女子バレー日本代表とオランダの対戦は、2025年に大きな注目を集めた。6月4日のネーションズリーグ(VNL)では日本がストレート勝ちを収めた一方、9月3日の2025女子世界選手権準々決勝では、フルセットの末に日本が3-2で勝利。わずか3か月の間に、両国の対戦は異なる展開を見せた。
2026年11月現在、両国はVNLでも上位を争うチームとして存在感を示している。2026年大会の最終順位は日本が7位、オランダが8位。和田由紀子、石川真佑、佐藤淑乃、宮部藍梨らの2025年の活躍を振り返りながら、試合結果、セットカウント、戦術的な違い、2026年の最新状況まで整理する。
【試合結果速報】2025年VNLと世界選手権のオランダ戦は日本が2連勝

まず押さえておきたいのは、2025年に行われた日本対オランダの主要な2試合で、日本がいずれも勝利していることだ。
2025年6月4日:ネーションズリーグは日本が3-0カナダ・オタワで行われた2025年VNLの初戦で、日本はオランダと対戦した。日本は新監督フェルハト・アクバシュ体制で臨み、セットカウント3-0のストレート勝ちを記録した。
Volleyball Worldの公式試合結果と試合レポートに掲載されたスコアは次の通り。
- 第1セット:日本25-17オランダ
- 第2セット:日本25-15オランダ
- 第3セット:日本25-16オランダ
- 最終結果:日本3-0オランダ
この試合では、石川真佑が日本代表の新キャプテンとして初めてVNLに出場。15得点を記録し、チームの勝利に貢献した。
さらに目を引いたのが佐藤淑乃の活躍だ。佐藤はチーム最多の18得点を記録し、うち14得点がスパイク、4得点がブロックだった。和田由紀子も12得点を挙げ、攻撃陣の一角として存在感を示した。
ミドルブロッカーの宮部藍梨は6得点。日本の守備とネット際の積極的なプレーも勝因になった。対するオランダは、若手オポジットのエレス・ダンブリンクが10得点、アウトサイドヒッターのイリス・フォスが9得点を記録した。
なお、スコアの照合には注意点がある。日本バレーボール協会(JVA)のアーカイブには第1~第3セットが25-19、25-21、25-13と掲載されている一方、Volleyball Worldの公式試合ページと同日の試合レポートでは25-17、25-15、25-16となっている。セットカウント3-0という試合結果は一致しているが、得点の詳細には表示差がある。
2025年9月3日:世界選手権準々決勝は日本が3-2約3か月後、タイ・バンコクで行われた2025女子世界選手権の準々決勝では、再び日本とオランダが激突した。
今度はVNLのような一方的な試合にはならなかった。オランダが2セットを先取し、日本が2度追いつく展開となり、最終的に日本が第5セットを制した。
- 第1セット:日本20-25オランダ
- 第2セット:日本25-20オランダ
- 第3セット:日本22-25オランダ
- 第4セット:日本25-22オランダ
- 第5セット:日本15-12オランダ
- 最終結果:日本3-2オランダ
日本はこの勝利で2010年大会以来、4大会ぶりとなる世界選手権準決勝進出を決めた。試合を締めくくったのはキャプテン石川真佑のスパイクだった。
なお、第4セットについてはVolleyball Worldの試合レポート本文に25-12という記載があるが、JVAの公式結果表とFIVBのP2公式試合記録では25-22で一致している。ここでは公式試合記録に基づき25-22とする。
【徹底比較】日本対オランダのセットカウントと選手別の活躍
2025年の2試合を比較すると、単に勝敗が同じだったというだけではない。VNLでは日本の攻撃力が際立ち、世界選手権ではオランダのブロックと日本の対応力が試合の流れを左右した。
| 比較項目 | 2025年VNL | 2025年世界選手権 |
|---|---|---|
| 開催日 | 6月4日 | 9月3日 |
| 開催地 | オタワ(カナダ) | バンコク(タイ) |
| 大会ステージ | 予選ラウンド | 準々決勝 |
| セットカウント | 日本3-0オランダ | 日本3-2オランダ |
| セットスコア | 25-17、25-15、25-16 | 20-25、25-20、22-25、25-22、15-12 |
