プロ野球の契約更改は、シーズン終了後に球団と選手が翌シーズンの年俸や契約条件を話し合い、新たな契約を結ぶ重要な手続きだ。2026年オフも日本シリーズ終了を境にストーブリーグが本格化し、12球団では若手から主力選手まで、来季の待遇をめぐる交渉が始まっている。
2026年11月3日現在、注目されているのは各球団の契約更改状況だけではない。年俸の増減を決める査定基準、複数年契約の条件、交渉を保留する選手の事情、そして11月末に提出される契約保留選手名簿と自由契約の関係も、選手の翌シーズンを左右する要点だ。2026年シーズンの年俸調査では、選手会員の支配下公示選手713人の平均年俸が5,216万円となり、過去最高を更新している。
【2026年オフ最新情報】プロ野球の契約更改はいつからいつまで?

プロ野球の契約更改は、基本的にレギュラーシーズン終了後から始まる。ただし、全12球団が同じ日に一斉に交渉を始めるわけではない。クライマックスシリーズ、日本シリーズの日程や球団の方針によって、実際の交渉開始時期は異なる。
2026年は10月28日の日本シリーズ終了から本格的なオフシーズンへ2026年の日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスが横浜DeNAベイスターズを4勝0敗で下し、2年連続13度目の日本一を達成した。第4戦が行われたのは10月28日。この時期を境に、各球団は翌シーズンの編成や選手との契約交渉を進めている。
一般的な契約更改のスケジュールは、10月末から11月にかけて若手や中堅選手の交渉が始まり、11月下旬から12月にかけて主力選手の契約が続くという流れだ。
ただし、契約更改をすべて12月中に終えなければならないという単純な仕組みではない。交渉がまとまらず、年を越してから契約条件が決まるケースもある。
2026年11月2日までに判明した注目の契約更改2026年オフの序盤では、広島東洋カープの林晃汰内野手の契約更改が注目された。
林は11月2日に交渉し、100万円減となる推定年俸1,100万円で契約を更改した。2026年は1軍で11試合の出場にとどまり、本塁打はゼロ。一方、2軍では打率3割8厘、4本塁打、37打点を記録していた。
この事例は、2軍で好成績を残しても、1軍での出場実績や結果が年俸査定に大きく関係することを示している。
また、北海道日本ハムファイターズは11月2日、フランミル・レイエス選手との2027年シーズンの契約延長合意を発表した。球団は契約年数や金額を公表していないが、報道では複数年契約で来季年俸は推定8億円プラス出来高と伝えられている。
「またこのチームでプレーが出来ることをとても嬉しく思います」
これは契約延長に際してレイエスが発表したコメントだ。2025年の本塁打・打点の2冠に続き、2026年は打率3割1分3厘で首位打者を獲得した実績が、球団の評価を後押ししたと考えられる。
契約更改の年間スケジュール- 10月:レギュラーシーズンやポストシーズンが終了し、球団が翌シーズンの編成を進める。
- 10月末~11月上旬:一部選手の契約更改が始まり、FA権行使や外国人選手との契約交渉も動き出す。
- 11月中旬~下旬:契約更改が本格化し、若手・中堅・主力選手の交渉が続く。
- 11月30日以前:球団が翌年度の契約保留選手名簿を提出する。
- 12月:保留選手名簿の公示や自由契約選手の発表、主力選手の契約更改が続く。
- 12月末~翌年1月:未更改選手の交渉や契約条件の調整が続く場合がある。
つまり、契約更改の中心は11月から12月だが、選手によってはそれ以降まで交渉が続く。契約更改のニュースを見る際には、単に発表日だけでなく、FA交渉や保留選手名簿の公示時期も合わせて確認したい。
【契約更改の仕組み】球団は何を基準に年俸を決めるのか?
