イエローキャブのタレントといえば、堀江しのぶ、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこ、小池栄子、佐藤江梨子、MEGUMIなど、1980年代から2000年代にかけて芸能界を彩った女性タレントが思い浮かびます。野田義治氏がプロデュースした同事務所は、グラビアアイドルをテレビや映画でも活躍できるタレントへ育てる独自のマネジメント戦略で、一時代を築きました。
しかし、2004年の野田氏退任と所属タレントの移籍、2015年の事業停止・自己破産を経て、かつてのイエローキャブは姿を消しました。さらに2025年には、商標を取得してフランチャイズ事業を展開していたMプロダクションにも破産開始決定が出ています。2026年現在は、イエローキャブNEXTやイエローキャブSAKAEなど、同じ名称を掲げる事業者との区別も必要です。
【歴代所属タレント一覧】イエローキャブには誰がいた?代表的な女性タレントを紹介

イエローキャブは、単にグラビアアイドルを所属させる芸能事務所ではありませんでした。所属者の個性を生かし、雑誌グラビアからテレビ、映画、バラエティー、ドラマへと活動の幅を広げるマネジメントで知られていました。
帝国データバンクの2015年の倒産速報でも、堀江しのぶ、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこらが過去の所属タレントとして紹介されています。加えて、野田氏のインタビューや当時の芸能報道をたどると、山田まりや、小池栄子、佐藤江梨子、MEGUMI、根本はるみなどの名前も確認できます。
堀江しのぶ:イエローキャブの原点となったグラビアアイドル堀江しのぶ(1965年8月18日~1988年9月13日)は、イエローキャブの歴史を語るうえで欠かせない存在です。
愛知県出身で、1983年に芸能活動のきっかけをつかみ、1984年に歌手としてデビュー。雑誌のグラビアモデルとして人気を獲得し、テレビドラマやバラエティー番組にも出演しました。
代表的な出演作には、TBS系ドラマ『毎度おさわがせします』、NHKの『真田太平記』などがあります。グラビアだけに活動を限定せず、テレビで視聴者に親しまれるタレントとしても存在感を示しました。
しかし、1988年9月、スキルス性胃がんにより23歳で亡くなりました。若すぎる死は芸能界にも大きな衝撃を与え、2018年には没後30年を記念した写真集が発売されています。
堀江しのぶの活動は、後にイエローキャブが展開するグラビアとテレビ出演を組み合わせた育成戦略の出発点として位置づけられています。
かとうれいこ:1990年代のグラビアブームを牽引かとうれいこ(1969年2月19日生まれ)は、イエローキャブを代表する看板タレントの一人です。
第16代クラリオンガールに選ばれたことでも知られ、アサヒビールのイメージガールなども務めました。雑誌グラビアで人気を獲得した後は、ドラマやCMにも活躍の場を広げています。
主な出演歴には、フジテレビ系『もう誰も愛さない』『あなただけ見えない』、NHK大河ドラマ『八代将軍吉宗』などがあります。
2025年には写真集『AROUND』を発売。2026年も所属先のThanks公式サイトに出演情報が掲載されており、芸能活動を続けています。
2025年のSmart FLASHの取材記事では、かとうが野田氏に見いだされ、別の事務所からイエローキャブへ移籍した経緯も紹介されました。芸名についても、野田氏が好んでいた女優・大原麗子にちなんだものだったと振り返っています。
細川ふみえ:グラビアからテレビへ活動を拡大細川ふみえ(1971年9月2日生まれ)は、1990年代のグラビアアイドルブームを象徴する人物です。
1990年代にグラビアで人気を集め、テレビのバラエティー番組にも進出。特に深夜番組『ギルガメッシュないと』への出演などで幅広い知名度を獲得しました。
映画やドラマにも出演し、グラビアアイドルという肩書だけでは収まらない活動を展開しました。かとうれいことともに、当時のイエローキャブを象徴する存在として知られています。
現在の所属については、芸能情報サイトのプロフィールに有限会社ウエルメイドの記載があります。過去の所属事務所と現在の所属先を混同しないことが大切です。