| 日本の注目選手 | 佐藤淑乃18得点、石川真佑15得点、和田由紀子12得点 | 和田由紀子27得点、石川真佑25得点、佐藤淑乃13得点 |
| 日本の勝利の特徴 | 攻撃とサーブで主導権を握る | 劣勢から修正し、最終セットで逆転 |
| 大会への影響 | 新体制での初勝利 | 4大会ぶりの準決勝進出 |
2025年9月のオランダ戦で最も目立った選手の一人が和田由紀子だ。
世界選手権準々決勝では27得点を記録し、両チームを通じて最多得点となった。加えて、日本が記録した7本のサービスエースのうち4本を和田が決めている。
特に重要だったのが第5セット。オランダに3-6とリードされた状況から日本が追い上げ、和田のサービスエースによって6-6の同点に追いついた。終盤も攻撃で得点を重ね、日本の勝利を支えた。
石川真佑:勝負どころで25得点を記録キャプテン石川真佑は世界選手権準々決勝で25得点を挙げた。第5セットだけでも7得点を記録し、試合終盤の勝負強さを見せた。
特に注目したいのは、最後の決定的な場面である。オランダの粘りに対し、石川は攻撃の手を緩めず、勝利を決めるスパイクを打ち込んだ。
VNLでも15得点を記録しており、2試合を通じて攻撃の中心的な役割を果たした選手といえる。
佐藤淑乃:スパイクを軸に安定した得点力佐藤淑乃はVNLで18得点、世界選手権で13得点を記録した。
VNLではチーム最多得点者となり、14本のスパイク得点に加えて4本のブロック得点を記録。世界選手権でも13得点すべてがスパイクによるものだった。
相手のブロックを見ながら攻撃コースを選ぶアウトサイドヒッターとして、石川や和田とは異なる形で日本の攻撃を支えた。
宮部藍梨:ブロックとサーブで試合の流れを変える宮部藍梨は世界選手権準々決勝で10得点を記録した。内訳には2本のサービスエースと1本のブロック得点が含まれる。
JVAの試合レポートでは、第1セットに好ディグから反撃のきっかけを作り、サーブポイントでも得点したことが紹介されている。第2セットでは宮部のブロックが決まり、日本が連続してブレイクする展開につながった。
2026年のJVA登録メンバー表にも宮部の名前が掲載されており、引き続き日本代表のミドルブロッカーとして注目される存在だ。
島村春世:中央攻撃とブロード攻撃で貢献島村春世は世界選手権準々決勝でミドルブロッカーとして出場。特に第2セットと第4セットで重要な働きを見せた。
第2セットではライト側からの攻撃で得点を重ね、第4セットではブロード攻撃を決めて12-12の同点に追いつく流れを作った。さらに宮部のサーブから生まれた攻撃機会でもダイレクトスパイクを決めている。
オランダの高いブロックに対し、中央だけでなく横方向への攻撃を組み合わせたことは、日本が攻撃の選択肢を広げるうえで大きかった。
【フルセットの理由】オランダのブロックを日本はどう攻略したのか
VNLでは3-0だった日本が、世界選手権では3-2まで追い込まれた。その違いを理解するには、得点の内訳と各セットの流れを見る必要がある。
オランダのブロックが日本の攻撃を苦しめたVolleyball Worldの公式レポートによると、世界選手権準々決勝の攻撃得点は日本75点、オランダ61点だった。日本は攻撃面で上回っていたが、ブロック得点ではオランダが11本、日本は3本と大きな差がついた。
特にオランダのミドルブロッカー、エリーネ・ティマーマンは6本のブロックを決め、18得点を記録。オポジットのエレス・ダンブリンクも19得点を挙げた。
日本がスパイクで得点しても、オランダはネット際の守備で対抗する。単純な攻撃力の比較だけでは試合を支配できなかった。
第1セットの4-10が示したオランダのサーブ力JVAの試合レポートによると、第1セット序盤はオランダのサービスエースと日本のサーブミスが重なり、4-10と大きくリードを許した。
日本は宮部の好ディグやサーブポイント、和田のダイレクトスパイクで追い上げたものの、オランダのサーブに苦しみ、20-25でセットを落とした。
第2セットでも序盤はオランダが先行した。しかし、日本は関菜々巳のサーブから相手のミスを誘い、宮部のブロックや和田の攻撃を組み合わせて8連続ブレイクを達成。25-20でセットを取り返した。
