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【結論】奥茨城村は実在しない!モデルとなったのは茨城県北部の6市町

日向 美咲 日向 美咲 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
目次

奥茨城村の実在性については、茨城県の公式食・農情報サイト「茨城をたべよう」が明確に説明している。同サイトでは、奥茨城村を「ドラマ上の架空の村」と位置づけている。

ドラマの設定では、奥茨城村は茨城県北西部の山あいにある農村だ。清流、田園、里山に囲まれ、昔ながらの農家や地域の商店が暮らしの中心にある。

一方、現実の茨城県には奥茨城村という自治体は存在しない。住所を検索したり、奥茨城村役場を訪ねたりすることもできない。

奥茨城村のモデルはどこなのか

最も重要なのは、モデルとなった場所を一つの自治体に限定しないことだ。

茨城県の公式資料によると、『ひよっこ』の奥茨城村の撮影は、次の6市町を中心に行われた。

- 日立市
- 常陸太田市
- 高萩市
- 北茨城市
- 常陸大宮市
- 大子町

この6市町が連携して地域の魅力を発信するため、茨城県北「ひよっこ」推進協議会も設立された。

つまり、奥茨城村は高萩市だけを再現したものではない。複数の地域に残る農村風景、橋、商店街、歴史的建造物などを組み合わせ、架空の一つの村として映像化した舞台なのである。

「久那郡奥茨城村」という設定にも注目

作品の世界観をさらに興味深くしているのが、架空の行政区画だ。

奥茨城村は、劇中で「茨城県久那郡」に属する設定として紹介されることがある。

茨城県北部には、実際に久慈郡や那珂郡という地名が存在する。常陸太田市観光物産協会の『ひよっこ』特設情報では、久那郡という名称について、久慈郡と那珂郡を組み合わせたものと考えられる旨が紹介されている。

実在の地名を連想させる架空の行政区画を用いることで、視聴者が本当に存在する地域のように感じられる設定になっている。

【作品の背景】谷田部みね子の出身地と『ひよっこ』の舞台設定

奥茨城村

『ひよっこ』は、脚本家・岡田惠和氏が手掛けたNHK連続テレビ小説だ。

2017年4月3日から9月30日まで放送され、全156回にわたって主人公・谷田部みね子の成長を描いた。

物語の時代設定は、東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)。茨城の農村で育ったみね子が、父親の失踪をきっかけに集団就職で東京へ向かい、新しい生活の中で成長していく物語である。

谷田部みね子の出身地はどこ?

主人公の谷田部みね子を演じたのは、俳優の。

みね子の出身地は、劇中の設定では茨城県北部の山あいにある奥茨城村だ。

谷田部家では、父・実、母・美代子ら家族が農業を営み、みね子は幼なじみの助川時子や角谷三男らとともに成長する。

ここで大切なのは、みね子の出身地は実在する高萩市や大子町そのものではなく、架空の奥茨城村という作品上の設定だという点である。

『ひよっこ』の主要キャストと制作関係者
人物・担当 出演者・関係者 作品での役割
谷田部みね子 有村架純 主人公。奥茨城村で育つ
谷田部実 沢村一樹 みね子の父
谷田部美代子 木村佳乃 みね子の母
角谷三男 泉澤祐希 みね子の幼なじみ
助川時子 佐久間由衣 みね子の幼なじみ
語り 増田明美 物語のナレーション
脚本 岡田惠和 物語の脚本
音楽 宮川彬良 劇中音楽