雛形あきこ:グラビアとバラエティーの両方で活躍雛形あきこ(1978年1月27日生まれ)は、1990年代に人気を獲得した代表的なタレントです。
1994年にフジテレビのビジュアルクイーンに選ばれ、グラビアアイドルとして注目を集めました。同年にはドラマ『毎度ゴメンなさぁい』でドラマ出演も果たしています。
その後は、フジテレビ系のバラエティー番組『めちゃ2イケてるッ!』などにも出演。女優とバラエティータレントという二つの活動領域で長く活躍しました。
雛形は2004年の野田氏退任時にサンズエンタテインメント側へ移ったタレントの一人です。2024年1月には、約30年間所属したサンズエンタテインメントから独立することを発表。現在は株式会社Thanksと業務提携する形でサポートを受けています。
小池栄子:グラビア出身から実力派女優へ小池栄子(1980年11月20日生まれ)は、イエローキャブの後期を代表するタレントです。
グラビアで注目を集めた後、バラエティー番組やドラマ、映画へと活動を広げました。持ち前のトーク力と演技力によって、グラビア出身というイメージを超えたキャリアを築いています。
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では北条政子を演じ、Netflix作品『地面師たち』などにも出演。近年は主演級の女優としても高い存在感を発揮しています。
2004年の野田氏退任後も旧イエローキャブに残り、2015年1月末の契約満了まで同事務所の主力として活動しました。現在の所属先はイープロダクションです。
佐藤江梨子:グラビアと映画・ドラマの双方で存在感佐藤江梨子(1981年12月19日生まれ)は、1999年の大磯ロングビーチキャンペーンガールへの選出をきっかけに注目され、イエローキャブからスカウトされて芸能界入りしました。
グラビアモデルとして人気を得た後、映画やドラマ、舞台へと活動を広げています。2004年公開の映画『キューティーハニー』では主演の如月ハニーを演じ、女優としても注目されました。
2015年1月末に旧イエローキャブとの契約が満了。現在はFROM FIRSTの公式タレントページに掲載されており、同ページではオフィス・レディバードの表記も確認できます。
MEGUMI・山田まりや・根本はるみなどの元所属者イエローキャブの歴代タレントは、上記の人物だけではありません。
- MEGUMI:2000年代にグラビアやバラエティー番組で人気を獲得。後に女優、プロデューサー、実業家として活動の幅を広げた。
- 山田まりや:1990年代にグラビアアイドルとしてデビュー。バラエティーやドラマでも活躍した。
- 根本はるみ:グラビアを中心に人気を獲得し、テレビ番組などにも出演した。
- 羽田美智子:女優として活動し、イエローキャブの所属者として名前が挙げられる。
- 藤崎仁美:グラビアや音楽活動などで知られたタレント。
- 木内あきら:グラビアを中心に活動した元所属者。
- 吉田里深:1990年代のグラビアアイドルとして活動。
- 小林恵美:2000年代にグラビアやテレビ番組で活躍したタレント。
- 川村亜紀:グラビアやテレビ出演などで知られたタレント。
なお、歴代所属者一覧は、在籍期間や系列事務所との関係によって掲載範囲が変わります。特に小池栄子のように、サンズとの関係も含めて紹介される人物については、どの時期にどの法人に所属していたかを分けて見る必要があります。
【野田義治プロデュースの真価】イエローキャブがグラビア界で成功した理由
イエローキャブの成功を理解するには、創業者の一人である野田義治氏の存在が欠かせません。
野田氏は1946年3月28日生まれ。芸能プロダクションのマネジャーとして経験を積み、1980年に黒澤久雄氏らとイエローキャブの前身となる事業を創業しました。1988年には法人化されています。
野田氏は、単にタレントを発掘するだけではなく、テレビ局、出版社、広告関係者などとの人脈を生かした営業活動にも力を入れていました。
グラビアを芸能活動の入り口にした独自戦略当時の芸能界では、グラビアアイドルは雑誌や写真集を中心に活動するケースが少なくありませんでした。
