1995年8月にデビューし、90年代のJ-POPシーンを代表する音楽ユニットとなったglobe(グローブ)。小室哲哉、KEIKO、マーク・パンサーの3人を中心に、ダンスミュージックとロック、ポップスを融合させた独自のサウンドで数々のヒット曲を生み出した。なかでも1997年のシングル「FACES PLACES」と同名アルバムは、globeの音楽的な挑戦を象徴する作品として知られている。
2026年現在、globeはどうなっているのか。YOSHIKIの加入、2008年の小室哲哉逮捕と楽曲配信停止、KEIKOとマーク・パンサーが発表したコメント、その後のメンバーの歩みを整理すると、単純な解散とは異なる長い活動の変遷が見えてくる。
【作品の正体】globe「FACES PLACES」はシングルとアルバムの両方が存在する

「globe faces places」と検索した人が最初に押さえておきたいのが、作品の発売時期と位置づけだ。
「FACES PLACES」は、globeが1997年に発表した楽曲であり、シングルとアルバムの両方に同じタイトルが使われている。
エイベックスの公式ディスコグラフィーによると、シングルの発売日は1997年3月5日。続く3月12日には、2枚目のオリジナルアルバム『FACES PLACES』が発売された。
シングル「FACES PLACES」の基本情報- アーティスト:globe
- 発売日:1997年3月5日
- レコードレーベル:avex globe
- 規格品番:AVDG-71009
- 収録内容:Straight Run、DR. DISTORTO'S MIX、INSTRUMENTAL
- 発売日:1997年3月12日
- 作品区分:セカンドオリジナルアルバム
- レコードレーベル:avex globe
- 規格品番:AVCG-70002
- 収録曲数:14曲
アルバムには「FACES PLACES」のほか、「FACE」「Is this love」「Can't Stop Fallin' in Love」「Anytime smokin' cigarette」などが収録されている。
特に注目したいのは、アルバムの構成だ。単にヒットシングルを並べた作品ではなく、アルバムオリジナル曲や異なるアレンジを組み合わせ、globeの表現の幅を示している。
エイベックスは2016年12月に同アルバムのハイレゾリマスター版を配信し、2017年3月には23曲収録の『FACES PLACES~DELUXE EDITION~』も展開した。
つまり「FACES PLACES」は、1997年当時のヒット作品であると同時に、後年も再評価・再発売が続いているglobeの重要な作品だ。
【1995年からの軌跡】小室哲哉・KEIKO・マークが築いたglobeの黄金期
globeの誕生は1994年にさかのぼる。
小室哲哉が主催したボーカルオーディションでKEIKOが選ばれ、オーディションのMCを務めていたマーク・パンサーとともに、ユニットの原型となる「Orange」が誕生した。その後、小室自身もプレイヤーとして参加し、globeという名前で活動することになった。
1995年8月9日「Feel Like dance」でデビューメンバーの役割は明確だった。
- 小室哲哉:作曲・編曲・プロデュース、キーボードなど
- KEIKO:メインボーカル
- マーク・パンサー:ラップ、ボーカル
小室の緻密なシンセサイザーサウンド、KEIKOの伸びやかな歌声、マークのラップという組み合わせが、当時の音楽シーンに新しい印象を与えた。
続く「Joy to the love」「SWEET PAIN」「DEPARTURES」などもヒット。特に「DEPARTURES」は冬の定番曲として定着し、現在も代表曲として親しまれている。
1997年から1999年にかけて人気が拡大1997年には日本初の4大ドームツアーを成功させた。
1998年には4週連続のシングルリリース企画「BRAND NEW globe 4 SINGLES」を実施。4作品が同時にオリコン週間シングルランキングのトップ10に入るという実績を残した。
同年、「wanna Be A Dreammaker」で第40回日本レコード大賞の大賞を受賞している。
