治・行政制度の変革を研究テーマとして掲げていたことが紹介されています。
衆議院議員として大阪19区から3回当選2012年、松下政経塾を卒塾した丸山氏は、衆議院議員総選挙に大阪19区から出馬して初当選しました。その後、2014年に2期目、2017年に3期目の当選を果たしています。
衆議院では財務金融委員会理事や安全保障委員会理事などを歴任。党務では財務金融部会長、政務調査副会長、副党首などを務めました。
本人の公式プロフィールと松下政経塾の紹介資料を照合すると、学歴から官僚経験、政治教育、国会議員という経歴が確認できます。
丸山穂高の経歴・関係者・政治的転換点の一覧| 時期 | 関係する組織・人物 | 主な出来事・実績 |
|---|---|---|
| 1984年 | 大阪府 | 大阪府に生まれる。 |
| 2002年 | 西大和学園高等学校 | 高校を卒業。 |
| 2006年 | 東京大学・経済産業省 | 東京大学経済学部を卒業し、経済産業省に入省。 |
| 2009年 | 松下政経塾 | 経済産業省を退官し、第30期生として入塾。 |
| 2012年 | 衆議院・大阪19区 | 衆議院議員に初当選。 |
| 2014年・2017年 | 衆議院 | 2期目、3期目の当選。 |
| 2019年5月 | 国後島・日本維新の会 | 北方四島交流事業での発言問題が発生。日本維新の会から除名。 |
| 2019年6月 | 衆議院 | 議員丸山穂高君糾弾決議が可決。 |
| 2019年7月 | NHKから国民を守る党 | 同党への入党を正式表明。 |
| 2021年 | 衆議院・NHK党 | 次期衆院選への不出馬を表明し、任期満了で公職を退く。 |
| 2023年 | 斉藤健一郎氏 | NHK党の斉藤氏の公設第二秘書に就任したと報道される。 |
| 2025年11月 | NHK党 | 副党首として党内の状況を説明。 |
| 2026年3月以降 | NHK党・YouTube | NHK党は活動休眠を発表。丸山氏個人の配信活動は継続。 |
この経歴で注目すべきなのは、丸山氏が単に学歴の高い政治家だったということではありません。行政機関での勤務経験と政治教育を経て国会に進出し、財政・金融や安全保障の分野で役職を経験した後、2019年の問題で所属政党と政治的立場が大きく変わったことです。
【北方領土発言の経緯】2019年の国後島・ビザなし交流で何が起きたのか
丸山氏の政治家としての評価を大きく変えたのが、2019年5月に発生した北方領土をめぐる発言問題です。
問題の舞台は北方四島交流訪問事業2019年5月、丸山氏は「令和元年度第一回北方四島交流訪問事業」、いわゆるビザなし交流に参加し、国後島を訪問しました。
この事業は、北方四島に住むロシア人と日本国民の相互理解を深め、北方領土問題を含む平和条約締結問題の解決に寄与することを目的としています。内閣府の説明によれば、事業は1992年度から実施され、国会議員の参加は1995年度から認められていました。
領土問題を外交交渉によって解決するため、元島民と現地住民との交流を積み重ねてきた事業です。国会議員が参加する場合にも、その目的や立場を踏まえた行動が求められていました。
2019年5月11日、国後島での発言と飲酒問題問題が起きたのは、2019年5月11日の夜です。
内閣府の2019年5月14日の記者会見によると、国後島内の宿舎「友好の家」で、訪問団員として参加していた国会議員が泥酔し、ほかの団員との間で口論などのトラブルを起こしました。その中で、北方領土を戦争によって取り返すことへの賛否を元島民に尋ねる発言があったと説明されています。
丸山氏は、戦争による領土奪還の是非を問う発言をしたことについて、発言を撤回し、謝罪したと内閣府は説明しました。一方、政府はビザなし交流事業の趣旨や外交交渉への影響を踏まえ、極めて不適切な事案との認識を示しました。
衆議院の決議文が記録した問題行動この問題については、報道された発言だけでなく、衆議院の公式決議文に記載された経緯も重要です。