契約更改の中心となるのは、球団と選手による翌シーズンの契約条件の調整だ。年俸の増減は、基本的に当該シーズンの成績やチームへの貢献度を踏まえて決められる。
ただし、NPB全体で統一された公開査定表が存在するわけではない。各球団が独自の評価方法を用いており、同じ成績を残した選手でも、所属球団やチーム事情によって提示額が変わることがある。
契約更改はどのような流れで進む?基本的な交渉は次のように進行する。
- シーズン成績の評価:球団が1軍・2軍の成績、出場状況、役割などを整理する。
- 球団からの条件提示:翌シーズンの年俸、出来高、契約期間などについて提示する。
- 選手側の検討:選手本人や代理人が提示された条件を確認する。
- 交渉・調整:年俸や契約条件について意見を交換し、必要に応じて再交渉する。
- 合意・署名:条件に納得すれば契約書に署名し、翌シーズンの契約が成立する。
球団の提示額に選手が納得できない場合、その場でサインせず交渉を保留できる。保留したからといって、直ちに退団や自由契約になるわけではない。
プロ野球の年俸査定で重視される主な項目年俸査定では、選手のポジションや役割によって評価される数字が異なる。
野手の場合は、打率、本塁打、打点、出塁率、長打率、OPS、盗塁数、守備力などが評価対象となる。レギュラーとして何試合出場したか、チャンスで結果を残したか、複数ポジションを守れるかといった点も査定に関係する。
投手の場合は、防御率、勝利数、投球回数、奪三振数、WHIP、セーブ数、ホールド数などが主な指標だ。先発投手と救援投手では役割が異なるため、同じ数字だけで単純比較することはできない。
加えて、数字に表れにくい貢献も無視できない。例えば、守備位置の変更への対応、故障からの復帰、若手選手への助言、チーム戦術への適応なども、球団が評価する可能性がある。
選手会の2026年調査が示す契約更改の課題日本プロ野球選手会が2026年4月27日に公表した年俸調査では、2025年オフの契約更改について、全体として「満足」「大きく満足」と回答した割合は46.22%だった。
また、査定方法がチームの戦術を反映していると評価した割合は39.71%にとどまった。
この数字から読み取れるのは、年俸の金額だけでなく、球団がどのような根拠で評価したのかという説明の部分にも課題が残っていることだ。
選手会も査定基準の明確化や説明機会の充実、数字に表れにくい貢献の適切な評価を課題として挙げている。契約更改は単なる金額交渉ではなく、選手と球団の評価認識をすり合わせる場でもある。
【12球団の契約更改状況と年俸ランキング】2026年の最新データを比較
2026年オフの契約更改は、球団によって進捗に差がある。11月1日時点の民間集計サイトによると、対象となる支配下選手699人のうち、契約更改を終えた選手は14人だった。
以下は同サイトの報道反映ベースによる12球団の進捗だ。NPBが公表する公式統計ではなく、集計対象は育成選手と今オフの新入団選手を除いた支配下選手となっている。
2026年オフ・12球団別の契約更改進捗| 球団 | 更改済み人数 | 対象人数 | 進捗状況 |
|---|---|---|---|
| 読売ジャイアンツ | 0人 | 55人 | 本格交渉前 |
| 阪神タイガース | 2人 | 58人 | 交渉開始 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 5人 | 59人 | 先行して進行 |
| 広島東洋カープ | 1人 | 58人 | 交渉開始 |
| 東京ヤクルトスワローズ | 0人 | 58人 | 本格交渉前 |
| 中日ドラゴンズ | 6人 | 54人 | 先行して進行 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 0人 | 59人 | 本格交渉前 |
| 埼玉西武ライオンズ | 0人 | 62人 | 本格交渉前 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 0人 | 57人 | 本格交渉前 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 0人 | 60人 | 本格交渉前 |
| 北海道日本ハムファイターズ | 0人 | 62人 | 契約延長案件あり |
| オリックス・バファローズ | 0人 | 57人 | 本格交渉前 |
この時点では、中日が6人、DeNAが5人と、セ・リーグの一部球団で交渉が先行していた。
ただし、11月2日には広島の林晃汰が契約更改を済ませ、日本ハムはレイエスとの2027年契約延長を正式発表している。したがって、表の数字は11月1日のスナップショットとして捉える必要がある。