一方、イエローキャブは、グラビアで知名度を高めたタレントをテレビ番組やドラマ、映画、CMへ積極的に起用してもらう方向に育成しました。
この仕組みが成功した背景には、次のような要素があります。
- 視覚的な認知度:雑誌の表紙やグラビアによって、タレントの名前と顔を広く浸透させた。
- テレビへの進出:バラエティー番組への出演を通じて、視聴者との接点を増やした。
- 個性の差別化:タレントごとのキャラクターや話し方を生かし、単なるモデルで終わらない活動を促した。
- 営業力:野田氏自身がメディア関係者との接点を持ち、出演機会を開拓した。
集英社の週プレNEWSに掲載された2020年の野田氏へのインタビューでも、野田氏はグラビアをタレントの第一歩として捉える考え方を語っています。
つまり、イエローキャブの本質はグラビアそのものではなく、グラビアで獲得した認知度を、その後の芸能活動につなげる育成システムにありました。
1990年代に築いたブランド力帝国データバンクの企業情報をもとにした東京商工リサーチの2025年の報道によれば、旧イエローキャブは1994年1月期に約9億円の売上高を計上した実績があります。
また、2004年1月期の年収入高は約6億2,100万円でした。
こうした数字は、イエローキャブが単なる知名度の高い芸能事務所ではなく、タレントの発掘・育成を収益につなげていた事業体だったことを示しています。
堀江しのぶから、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこ、山田まりや、MEGUMIへと続いた人材の流れは、同事務所のブランドを形成する重要な要素でした。
【2004年の分裂から2015年の破産へ】イエローキャブの経営悪化と理由を時系列で解説
イエローキャブの衰退を語る際、2015年の自己破産だけに注目しても全体像は見えてきません。大きな転換点となったのは、2004年11月の野田氏退任です。
2004年:野田義治氏が退任し、所属タレントが移籍野田氏は2004年11月、株主との経営上の対立を背景にイエローキャブの経営者の座を退きました。
その後、野田氏はサンズエンタテインメントを立ち上げ、芸能プロダクションの経営を継続します。
このとき、かとうれいこ、雛形あきこ、山田まりや、MEGUMIなど、野田氏との関係が深かったタレントがサンズ側へ移りました。
一方、小池栄子や佐藤江梨子らは旧イエローキャブに残りました。つまり、2004年の出来事は、事務所の名称が変わっただけではなく、経営体制と所属者が分かれる大きな分裂だったのです。
2006年以降:所属タレントの移籍と売上減少東京商工リサーチの2025年7月の倒産報道では、野田氏の退任後、所属タレントの移籍が相次ぎ、2006年1月期の売上高は約4億6,900万円に減少したとされています。
その後、事務所はグラビアアイドル路線の復活などを通じて経営改善を図りましたが、十分な成果にはつながりませんでした。
加えて、番組・映像制作部門の不振も経営を圧迫しました。タレントのマネジメントに加え、制作事業でも収益を確保する構造だったため、複数の事業部門が低迷した影響は小さくありませんでした。
2015年:主力タレントの契約満了と事業停止2015年1月末、旧イエローキャブは主力所属タレントだった小池栄子と佐藤江梨子との契約を満了しました。
帝国データバンクが2015年2月13日に公表した倒産速報によると、同社は1月末で事業を停止し、自己破産申請の準備に入りました。負債は約4億円とされています。
つまり、2015年の破産には、野田氏退任後の人材流出、収入の縮小、制作部門の不振、そして最後の主力タレントとの契約満了が重なっていました。
イエローキャブの経営変遷年表| 時期 | 出来事 | 経営・芸能活動への影響 |
|---|---|---|
| 1980年 | 野田義治氏と黒澤久雄氏らが共同創業 | グラビアタレントの発掘・育成を開始 |
| 1983~1984年 | 堀江しのぶを発掘・デビューへ | 看板タレント育成の原点となる |
| 1988年 | 法人化 | 芸能プロダクションとして組織を整備 |
| 1994年1月期 | 売上高約9億円 | 事業の最盛期の一つ |