決議文では、ロシア人島民宅での過剰な飲酒、宿舎に戻った後の禁止されていた外出の要求、食堂で大声を上げる行為、訪問団長への発言、ほかの団員とのトラブルなどが具体的に記されています。
加えて、翌日午前1時ごろまで騒動が続き、元島民との交流会への参加を自粛するよう求められたことも記録されています。
つまり、この問題は戦争発言だけを切り取って理解できるものではありません。ビザなし交流という外交上の目的を持つ事業の中で、飲酒や団員とのトラブルを含む複数の問題が発生したことが、衆議院の判断につながりました。
なお、決議文に記載された評価は国会による政治的・議会的判断です。刑事裁判による有罪判決と混同してはいけません。
【日本維新の会の除名と衆院糾弾決議】処分の違いを正しく理解する
北方領土発言問題の後、丸山氏は日本維新の会と衆議院の双方で厳しい対応を受けました。ただし、政党による除名と国会による糾弾決議は、性質の異なる措置です。
2019年5月14日、日本維新の会が除名を決定問題発生後、日本維新の会は丸山氏に対する対応を協議しました。そして2019年5月14日、党の役員会で除名処分を正式決定しました。
除名の背景にあったのは、北方領土問題における戦争発言と、ビザなし交流事業の趣旨に反する一連の言動です。所属政党として、党の立場や政治的責任を踏まえた判断でした。
これにより、丸山氏は日本維新の会の所属議員ではなくなりました。ただし、政党から除名されたこと自体によって衆議院議員の資格を失ったわけではありません。
6月6日、衆議院が全会一致で糾弾決議を可決その後、衆議院では丸山氏の議員辞職を求める動きや、譴責決議案などが提出されました。最終的には、これらの案が撤回され、議員丸山穂高君糾弾決議案が提出されることになりました。
2019年6月6日、衆議院本会議は糾弾決議を全会一致で可決しました。決議文は、丸山氏の行動が北方四島交流事業の円滑な実施を妨げ、衆議院の権威と品位を著しく失墜させたと指摘。議員としての資格がないと断じ、自ら進退を判断するよう促しました。
ここで重要なのは、糾弾決議が議員の身分を自動的に剥奪する処分ではなかったことです。衆議院が政治的・議会的な責任を厳しく問う決議であり、丸山氏はその後も議員として在職しました。
除名・糾弾決議・議員辞職の違いそれぞれの意味を整理すると、次のようになります。
- 日本維新の会の除名:所属政党から外す党内処分。
- 衆議院の糾弾決議:議会として言動を非難し、本人に進退の判断を促す決議。
- 議員辞職:本人が議員の職を辞すること。
- 任期満了:選挙で選ばれた議員としての任期が終了すること。
丸山氏の場合、2019年に政党から除名され、同年6月には衆議院の糾弾決議を受けましたが、その場で議員辞職したわけではありません。実際に議員生活を終えたのは、2021年の任期満了時です。
【2021年の政界引退】NHK党副党首への就任と議員引退後の政治活動
日本維新の会を除名された丸山氏は、その後、NHKから国民を守る党(当時のN国党)に入党しました。
2019年7月にNHKから国民を守る党へ入党2019年7月25日、同党代表だった立花孝志氏は、丸山氏と会談して入党を要請しました。その後、7月29日に丸山氏は入党を正式に表明しています。
両者が一致した政策上の論点はNHK改革でした。NHK受信料制度の見直しや、受信料を支払った人だけが視聴できるスクランブル放送の実現などを掲げる党の方針について、丸山氏は協力する考えを示しました。
この時点では、北方領土問題をめぐる発言によって維新を離れた丸山氏が、別の政治団体で活動を続けるという構図になっていました。
2021年10月、次期衆院選への不出馬を表明2021年10月10日、丸山氏は自身のYouTubeチャンネルで、同年の衆議院議員総選挙に出馬しないことを明らかにしました。
報道によれば、理由として説明したのは、自分の時間と能力を自分自身のためにも使いたいという考えでした。また、以前から議員を退く時期を考えていたことも明かしています。