日本プロ野球選手会の2026年年俸調査2026年シーズンの年俸事情を把握するうえで重要なのが、日本プロ野球選手会の調査結果だ。
対象となった会員の支配下公示選手713人の平均年俸は、前年比311万円増の5,216万円。年俸総額は371億8,667万円となり、過去最高を更新した。
一方、中央値は2,000万円だった。平均年俸が5,000万円を超えているからといって、多くの選手がその水準の年俸を受け取っているわけではない。少数の高額年俸選手が平均を押し上げる構造があるためだ。
球団別平均年俸では、福岡ソフトバンクホークスが8,706万円で1位。阪神タイガースが7,789万円、読売ジャイアンツが6,880万円と続いた。反対に東京ヤクルトスワローズは3,991万円で12位だった。
1位と12位の平均年俸の差は4,715万円。球団間の年俸格差が広がっていることも、2026年の調査で明らかになった。
2026年の推定年俸ランキングはどうなっている?個人別の推定年俸ランキングを見る際には、外国人選手を含めるかどうかで順位が変わる。
2026年シーズンの報道ベースでは、外国人選手を含めた高額年俸選手として、巨人のライデル・マルティネス投手が約12億円と報じられている。日本人選手では、日本ハムの有原航平投手が推定6億円でトップとされた。
また、ソフトバンクの近藤健介外野手は推定5億5,000万円、楽天の浅村栄斗内野手や阪神の近本光司外野手も推定5億円クラスに位置している。
ただし、これらは2026年シーズンの契約に関する報道上の推定額だ。球団が全選手の正式な年俸を一律に公表しているわけではなく、出来高や契約金、複数年契約の総額を含めるかによってもランキングは変わる。
加えて、現在進んでいる2026年オフの契約更改で決まるのは、原則として2027年シーズンの契約条件だ。2026年シーズンの年俸ランキングと、2026年オフの更改結果は区別して見る必要がある。
【年俸アップ・ダウンの理由】減額制限と複数年契約の違い
契約更改でファンが特に注目するのが、年俸の増減だ。タイトル獲得やレギュラー定着によって大幅アップする選手がいる一方、実績のある主力選手でも減額されることがある。
年俸がアップする主な理由年俸アップにつながる代表的な要素は次のとおりだ。
- 成績の向上:打率、本塁打、打点、防御率、勝利数などで前年を上回る結果を残した。
- 出場機会の増加:レギュラーに定着し、年間を通じてチームに貢献した。
- タイトル・表彰:首位打者、本塁打王、最多勝、最優秀防御率などを獲得した。
- チームへの貢献:勝負どころでの活躍や守備、救援登板などで重要な役割を担った。
- 市場価値の上昇:FA権取得や他球団からの評価によって、選手の契約価値が高まった。
特に若手選手の場合、1軍での出場機会が増え、球団内での役割が大きく変わることが年俸上昇につながりやすい。
年俸がダウンする理由年俸ダウンの原因は、単純な打撃成績や投手成績の悪化だけではない。
- 故障やコンディション不良によって出場試合数が減少した。
- 1軍での出場機会が減り、若手選手にポジションを奪われた。
- 前年に比べて打率や防御率などの成績が低下した。
- 先発から中継ぎ、レギュラーから控えなど、チーム内の役割が変わった。
- 期待された成績や契約条件を満たせなかった。
前述した広島の林晃汰のケースは、2軍で好成績を残していても、1軍での出場実績が十分でなければ年俸が下がる可能性を示す例だ。
反対に、目立つ個人成績がなくても、守備やリリーフなど特定の役割を安定して担う選手が評価されることもある。査定では、その選手が球団にとってどれだけ必要な存在なのかも重要になる。
プロ野球の年俸減額制限は25%・40%プロ野球には、翌年度の契約を結ぶ際に年俸を引き下げる幅について、野球協約で定められた制限がある。
日本プロフェッショナル野球協約第92条に定められている減額制限は、次のとおりだ。
- 前年の年俸が1億円以下:原則として25%まで。
- 前年の年俸が1億円を超える場合:原則として40%まで。
例えば、前年の年俸が8,000万円なら、制限の範囲内での減額は最大2,000万円となり、6,000万円が一つの下限となる。
前年の年俸が5億円なら、最大減額は2億円で、3億円まで下げられる計算だ。
ただし、この制限は絶対的な減額禁止ラインではない。選手本人が同意した場合には、25%または40%を超える減額も可能となる。
この制度は、成績が落ちた選手に対する球団の査定権と、選手の生活や契約上の利益を守る仕組みのバランスを取るために設けられている。
単年契約と複数年契約はどちらが有利?契約更改では、単年契約と複数年契約のどちらを選ぶかも重要な論点になる。
単年契約は、毎シーズン終了後に翌年の条件を交渉する方式だ。好成績を残せば翌年に大幅な年俸アップを狙える一方、故障や不振によって年俸が下がるリスクもある。