第4セットで島村と佐藤が攻撃の幅を広げる第3セットを22-25で落とした日本にとって、第4セットは後がない状況だった。
そこで効果を発揮したのが、和田のサービスエース、島村のブロード攻撃、佐藤のスパイクだった。宮部のサーブから島村がダイレクトで決める場面もあり、日本は20-16までリードを広げた。
最終的に25-22で第4セットを奪取。試合を第5セットに持ち込んだ。
最終セットは和田と石川の連続得点で決着第5セットも簡単には決まらなかった。オランダが3-6と先行し、日本は再び追いかける立場となった。
しかし、日本は長いラリーを連続して制し、和田のサービスエースで同点に追いつく。その後は和田と石川のスパイクが決まり、15-12で勝利した。
つまり、フルセットになった最大の理由は、オランダのブロックとサーブによって日本の攻撃が簡単には機能しなかったことにある。一方、日本は守備から攻撃への切り替え、サーブの修正、複数選手による得点で対応した。
【2026年最新】女子バレー日本代表のメンバーとオランダ代表の戦力
2026年の女子日本代表は、石川真佑、和田由紀子、佐藤淑乃らを中心に、海外クラブでプレーする選手も含めた編成となっている。
JVAが公表する2026年VNLの登録メンバー表では、フェルハト・アクバシュ監督のもと、以下の選手たちが登録されている。
- 石川真佑:アウトサイドヒッター、キャプテン
- 和田由紀子:アウトサイドヒッター
- 佐藤淑乃:アウトサイドヒッター
- 島村春世:ミドルブロッカー
- 宮部藍梨:ミドルブロッカー
- 山田二千華:ミドルブロッカー
- 関菜々巳:セッター
- 小島満菜美:リベロ
所属先にも変化が見られる。JVAの2026年登録情報では、和田はUYBAバレー・ブスト・アルシーツィオ、石川はエジザジュバシュ、佐藤はヴェロ・バレー・ミラノ、島村は群馬グリーンウイングス、宮部はミネソタに所属する選手として掲載されている。
国内外でのプレー経験を持つ選手が増えていることは、攻撃の選択肢や国際大会での対応力を考えるうえでも注目したい点だ。
オランダ女子代表の特徴と注目選手オランダ女子代表は、高さを生かしたネット際の守備とパワーのある攻撃が特徴のチームだ。
2025年世界選手権の日本戦では、ミドルブロッカーのエリーネ・ティマーマンが6本のブロックを決めたほか、エレス・ダンブリンクが19得点を記録した。
試合に出場した選手には、セッターのサラ・ファン・アーレン、アウトサイドヒッターのニカ・ダールデロップやマリット・ヤスパー、ミドルブロッカーのブリッテ・スタウトらもいる。
2025年の世界選手権では、オランダはラウンド16でセルビアを3-2で破って準々決勝に進出していた。強豪セルビアを倒したチームだけに、日本に対しても高い競争力を発揮したことが分かる。
日本がオランダと対戦する際には、サーブレシーブを安定させ、相手ミドルのブロックを分散させることが要点になる。
【2026年VNL最終順位】日本7位・オランダ8位の結果を検証
2026年のネーションズリーグは、18チームが参加し、各チームが予選ラウンドで12試合を戦う形式で開催された。ファイナルラウンドには開催国と予選上位7チームが進出する。
JVAが公表した2026年女子VNLの最終順位は次の通り。
- 1位:トルコ
- 2位:ブラジル
- 3位:イタリア
- 4位:中国
- 5位:アメリカ
- 6位:カナダ
- 7位:日本
- 8位:オランダ
- 9位:ポーランド
日本は2026年7月22日の準々決勝でブラジルと対戦した。
第1セットを26-24で先取したものの、その後はブラジルに巻き返され、22-25、16-25、20-25で3セットを連取された。最終的に日本は1-3で敗れ、準決勝進出を逃した。
オランダはイタリアに0-3で敗退同じ7月22日、オランダは準々決勝でイタリアと対戦。25-21、25-16、25-16でイタリアが3-0のストレート勝ちを収めた。
この結果、日本は7位、オランダは8位で大会を終えた。2026年VNLでは両国の準々決勝の対戦相手が異なり、日本対オランダの直接対決は実現していない。
2025年には日本が2試合とも勝利したが、2026年は両国とも準々決勝で敗退した。したがって、2026年の順位だけで両国の直接対戦の優劣を判断することはできない。