2012年の初当選から3期9年にわたって務めた国会議員の職を、次の選挙に出馬しないことで終える選択をしたのです。本人の公式プロフィールでも、2021年の任期満了が公職を退いた時期として記されています。
このため、2021年の不出馬を政界引退と表現する報道はありますが、政治活動そのものを完全にやめたという意味ではありません。
2023年には斉藤健一郎氏の公設第二秘書に就任議員を退いた後も、丸山氏は政治との接点を持ち続けました。
2023年9月には、NHKから国民を守る党の斉藤健一郎参議院議員の公設第二秘書に就任したことが報じられています。斉藤氏の事務所が北方領土返還を主要政策として取り組む方針を掲げる中、丸山氏もその活動をサポートする立場になりました。
これは、議員引退後も政治の現場に関わっていたことを示す出来事です。ただし、公設秘書への就任は衆議院議員への復帰を意味するものではありません。
2025年から2026年にかけてのNHK党の変化2025年11月には、丸山氏がNHK党副党首として党内の状況について説明したことが報じられています。立花孝志氏や斉藤健一郎氏らをめぐる党内の動きについて、自身のYouTube配信で発信していました。
しかし、2026年3月、NHK党は活動の休眠を発表しました。党としての活動再開の見通しが立っていないことも公表されています。
したがって、2026年現在の丸山氏については、次の3点を分けて理解する必要があります。
- 国会議員としては2021年に任期満了で退任している。
- 2025年11月にはNHK党副党首として活動していたことが報道されている。
- 2026年3月以降、NHK党は活動休眠を発表しており、党の活動と本人の個人発信は別々に考える必要がある。
【評判・世間の反応】丸山穂高への評価はなぜ分かれるのか
丸山氏の評判を考える際には、東京大学卒業や官僚経験といった経歴だけでなく、2019年の問題と、その後の政治活動を合わせて見る必要があります。
批判の中心は北方領土発言と議員としての責任2019年の問題に対する批判は、単に発言の表現が不適切だったという点にとどまりませんでした。
北方四島交流事業は、長年にわたり元島民や関係者が平和的な交流を積み重ねてきた取り組みです。その目的に反する言動をしたこと、さらに飲酒や訪問団内のトラブルが発生したことが問題視されました。
日本維新の会による除名と、衆議院での全会一致の糾弾決議は、こうした批判が政党内にとどまらず、国会全体の問題として扱われたことを示しています。
経歴面では行政経験と政策知識が特徴一方で、丸山氏の政治家としての経歴には、東京大学経済学部、経済産業省、松下政経塾という一貫した流れがあります。
財務金融委員会理事や安全保障委員会理事などを務めたことも、経済・財政・安全保障分野での政策活動を考える際の重要な情報です。
ただし、学歴や行政経験の高さと、政治家としての行動に対する評価は別の問題です。専門的な知識や経歴があっても、議員としての振る舞いや説明責任について批判を受けることはあります。
世間の反応を判断するときの注意点丸山氏について、SNS上の賛否や個別の投稿だけを取り上げて、国民全体の評価を代表するように扱うのは適切ではありません。
確認できる大きな出来事は、2019年の日本維新の会による除名、衆議院の全会一致の糾弾決議、そして2021年の不出馬です。これらは政治的な評価を考えるうえで客観的に確認できる事実です。
一方、2026年のYouTube活動は、政治家としてではなく、個人の発信者としての現在を示しています。視聴回数やチャンネル登録者数は発信への関心を測る参考にはなりますが、政策への支持や過去の行動への賛否をそのまま示す数字ではありません。
丸山氏を評価する際には、学歴・政策活動・政治的判断・2019年の問題・引退後の活動を、それぞれ分けて考えることが大切です。
【丸山穂高の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:丸山穂高は2026年現在、何をしていますか?