| 2004年11月 | 野田氏が退任 | 所属タレントの移籍が相次ぐ |
| 2006年1月期 | 売上高約4億6,900万円 | 経営規模が縮小 |
| 2014年1月期 | 年収入高約2億200万円 | 経営不振が深刻化 |
| 2015年1月末 | 事業停止 | 小池栄子・佐藤江梨子との契約満了 |
| 2015年2月 | 自己破産申請の準備を公表 | 負債約4億円 |
| 2022年2月 | 商標を利用したFC事業を発表 | Mプロダクションによるブランド再展開 |
| 2025年7月2日 | Mプロダクションに破産開始決定 | 商標を利用したFC事業の運営体制に変化 |
この年表で押さえたいのは、2015年の事業停止が突然起きたものではないという点です。経営の転換点は2004年であり、その後約10年間にわたって事業規模の縮小が続いていました。
【所属タレントと事務所の関係】サンズへの移籍・小池栄子・佐藤江梨子の所属先を整理
イエローキャブの歴史を調べると、サンズエンタテインメント、イエローキャブプラス、イープロダクション、ノックアウトなど、複数の芸能事務所が登場します。
同じタレントが時期によって異なる事務所に所属しているため、過去の所属歴と2026年現在の所属先を分けることが重要です。
2004年の分裂でサンズへ移籍したタレント野田氏が退任した後、かとうれいこ、雛形あきこ、山田まりや、MEGUMIらは、野田氏が経営するサンズエンタテインメント側へ移りました。
サンズは旧イエローキャブの芸能プロダクション事業をそのまま引き継いだ会社ではありません。野田氏が新たに展開した別の事務所です。
この違いを理解しておくと、インターネット上で見かける「イエローキャブ出身」「サンズ所属」という情報の混乱を避けられます。
小池栄子は旧イエローキャブに残った代表的存在小池栄子は2004年の分裂後も旧イエローキャブ側に残り、2015年1月末の契約満了まで主力タレントとして活動しました。
2015年2月の報道では、同社から移籍したことが伝えられています。2026年現在の公式プロフィールはイープロダクションに掲載されています。
佐藤江梨子の移籍と現在の活動佐藤江梨子も、2004年の分裂後に旧イエローキャブに残ったタレントです。2015年の事業停止前に契約が満了し、別の事務所へ移りました。
当時の報道ではノックアウトへの移籍が伝えられましたが、2026年現在のFROM FIRST公式プロフィールには佐藤江梨子が掲載されています。過去の移籍先と現在の掲載先は区別して理解する必要があります。
関係する人物・事務所の相関関係それぞれの関係を整理すると、次のようになります。
| 人物・事務所 | 旧イエローキャブとの関係 | その後の動き・現在 |
|---|---|---|
| 野田義治 | 共同創業者・元経営者 | 退任後にサンズエンタテインメントを展開 |
| 堀江しのぶ | 初期の代表的所属タレント | 1988年に23歳で死去 |
| かとうれいこ | 看板タレント | サンズとの関係を経て、現在はThanks公式サイトに掲載 |
| 雛形あきこ | 看板タレント | 2004年にサンズ側へ移籍。2024年に独立しThanksと業務提携 |
| 山田まりや | 代表的な所属タレント | 2004年の分裂時にサンズ側へ移籍 |
| MEGUMI | 代表的な所属タレント | サンズ側へ移籍後、女優・プロデューサーとして活動 |
| 小池栄子 | 2004年以降も旧事務所に在籍 | 2015年に契約満了。現在はイープロダクション |
| 佐藤江梨子 | 2004年以降も旧事務所に在籍 | 2015年に契約満了。現在の公式掲載先はFROM FIRST |
| イエローキャブプラス | 2015年時点で旧事務所とは別資本の法人 | 商標ライセンスを利用した別事業者 |
| Mプロダクション | 後年にイエローキャブ関連商標を取得 | FC事業を展開後、2025年7月に破産開始決定 |
この関係表からも分かるように、イエローキャブという名前と、野田氏が育てたタレントやサンズの経営は、必ずしも同じ法人に属するものではありません。
【2026年現在のイエローキャブ】NEXT・SAKAE・プラスは何が違う?