なぜ奥茨城村の風景が印象に残るのか

『ひよっこ』の故郷編で印象的なのは、単なる美しい自然だけではない。

田んぼのあぜ道、農家の生活、バスを待つ時間、地域の人々が集まる場所など、日常生活の風景が丁寧に描かれている。

舞台は1960年代。高度経済成長が進む一方で、地方の農村から都市部へ働きに出る若者がいた時代でもある。

みね子の上京は、個人の成長物語であると同時に、当時の地方と東京の関係を映し出すものだった。

そのため、奥茨城村の風景は単なる背景ではなく、みね子が何を大切にして生きてきたのかを伝える重要な存在になっている。

【ロケ地一覧】茨城県北6市町の撮影場所と作品内の関係

奥茨城村のロケ地を調べる際には、茨城県北6市町の広域的な撮影と、個別のシーンに使われた場所を区別すると理解しやすい。

以下は、茨城県のフィルムコミッションや自治体・観光関係資料に掲載されている撮影情報を整理したものだ。

茨城県北6市町のロケ地・関係一覧
市町名 主な撮影場所・関連情報 ドラマとの関係
高萩市 下君田の農家、中戸川のバス待合所周辺 谷田部家や通学・上京シーン
常陸太田市 旧町屋変電所、町屋商店街、地徳橋、白羽橋 聖火リレー、通学、橋のシーン
大子町 塙地区のこんにゃく畑、諏訪神社広場 聖火リレー、仲良し3人組のシーン
常陸大宮市 小祝地区、小貫地区 ボンネットバスと田園風景
日立市 県北6市町の撮影・地域連携の対象 個別の奥茨城村シーンの撮影地点は公表資料で特定しにくい
北茨城市 県北6市町の撮影・地域連携の対象 個別の奥茨城村シーンの撮影地点は公表資料で特定しにくい

ここで注意したいのは、6市町すべてに同じように有名な聖地巡礼スポットがあるわけではないことだ。

いばらきフィルムコミッションの作品紹介では、常陸太田市、大子町、常陸大宮市などについて、具体的な撮影場所とシーンの関係が詳しく記録されている。

一方、日立市や北茨城市については、県の6市町という広域的な撮影情報と、個別のシーンの撮影場所を混同しないことが大切だ。

高萩市|谷田部家と上賀口バス停の風景

高萩市は、奥茨城村の故郷編を語るうえで外せない地域だ。

高萩市の公式フィルムコミッション情報には、連続テレビ小説『ひよっこ』の撮影実績として市内山間部が掲載されている。

ロケ地情報をまとめた資料では、主な撮影場所として次の地点が紹介されている。

- 下君田:谷田部みね子が住む農家の外観
- 中戸川:助川時子の家の撮影場所とされる地域
- 中戸川:上賀口バス停の撮影場所

みね子や時子、三男たちが通学や上京の場面で利用するバス停は、作品の故郷編を象徴する風景の一つだ。

ただし、谷田部家の撮影に使われた農家は一般の住宅であり、観光施設ではない。所在地を探して敷地に入ったり、居住者の生活を妨げたりする行為は避けたい。

常陸太田市|旧町屋変電所と町屋商店街

常陸太田市は、奥茨城村の聖火リレーの場面を追体験したい人におすすめの地域だ。

いばらきフィルムコミッションが紹介する主な撮影場所は4か所ある。

1. 旧町屋変電所

みね子、時子、三男らが聖火リレーのトーチの持ち方を練習する場面などに使用された。

時子が豊作からトーチを受け取り、走り出す場面も撮影されている。

2. 町屋商店街

奥茨城村の村長が聖火リレーで街を走る場面や、時子からみね子へバトンが渡される場面に登場する。

3. 地徳橋

町屋付近にある石橋で、みね子が常陸高校へ通うバス乗り場として登場した場所だ。

4. 白羽橋

里川に架かる沈下橋。体育教師役の増田明美さんと生徒たちが走る場面や、三男が先生を追いかける場面などに使用された。

この4か所は、作品のシーンと現地を結びつけやすい場所だ。特に旧町屋変電所は、ドラマの舞台としてだけでなく、近代の産業遺産としても価値がある。

大子町|諏訪神社とこんにゃく畑

大子町では、聖火リレーに関係する重要なシーンが撮影された。

代表的なのが、次の2か所だ。

塙地区のこんにゃく畑

三男が聖火リレーの場面で道路を走るシーンに使われた場所。大子町らしい農村風景が広がるエリアだ。

諏訪神社広場(小生瀬地区)