A1:2026年現在、丸山氏は元衆議院議員で、一民間人として活動しています。本人のYouTubeチャンネルでは政治・経済・社会問題の解説やライブ配信などが続いています。
Q2:丸山穂高は東京大学を卒業していますか?
A2:はい。2006年に東京大学経済学部を卒業しています。その後、経済産業省に入省し、2009年に退官して松下政経塾に入塾しました。
Q3:丸山穂高はなぜ日本維新の会を除名されたのですか?
A3:2019年5月、北方四島交流事業で訪れた国後島で、北方領土を戦争によって取り返すことの是非を元島民に尋ねる発言をしたことや、飲酒に伴う一連のトラブルが問題となったためです。日本維新の会は同月14日に除名を正式決定しました。
Q4:衆議院の糾弾決議とは何ですか?
A4:2019年6月6日に衆議院本会議で全会一致により可決された決議です。丸山氏の言動を厳しく非難し、自ら進退を判断するよう促したものですが、議員資格を自動的に剥奪するものではありません。
Q5:丸山穂高は2021年に政界を引退したのですか?
A5:2021年の衆議院議員総選挙に出馬しないと表明し、任期満了で公職を退きました。ただし、その後もNHK党の副党首や公設秘書として政治に関わった時期があるため、政治活動を完全に断ったという意味での引退とは異なります。
Q6:丸山穂高は現在もNHK党の副党首ですか?
A6:2025年11月には副党首として報道されていました。ただし、NHK党は2026年3月に活動休眠を発表しています。肩書きの継続と、党として実際に活動しているかどうかは分けて考える必要があります。
丸山穂高氏は、東京大学経済学部卒業、経済産業省勤務、松下政経塾を経て、衆議院議員を3期務めた元政治家です。2019年の国後島における北方領土発言と一連のトラブルによって日本維新の会を除名され、衆議院からも全会一致の糾弾決議を受けました。
2021年には次期衆院選への不出馬を表明し、任期満了をもって国会議員を退任。その後もNHK党の副党首や公設秘書として政治活動に関わり、2026年現在はYouTubeを中心とした個人発信を続けています。
【プロの結論】丸山穂高を理解するための3つの判断基準第一に、経歴と政治的実績を分けて見ること。東大卒や経産省勤務という経歴は事実ですが、それだけで政治家としての評価が決まるわけではありません。
第二に、2019年の問題を決議文と政府記録から理解すること。北方領土発言だけでなく、ビザなし交流の趣旨、飲酒を含む一連の行動、衆議院が問題視した内容を把握することで、処分の背景が見えてきます。
第三に、2021年の議員引退と、その後の政治活動を混同しないこと。国会議員を辞めたことと、政治団体への関与やインターネットでの政治的発信をやめたことは同じではありません。加えて、2026年のNHK党の活動休眠も、丸山氏個人の活動終了を意味するものではありません。
2026年11月現在の丸山穂高氏を理解するには、かつての国会議員としての経歴だけでなく、2019年の政治的転機、2021年の不出馬、そして引退後の発信活動までを時系列で捉えることが欠かせません。今後の国政復帰についても、本人による新たな出馬表明など、具体的な公表情報が出ているかどうかを基準に判断する必要があります。
主な確認資料: 丸山穂高公式ホームページ、松下政経塾公式プロフィール、衆議院の糾弾決議・本会議記録、内閣府の2019年5月14日記者会見、日本維新の会の除名に関する報道、2021年不出馬会見の報道、2026年のNHK党休眠発表、YouTubeチャンネルの配信記録。