「イエローキャブは2015年に破産したのに、なぜ現在も同じ名前の芸能事務所があるのか」という疑問を持つ人も少なくありません。
その理由は、芸能事務所の法人そのものと、商標・名称を使用する権利が別々に扱われてきたことにあります。
イエローキャブプラス:2015年の旧事務所とは別法人2015年2月、旧イエローキャブが事業停止を発表した際、イエローキャブプラスは公式サイトを通じて、旧イエローキャブとは資本関係のない別法人であると説明しました。
イエローキャブプラスは2013年に設立された事業者で、ライセンス契約に基づく商標使用によって事業を行っていました。
このため、旧イエローキャブが破産したからといって、同じ名称を使用するすべての事業者が同時に破産したわけではありません。
イエローキャブNEXT:独立した芸能プロダクションイエローキャブNEXTは、タレントのマネジメントや映像・音楽の企画制作などを手掛ける芸能プロダクションとして紹介されています。
芸能事務所情報サイトでは、旧イエローキャブとのライセンス契約によって名称を使用している事業者と説明されており、旧法人との資本関係はないとされています。
所属タレントとして市道真央などが掲載されている情報もあります。市道真央は声優・女優として活動する人物で、アニメや特撮など幅広い作品への出演歴があります。
ただし、旧イエローキャブの法人がそのままNEXTに移行したわけではありません。2026年現在の運営状況や最新の所属者については、同社の公式情報による確認が必要です。
イエローキャブSAKAE:名古屋を拠点とする別の事業者イエローキャブSAKAEは、愛知県名古屋市を拠点とする芸能プロダクションです。
公式サイトには運営主体として株式会社TENが記載されており、タレント、女優、アイドル、モデル、ヘアメイクアーティスト、文化人などのマネジメントを事業内容としています。
新人タレントや子役の募集、撮影会、新人発掘オーディションなどの情報も掲載されています。
NEXTが東京を拠点とする芸能プロダクションとして紹介されるのに対し、SAKAEは名古屋の株式会社TENが運営主体として明示されている点が大きな違いです。
両者を旧イエローキャブの一つの後継会社としてまとめて扱うのは適切ではありません。会社の所在地、運営主体、名称の使用経緯を個別に確認する必要があります。
2025年にはMプロダクションも破産さらに重要なのが、2025年7月に明らかになったMプロダクションの破産です。
東京商工リサーチの2025年7月9日の報道によると、Mプロダクションは7月2日、東京地方裁判所から破産開始決定を受けました。
同社は2019年設立で、後に株式会社イエローキャブへ商号を変更。旧イエローキャブに関連する商標などを取得し、2022年2月にはフランチャイズ形式で芸能プロダクションを展開する事業を発表していました。
しかし、フランチャイズ先に対するマネジメントのノウハウが十分ではなく、事業が停滞。前代表の死去も重なり、事業継続を断念したと報じられています。
負債は債権者約12名に対して約4,000万円。帝国データバンクの報道では、フランチャイズ契約期間が満了するまでは親会社が事業を引き継ぐとされています。
ここで注意したいのは、2025年に破産したのは、2015年に事業停止した旧イエローキャブそのものではなく、後年に商標を取得してFC事業を展開していたMプロダクションだという点です。
【主要タレントの2026年現在】かとうれいこ・雛形あきこ・小池栄子・佐藤江梨子・MEGUMI
かつてイエローキャブに所属していたタレントたちは、事務所の変遷後もそれぞれの分野で活動を続けています。現在の所属先と活動内容を整理します。
かとうれいこ:Thanksに所属し芸能活動を継続かとうれいこは、現在Thanksの公式タレント一覧に掲載されています。
2026年にはドラマ『銀座シャルダン』の配信情報や、杉並区の交通安全イベントに関する出演情報が掲載されました。2025年には写真集『AROUND』も発売されています。
1990年代のグラビアアイドルというイメージを持つ人も多いですが、現在も女優・タレントとして活動を継続しています。
雛形あきこ:2024年に独立しThanksと業務提携雛形あきこは2024年1月15日、約30年間所属してきたサンズエンタテインメントから独立することを発表しました。
本人の発表によると、今後はサンズエンタテインメントの新会社である株式会社Thanksと業務提携し、サポートを受ける形で活動を続けます。
2026年のThanks公式サイトでも、雛形あきこは「業務提携」として掲載されています。
そのため、現在の雛形については、単純にサンズ所属と紹介するよりも、独立後にThanksと業務提携していると説明する方が正確です。
小池栄子:イープロダクションで女優として活躍小池栄子は現在、イープロダクションの公式プロフィールに掲載されています。