聖火リレーの出発・ゴール地点として登場した場所で、トーチの練習や仲良し3人組の会話シーンなどにも使われた。

みね子が聖火を持って石段を駆け上がる場面も、この神社の広場で撮影されている。

常陸大宮市|ボンネットバスが走る田園風景

常陸大宮市では、小祝地区と小貫地区が撮影場所として紹介されている。

小祝地区では、みね子、時子、三男が通う常陸高校までの通学路として、畑の中をボンネットバスが走る場面が撮影された。

小貫地区では、黄金色に染まる田園風景の中をバスが走行するシーンが登場する。

この場所の魅力は、建物や観光施設ではなく、広々とした田園風景そのものにある。

日立市・北茨城市も舞台の一部なのか

日立市と北茨城市は、茨城県が公表する県北6市町の中に含まれている。

そのため、奥茨城村のロケ地を6市町全体で理解する際には、両市も外せない。

ただし、フィルムコミッションのシーン別紹介に掲載されている常陸太田市や大子町の具体的な撮影場所と、日立市・北茨城市の個別の撮影地点は、同じ情報として扱えない。

また、作品全体の撮影場所には、東京、長野、静岡、神奈川なども含まれる。例えば、みね子が通う常陸高校の校舎や東京での勤務先など、奥茨城村とは別の物語の舞台もある。

【見どころ】常陸太田市の旧町屋変電所はなぜ人気なのか

奥茨城村のロケ地の中でも、特に注目したいのが常陸太田市の旧町屋変電所だ。

ドラマを見て訪れる人がいる一方、この建物には『ひよっこ』とは別の歴史的な価値がある。

1909年に建設された近代産業遺産

常陸太田市の公式資料によると、旧町屋変電所は明治42年(1909年)1月に、久原鉱業所日立鉱山によって建設された水力発電所の変電施設だ。

赤レンガ造りの建物で、切妻屋根の建屋と寄棟屋根の建屋がつながる特徴的な外観を持つ。

明治44年(1911年)には町屋発電所からの電力を受け、周辺地域への送電に使われた。

旧太田町などで初めて電灯がともったのも同年で、地域の近代化を象徴する建物となった。

その後、昭和31年(1956年)まで変電所として機能し、地域の集会所として利用されるようになった。

現在は地区の保存会によって周辺の整備が進められている。

加えて、1999年8月23日には国登録有形文化財(建造物)に登録されている。

ドラマの聖地と歴史的建造物を同時に楽しめる

旧町屋変電所の魅力は、ドラマの撮影場所というだけではない。

- 明治期の赤レンガ建築を観察できる
- 茨城県の近代電力史を知ることができる
- 町屋地区の宿場町としての歴史にも触れられる
- 『ひよっこ』の聖火リレーの場面を思い出しながら景色を楽しめる

ドラマを知らない人でも、建築や地域史に関心があれば訪れる価値がある。

敷地の見学と建物内部の見学は区別したい。内部の公開については、常陸太田市や関係者への事前確認が望ましい。

【2026年最新情報】奥茨城村のロケ地は現在どうなっている?