複数年契約は、複数シーズンにわたる契約条件をあらかじめ決める方式だ。選手は一定期間の待遇を確保でき、球団は主力選手の流出を防ぎやすくなる。
両者の特徴を整理すると、次のようになる。
- 単年契約:毎年の成績を翌年の年俸に反映しやすい。活躍すれば大幅増を狙えるが、不振時の減額リスクも高い。
- 複数年契約:契約期間中の待遇が安定しやすい。球団にとっても主力を確保できるが、契約条件によっては活躍後の年俸交渉に制約が生じる。
2026年11月2日に日本ハムが発表したレイエスとの契約延長は、複数年契約の注目例だ。球団が契約期間の詳細を明らかにしていない点には注意が必要だが、主力外国人選手を継続して確保する球団側の意図がうかがえる。
【契約保留選手名簿とは?】11月末の提出と自由契約の関係を解説
プロ野球のオフシーズンで、契約更改と並んで重要なのが契約保留選手名簿だ。
この名簿は、球団が翌シーズンも選手契約を結ぶ権利を保留する選手をまとめたもの。単に契約更改が終わった選手の一覧ではなく、球団が翌年度の契約交渉を続けるための権利関係を示す制度だ。
保留選手名簿は11月30日以前に提出され、12月2日に公示されるNPBの制度では、各球団は毎年11月30日以前に、翌年度の選手契約締結の権利を保留する選手を記載した名簿をコミッショナーに提出する。
その後、名簿は例年12月2日に公示される。2025年12月2日にも、NPBは2026年度の契約保留選手名簿を公示した。
2025年のNPB公式発表では、保留選手名簿に記載されなかった選手150人が自由契約選手として公示された。
2026年オフの2027年度向け支配下選手の契約保留名簿は、11月3日時点ではまだ公示されていない。今後の公示内容が、各球団の編成を判断する重要な材料になる。
保留選手名簿に載る選手と載らない選手の違い保留選手名簿に記載された選手は、球団が翌年度の契約締結権を保有する対象となる。
そのため、契約更改の交渉が終わっていなくても、名簿に記載されていれば、直ちに自由契約となるわけではない。
一方、名簿に記載されなかった選手は自由契約選手として公示され、他球団と自由に契約交渉を進められるようになる。
ここで注意したいのが、契約更改の「保留」と「保留選手名簿」は別の意味を持つことだ。
- 契約更改の保留:提示された年俸や契約条件に納得できず、選手が交渉を継続すること。
- 契約保留選手名簿:球団が翌年度の契約締結権を保有する選手を記載した公式名簿。
この違いを理解していないと、契約更改を保留した選手が、そのまま自由契約になったと誤解してしまう。
自由契約と契約更新の違い契約更新は、所属球団と選手が翌シーズンも契約を結ぶことを意味する。年俸や契約条件について合意し、契約を継続する形だ。
自由契約は、選手契約が解除され、NPBの公示を経て他球団とも自由に契約を結べる状態を指す。
日本プロフェッショナル野球協約第58条では、自由契約選手として公示された選手は、いずれの球団とも自由に選手契約を締結できると定めている。
つまり、契約更新は現在の所属球団との契約継続、自由契約は球団による保有権がなくなり、他球団への移籍も可能になる状態という違いがある。
戦力外通告と自由契約は同じ意味ではない戦力外通告と自由契約も混同されやすい言葉だ。
戦力外通告は、球団が選手に対して翌シーズンの契約を結ばない方針を伝えることを指す。選手の今後の所属先を左右する重要な通知だが、通告された瞬間に必ず自由契約選手として公示されるという意味ではない。
一方、自由契約は、選手契約の解除や球団の保有権放棄などを受け、NPBの公示によって他球団と自由に契約できる状態になることだ。
戦力外通告を受けた選手には、他球団への移籍を目指す道や、合同トライアウトへの参加、育成契約での再契約、現役引退など、複数の選択肢がある。
また、外国人選手の契約終了やポスティングシステムを利用した海外移籍など、戦力外通告とは異なる事情で自由契約になるケースもある。
FA宣言と契約更改はどう関係する?FA(フリーエージェント)制度は、一定の条件を満たした選手が、所属球団以外の球団とも契約交渉できるようになる制度だ。
2026年度のFA有資格選手名簿は、NPBによって10月19日に公示された。国内FA資格を持つ選手と海外FA資格を持つ選手を合わせて105人が対象となっている。
ただし、FA資格を取得しただけで自動的に移籍するわけではない。選手自身がFA権を行使する意思を示し、所定の手続きを行う必要がある。
2026年11月2日には、次の2選手がFA権の行使を表明した。
- 髙橋光成(埼玉西武ライオンズ):海外FA権を行使すると球団が正式発表。
- 小島和哉(千葉ロッテマリーンズ):国内FA権を行使すると球団が正式発表。
髙橋は今後の野球人生を考えた決断だと説明し、小島は他球団からの評価を直接聞き、自分を客観的に見つめ直したいという思いを明らかにした。