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の北条政子役をはじめ、ドラマや映画で幅広い役柄を演じてきました。『地面師たち』や『新宿野戦病院』など、近年の出演作も豊富です。
グラビア時代の知名度を出発点としながら、演技力と存在感によって女優としての評価を確立した代表例です。
佐藤江梨子:女優・モデルとして活動佐藤江梨子は、FROM FIRSTの公式プロフィールに掲載されています。
映画『キューティーハニー』での主演をはじめ、映画、テレビドラマ、舞台など幅広いジャンルで活動してきました。
グラビアで培った知名度を生かしつつ、演技の仕事を積み重ねてきたキャリアは、イエローキャブが目指したタレント育成の一つの到達点ともいえます。
MEGUMI:女優・プロデューサー・実業家へMEGUMIは、イエローキャブ時代にグラビアやバラエティー番組で人気を獲得したタレントです。2004年の分裂時には野田氏側へ移っています。
その後は女優としての活動に加え、映像作品の企画・プロデュースや事業にも携わるようになりました。
2020年にはブルーリボン賞助演女優賞を受賞。2022年にはドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』で企画・プロデュース・出演を担当しました。
2026年現在も、女優、プロデューサー、実業家として複数の分野で活動しています。グラビアアイドルからキャリアを広げた人物として、イエローキャブ時代の人材育成を考えるうえでも重要な存在です。
野田義治氏とサンズエンタテインメントの現在野田氏は旧イエローキャブを離れた後も、サンズエンタテインメントの経営に携わってきました。
日刊スポーツの2022年のインタビューでは、サンズエンタテインメント会長として紹介されています。旧イエローキャブの商標を利用した後年のフランチャイズ事業とは別に、野田氏自身が築いた芸能マネジメントの活動を継続してきた経緯があります。
つまり、野田氏の芸能プロデュース活動と、2015年以降に展開されたイエローキャブの商標ビジネスは、分けて考える必要があります。
【プロの結論】イエローキャブの歴史から分かる芸能事務所のブランドと経営の本質
イエローキャブの歴史は、人気タレントを育てた芸能事務所の成功と、経営体制の変化による衰退、さらに商標を使ったブランド再展開という三つの段階に分けて考えられます。
第一の教訓:タレントの人気と事務所の経営基盤は別物旧イエローキャブには、かとうれいこ、雛形あきこ、小池栄子、佐藤江梨子など、多くの人気タレントが在籍していました。
しかし、タレント個人が成功していることと、その所属事務所が安定した経営を続けられることは同じではありません。
2004年の野田氏退任後、所属タレントの移籍が相次いだことは、同社の事業規模に大きな影響を与えました。芸能事務所にとって、タレントとの信頼関係やマネジメント体制が経営資産として重要であることを示す事例です。
第二の教訓:創業者の営業力に依存する経営にはリスクがある野田氏は、タレントの発掘だけでなく、自身の人脈や営業力を使って仕事を獲得していました。
これはイエローキャブの成長を支えた強みでしたが、経営者が退任した後、そのノウハウや営業基盤を組織全体で維持できるかという課題も浮き彫りになりました。
経営者個人の知名度や人脈が大きな競争力になる一方で、組織として次の世代に引き継ぐ仕組みがなければ、事業の継続性が不安定になる可能性があります。
第三の教訓:ブランド名だけでは過去の実績を引き継げない2025年のMプロダクションの破産は、イエローキャブの名前が持つ知名度だけでは、芸能事務所の経営を再現できないことを示す事例でもあります。
芸能事務所に必要なのは、商標だけではありません。タレントの発掘、育成、出演交渉、仕事の管理、フランチャイズ先へのマネジメント支援など、実際に事業を動かすノウハウが大切です。
東京商工リサーチが報じたMプロダクションの経営上の問題も、フランチャイズ先へのマネジメントノウハウが十分でなかった点にありました。
イエローキャブに関する情報を見分ける3つの判断基準現在、イエローキャブに関する情報を調べる際は、次の三点を確認すると混乱を避けられます。
- 法人名を確認する:旧株式会社イエローキャブ、Mプロダクション、イエローキャブNEXT、株式会社TENなどを同一法人として扱わない。
- タレントの在籍時期を確認する:2004年以前、2004年の分裂後、2015年以降で所属関係が変わっている。
- 公式プロフィールを優先する:過去の芸能ニュースや古い所属者一覧だけで、2026年現在の所属先を判断しない。
こうした基準を使えば、過去のイエローキャブの歴史と、現在同じ名称を使っている芸能事務所の情報を正しく区別できます。
【イエローキャブのタレント】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:イエローキャブの歴代タレントには誰がいましたか?