2017年の放送から年月が経過した2026年現在、ロケ地はどうなっているのか。

注目したいのは、撮影に使われた場所が単なる過去の記念スポットではなく、地域の歴史や交流の場として残っていることだ。

高萩市中戸川では地域住民によるおもてなしが続いてきた

高萩市中戸川地区では、『ひよっこ』の撮影をきっかけに、地域の魅力を発信する活動が行われてきた。

2025年3月4日付の茨城新聞報道では、同地区の交流拠点「いこいの広場」で、ひな人形やつるしびなを展示する催しが紹介された。

記事によると、地元住民らが準備し、約120体のひな人形や21本のつるしびなを展示。県内外から訪れたファンや観光客を迎えていた。

同地区には、ドラマの通学や上京シーンで使われたバス待合所も設置されている。

地域住民は放送終了後も、こいのぼりの展示などを通じて、聖地巡礼に訪れる人々を歓迎してきた。

ただし、2025年に報道されたイベントの開催実績と、2026年の開催予定は別の情報だ。2026年の訪問時には、催しの開催状況を地元の最新案内で確認したい。

旧町屋変電所は保存活動が続く文化財

常陸太田市の旧町屋変電所も、2026年時点で地域の文化財として位置づけられている。

常陸太田市の公式ホームページでは、現在も地区の保存会による周辺整備が進められていると紹介されている。

また、2026年10月更新の文化遺産情報でも、国登録有形文化財としての歴史や建築的特徴が整理されている。

ドラマ放送時の記念物というだけでなく、明治時代の電力事業を伝える建造物として保存されている点が重要だ。

茨城県北6市町は観光・食文化も楽しめる

奥茨城村のロケ地巡りでは、撮影場所だけに注目するのではなく、地域の食文化も楽しみたい。

茨城県の「茨城をたべよう」では、県北エリアの特産品として、次のような食材が紹介されている。



奥久慈しゃも

大子町周辺の奥久慈地域を代表する地鶏ブランド。歯ごたえのある肉質が特徴。


常陸秋そば

茨城県を代表するそばのブランド。地域のそば店で味わいたい名産品。


奥久慈りんご

県北の山間地域で親しまれる果物。直売所などで季節の味を楽しめる。


常陸大黒

茨城県オリジナルのベニバナインゲン。県北地域の特産品の一つ。



ドラマに登場する農村の食卓を思い浮かべながら、実際の茨城県北の食材を味わうのも、ロケ地巡りの楽しみ方だ。

【プロの結論】奥茨城村の聖地巡礼で失敗しないための判断基準

奥茨城村を訪ねるなら、最初に「何を見たいのか」を明確にすると、旅行の満足度が高まる。

ドラマの世界観を味わいたい人

おすすめは高萩市中戸川周辺と常陸太田市だ。

高萩市では農村風景やバス待合所、常陸太田市では聖火リレーの舞台となった旧町屋変電所や橋を中心に巡ると、奥茨城村の世界観を感じやすい。

歴史や建築を楽しみたい人

おすすめは旧町屋変電所だ。

『ひよっこ』のロケ地としての魅力に加え、明治期の電力施設という歴史的な価値がある。ドラマのファン以外にも楽しめる場所だ。

農村風景や自然を満喫したい人

大子町や常陸大宮市が候補になる。

諏訪神社周辺や田園風景は、都市部では味わいにくい落ち着いた雰囲気が魅力だ。

訪問前に確認したい5つのポイント

- 撮影場所が一般公開されている施設なのか確認する。
- 個人宅や農地への無断立ち入りをしない。
- 橋や道路では交通の妨げにならない場所から見学する。
- 旧町屋変電所の内部見学は事前に問い合わせる。
- 地元のイベントや展示は開催期間を確認してから訪れる。

最も大切なのは、ドラマの撮影場所と観光施設を同一視しないこと。 実際の生活道路、地域住民の住宅、農地なども撮影に使われているため、現地の暮らしを尊重した訪問が望ましい。

【奥茨城村に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:奥茨城村は実在する村ですか?

A1:いいえ。奥茨城村はNHK連続テレビ小説『ひよっこ』に登場する架空の村です。実在する自治体ではありません。

Q2:奥茨城村のモデルとなった場所はどこですか?

A2:茨城県北部の6市町、日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、常陸大宮市、大子町が撮影の中心です。特定の一つの町がモデルというわけではありません。

Q3:谷田部みね子の出身地はどこですか?

A3:劇中の設定では茨城県北部の山あいにある奥茨城村です。実在する高萩市や大子町が、その風景の撮影場所になっています。

Q4:高萩市で『ひよっこ』のロケ地を見学できますか?

A4:中戸川周辺にはドラマの通学・上京シーンに関係するバス待合所があります。ただし、谷田部家の撮影に使われた農家などは一般住宅であり、無断立ち入りはできません。

Q5:常陸太田市の旧町屋変電所は現在も残っていますか?

A5:はい。明治42年(1909年)に建設された赤レンガ造りの建物で、国登録有形文化財です。地区の保存活動が続いています。

Q6:大子町ではどの場所が撮影に使われましたか?

A6:塙地区のこんにゃく畑と、小生瀬地区の諏訪神社広場が代表的です。聖火リレーのシーンや、みね子たちが交流する場面などに登場しました。

Q7:2026年現在も奥茨城村のロケ地巡りはできますか?

A7:できます。ただし、奥茨城村という観光施設があるわけではありません。実際の撮影場所や文化財、地域の交流拠点を個別に訪れる形になります。施設の公開状況やイベント日程は訪問前に確認してください。

奥茨城村は実在する自治体ではない。しかし、『ひよっこ』の中で描かれた風景には、茨城県北部の本物の農村、橋、商店街、歴史的建造物が使われている。

2017年の放送から年月が経過した2026年現在も、常陸太田市の旧町屋変電所は文化財として保存され、高萩市中戸川では地域住民による交流や観光客を迎える取り組みが行われてきた。

今回紹介した場所の中でも、特に注目したいのは次の3か所だ。

- 高萩市: 谷田部みね子の故郷を感じられる農村風景とバス待合所周辺
- 常陸太田市: 聖火リレーの舞台となった旧町屋変電所、町屋商店街、地徳橋、白羽橋
- 大子町: 諏訪神社広場とこんにゃく畑

奥茨城村という名前を地図上で探しても、そこに村は見つからない。しかし、ドラマを通じて描かれた人々の暮らしや風景は、実際の地域の中に息づいている。

架空の村を探す旅ではなく、架空の村を生み出した本物の茨城を訪ねる旅。 それこそが『ひよっこ』のロケ地巡りの醍醐味だ。

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日向 美咲

映画ライター歴8年。劇場公開日と配信開始日を公式サイトで確認し、あらすじはネタバレの範囲を分けて構成しています。

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