【対戦成績とハイライト】日本対オランダ戦を振り返るポイント
2025年の2試合では、日本がVNLで3-0、世界選手権で3-2と連勝した。結果だけを見れば日本優勢だが、内容は大きく異なる。
VNLでは佐藤淑乃の18得点を筆頭に攻撃陣が機能し、オランダに試合の主導権を渡さなかった。一方、世界選手権ではオランダのブロックに苦しみながら、和田と石川を中心に最終セットで勝ち切った。
この2試合を通して、日本代表の強みとして浮かび上がったのは、特定の選手だけに得点を依存しない攻撃の幅と、試合中に戦術を修正する能力である。
試合速報・ハイライトを確認する方法女子バレーの試合結果や最新情報を追う場合は、情報の種類に応じて確認先を使い分けたい。
- 日本バレーボール協会(JVA):日本代表の試合結果、登録メンバー、セットスコア、大会順位の確認。
- Volleyball World:国際大会の公式試合結果、選手別得点、試合レポート、ハイライト映像。
- TBSのバレーボール特設ページ:VNLの日本戦の試合結果やテレビ放送・関連情報の確認。
特にセットスコアを調べる際は、最終的な3-0や3-2という結果だけでなく、各セットの得点も確認すると試合の流れが分かりやすい。2025年の2試合のように、公式サイト間で得点表示に違いがある場合は、試合結果表や公式マッチシートとの照合が役立つ。
【女子バレーのオランダ戦】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2025年VNLの女子バレー日本対オランダの結果は?
A1:2025年6月4日、日本が3-0で勝利した。Volleyball Worldの公式試合記録では、セットスコアは25-17、25-15、25-16。佐藤淑乃が18得点、石川真佑が15得点を記録した。
Q2:2025年女子世界選手権のオランダ戦は何対何だった?
A2:2025年9月3日の準々決勝で、日本が3-2で勝利した。セットスコアは20-25、25-20、22-25、25-22、15-12。日本はこの勝利で準決勝進出を決めた。
Q3:世界選手権のオランダ戦で最も活躍した日本選手は誰?
A3:和田由紀子が27得点で両チーム最多を記録した。石川真佑も25得点、佐藤淑乃は13得点、宮部藍梨は10得点を挙げた。
Q4:日本対オランダがフルセットになった理由は?
A4:オランダの強力なブロックが大きな要因だった。世界選手権準々決勝ではオランダが11本、日本が3本のブロック得点を記録。日本はサーブレシーブや攻撃の組み立てを修正し、最終セットで勝利した。
Q5:2026年VNLの日本とオランダの最終順位は?
A5:日本が7位、オランダが8位だった。日本は準々決勝でブラジルに1-3、オランダはイタリアに0-3で敗れた。
Q6:2026年のVNLで日本とオランダは対戦した?
A6:2026年大会では直接対決はなかった。両国は異なる予選プールで戦い、ファイナルラウンドの準々決勝でも日本はブラジル、オランダはイタリアと対戦した。
2025年の女子バレー日本代表とオランダの対戦は、日本の攻撃力と試合中の修正能力を示す2試合だった。
6月のVNLでは佐藤淑乃、石川真佑、和田由紀子が得点を重ねて3-0で勝利。9月の世界選手権準々決勝では、オランダのブロックに苦しみながらも、和田の27得点、石川の25得点を中心に3-2で勝ち切った。
特に注目すべきなのは、フルセットの試合で見せた選手同士の連携だ。宮部藍梨のブロックと守備、島村春世の中央攻撃、佐藤淑乃のスパイク、和田と石川の勝負強さが組み合わさり、厳しい展開を乗り越えた。
2026年VNLでは日本が7位、オランダが8位となり、両国とも準々決勝で敗退した。2025年の直接対決の結果と2026年の最終順位を合わせて見ると、両国の実力を比較するうえでは、順位だけでなく攻撃、ブロック、サーブレシーブなどの内容も重要になる。
今後の日本代表を追うなら、石川真佑を中心とした攻撃陣の連係に加え、和田由紀子や佐藤淑乃の得点力、宮部藍梨や島村春世らミドルブロッカーのネット際の働きにも注目したい。オランダとの次回対戦では、2025年世界選手権で見せた課題への対応が、勝敗を左右する大きなポイントになる。