A1:代表的な所属者には、堀江しのぶ、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこ、山田まりや、小池栄子、佐藤江梨子、MEGUMI、根本はるみなどがいます。2004年の分裂前後で所属先が変わった人物もいます。
Q2:イエローキャブはなぜ2015年に破産したのですか?
A2:2004年の野田義治氏退任後に所属タレントの移籍が相次ぎ、番組・映像制作部門も不振となりました。2014年1月期の年収入高は約2億200万円に減少し、2015年1月末には主力だった小池栄子と佐藤江梨子との契約も満了。負債約4億円を抱え、事業停止と自己破産申請に至りました。
Q3:野田義治氏は現在も芸能プロデュースをしていますか?
A3:野田氏は旧イエローキャブを2004年に退任した後、サンズエンタテインメントを立ち上げました。2022年の日刊スポーツの報道では同社の会長として紹介されています。
Q4:かとうれいこの現在の所属事務所はどこですか?
A4:2026年現在、Thanksの公式タレント一覧に掲載されています。2025年には写真集『AROUND』を発売し、2026年も出演情報が公開されています。
Q5:雛形あきこは現在もサンズエンタテインメント所属ですか?
A5:2024年1月にサンズエンタテインメントからの独立を発表しています。現在は株式会社Thanksと業務提携する形でサポートを受けており、Thanksの公式サイトにも業務提携タレントとして掲載されています。
Q6:小池栄子と佐藤江梨子は現在どこの事務所に所属していますか?
A6:小池栄子はイープロダクションの公式プロフィールに掲載されています。佐藤江梨子はFROM FIRSTの公式タレントページに掲載されており、オフィス・レディバードの表記もあります。
Q7:イエローキャブNEXTとイエローキャブSAKAEは同じ会社ですか?
A7:同一法人として扱うことはできません。NEXTは東京を拠点とする芸能プロダクションとして紹介されており、SAKAEは名古屋の株式会社TENが運営主体として公式サイトに記載されています。それぞれの運営主体や事業内容を確認する必要があります。
Q8:2026年現在、イエローキャブという芸能事務所は存在しますか?
A8:2015年に破産した旧株式会社イエローキャブと、後年に商標を取得したMプロダクションは、それぞれ事業停止・破産の経緯があります。一方、NEXTやSAKAEなど同じ名称を掲げる別の事業者は確認できます。旧事務所がそのまま復活したという意味ではありません。
イエローキャブは、堀江しのぶを原点として、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこ、小池栄子、佐藤江梨子、MEGUMIなど、数多くのタレントを世に送り出した芸能プロダクションです。
野田義治氏の発掘力と営業力によって1990年代に大きく成長しましたが、2004年の野田氏退任と所属タレントの移籍を境に経営環境が変化しました。番組・映像制作部門の不振や主力タレントとの契約満了も重なり、2015年には事業停止と自己破産に至っています。
加えて、2025年にはイエローキャブ関連の商標を取得していたMプロダクションにも破産開始決定が出ました。2026年現在、NEXTやSAKAEなど同じ名称を掲げる事業者はありますが、旧イエローキャブの法人や野田氏のサンズエンタテインメントと同一視することはできません。
イエローキャブの歴史を理解するために大切なのは、タレントの所属歴、芸能事務所の法人関係、商標の使用権を分けて見ることです。そうすることで、かつてのグラビアブームを牽引した事務所の実績と、破産後に展開された別事業の実態を正しく把握できます。
イエローキャブが残した最大の功績は、グラビアアイドルという出発点から、テレビ、映画、ドラマ、プロデュース業まで活躍できる人材を数多く育てたことにあります。その影響は、2026年現在も芸能界で活動を続ける元所属タレントたちのキャリアに受け継がれています。