FA宣言後は、規定に従って他球団との交渉が可能になる。元の球団に残留することもできるため、FA宣言は必ずしも移籍を意味しない。
契約更改のニュースを見るときは、FA資格を取得しただけの選手なのか、実際にFA権を行使した選手なのかを区別することが大切だ。
2026年オフの契約更改を理解するうえで、特に押さえておきたいのは、年俸の金額、選手の契約上の立場、球団の評価方針という3つの視点だ。
1. 推定年俸は確定金額ではないプロ野球の年俸ニュースでは「推定年俸」という表記が多く使われる。これは球団が正式な金額を公表していない場合、報道各社が選手の会見内容や取材情報などをもとに推定した数字だからだ。
特に複数年契約では、基本年俸と出来高、契約総額が混同されることがある。年俸ランキングを比較するときは、単年の基本年俸なのか、複数年契約の総額なのかを確認する必要がある。
2. 契約更改の保留は退団を意味しない選手が球団の提示額に納得できず交渉を保留しても、それだけで退団が決まるわけではない。契約保留選手名簿に記載されているかどうかが、球団の契約締結権を判断するうえで重要になる。
また、年俸交渉がまとまらない場合には、野球協約第94条に基づく参稼報酬調停という制度もある。選手と球団の主張を踏まえ、コミッショナー側の調停手続きで金額について判断する仕組みだ。
3. 平均年俸だけで球団の評価や待遇を判断しない2026年の選手会調査では、平均年俸のトップはソフトバンクだった。一方、全選手の中央値は2,000万円であり、平均と中央値には大きな違いがある。
高額年俸の主力選手が多い球団は平均値が上がりやすいが、若手や中堅選手まで含めた待遇を比較するなら中央値や契約更改への満足度も参考になる。
選手会の2025年オフ契約更改アンケートで、阪神は満足度66.67%と12球団トップだった。査定方法の戦術反映度でも64.52%で1位となっている。金額だけでは見えない、球団と選手の評価認識を知るうえで興味深いデータだ。
ファンが契約更改のニュースを追う際には、年俸の増減だけでなく、選手の役割、球団の編成方針、FA権の行使状況、保留選手名簿への記載まで確認すると、ストーブリーグの動きをより正確に理解できる。
【プロ野球の契約更改】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:プロ野球の契約更改はいつから始まりますか?
A1:一般的にはレギュラーシーズン終了後から始まり、日本シリーズ終了後の10月末から11月にかけて本格化します。主力選手の交渉は11月下旬から12月に集中する傾向があります。
Q2:契約更改で提示された年俸に納得できない場合はどうなりますか?
A2:その場でサインせず、交渉を保留できます。球団と再交渉を続けることができ、必要に応じて参稼報酬調停の制度を利用することも可能です。保留しただけで自動的に自由契約になるわけではありません。
Q3:保留選手名簿に載らなかった選手はどうなりますか?
A3:自由契約選手として公示され、他球団とも自由に契約交渉ができるようになります。戦力外通告を受けた選手だけでなく、外国人選手や海外移籍に関係する選手なども対象になる場合があります。
Q4:プロ野球の年俸はすべて公式に発表されていますか?
A4:いいえ。球団が正式な年俸を公表しないケースが多く、報道される金額は推定年俸です。出来高や複数年契約の総額なども含め、報道によって数字が異なる場合があります。
Q5:年俸の減額制限は何%ですか?
A5:日本プロフェッショナル野球協約第92条では、前年年俸が1億円以下なら25%、1億円を超える場合は40%が原則的な減額制限です。ただし、選手本人が同意すれば制限を超える減額も可能です。
2026年のプロ野球契約更改は、日本シリーズ終了後の10月末から始まり、11月から12月にかけて本格化している。球団と選手が翌シーズンの年俸や契約条件を交渉する一方、FA宣言や外国人選手との契約延長など、チーム編成に関わる動きも活発になっている。
2026年シーズンの選手会調査では、平均年俸5,216万円、中央値2,000万円という結果が公表された。球団別ではソフトバンクが平均8,706万円でトップとなり、選手の待遇や球団間の年俸格差も改めて注目されている。
今後の大きな節目は、11月末の契約保留選手名簿の提出と12月の公示だ。名簿に記載された選手と自由契約となる選手では、翌シーズンに向けた契約交渉の立場が大きく異なる。
契約更改のニュースを正しく理解するには、推定年俸の増減だけでなく、査定の背景、減額制限、契約期間、FA権、保留選手名簿を総合的に見ることが欠かせない。2026年オフは、各球団の主力選手の契約条件と自由契約選手の動向、そして2027年シーズンに向けた戦力編成が大きな見どころとなる。