1999年にはベストアルバムと新曲を組み合わせた『CRUISE RECORD 1995-2000』を発売。globeは単なるヒット曲を持つユニットではなく、時代の音楽的な流れを作る存在になっていた。
また、メンバー個人の活動も活発だった。KEIKOはソロツアーを行い、マークも独自のプロジェクトを展開。小室はプロデューサーとしての活動と並行して、globeのサウンドを進化させていった。
【2002年の転機】YOSHIKIがglobeに加入した意外な経緯
globeの歴代メンバーを語る際、欠かせない存在がX JAPANのYOSHIKIだ。
2002年9月1日、YOSHIKIは正式にglobeのメンバーとして加入した。
発表の舞台となったのは、東京・お台場で開催されたエイベックスの大型ライブイベント「a-nation」。ステージ上で突然発表され、大きな話題になった。
なぜYOSHIKIはglobeに加入したのか小室哲哉とYOSHIKIは、以前から音楽活動を通じて交流があった。
YOSHIKIの加入は、globeの音楽性をさらに広げる試みでもあった。小室の電子音楽を軸としたサウンドに、YOSHIKIのロックやクラシックを背景とする音楽的要素を加える狙いがあった。
一方、マーク・パンサーは後年、テレビ番組で加入時の驚きのエピソードを語っている。
2018年3月放送の「ダウンタウンDX」に出演した際の証言によると、小室とKEIKOがロサンゼルスにあるYOSHIKIの豪邸を訪問したものの、YOSHIKIはマークが来ていないことを理由に加入に難色を示したという。
当時、マークは妻の出産予定日が近く、日本にいた。
ところが小室から翌朝の飛行機で来るように連絡が入り、マークは急きょロサンゼルスへ向かった。
到着後、飲み会のような雰囲気になっていたため、マークは場を盛り上げようとプールに飛び込んだ。しかし、プールには水が入っておらず、頭から流血するけがを負ったという。
この出来事についてマークは、結果的に翌日YOSHIKIがglobeに加入してくれたと振り返っている。
2005年にはglobe extremeという編成へYOSHIKIの加入後も、globeのメンバー構成は変化した。
2005年には、結成当初の小室・KEIKO・マークによるオリジナルglobeと、YOSHIKIが参加するglobe extreme、新しいボーカリストやラッパーが参加するglobe featuringという複合的な編成が発表された。
そのため、YOSHIKIを現在も通常のglobeの固定メンバーだと認識するのは正確ではない。
エイベックスの現在の公式プロフィールに記載されているメンバーは、小室哲哉、KEIKO、マーク・パンサーの3人である。
【2008年の重大事件】小室哲哉逮捕でglobeの活動が止まった理由
globeの歴史における最大の転換点の一つが、2008年11月4日の小室哲哉逮捕だ。
小室は、音楽著作権の譲渡をめぐる5億円の詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された。
事件は、すでに譲渡済みの音楽著作権をめぐって、男性投資家との間で発生したものだった。報道によると、対象となった楽曲は806曲。著作権譲渡をめぐる取引で5億円を受け取ったことが問題となった。
エイベックスが全楽曲の配信停止を発表逮捕を受けて、所属レコード会社のエイベックス・グループ・ホールディングスは11月4日、globeの楽曲配信停止と発売予定だったシングルの発売中止を発表した。
具体的に発売中止が報じられた作品には、次の2タイトルがある。
- 2008年11月26日発売予定:「Get Wild」
- 2008年12月17日発売予定:「Self Control」
いずれもTM NETWORKの楽曲をglobeがカバーする企画だった。
当時の資料では、2009年1月までに予定されていた作品を含め、発売中止は計3枚とされているが、同時代の報道で具体的なタイトルと発売日が確認できるのは上記2作品である。
また、エイベックスはglobeの全楽曲を配信停止とした。対象はパソコン向けの音楽配信だけでなく、携帯電話向けの着うたや着うたフルなどにも及んだ。
逮捕翌日にKEIKOとマークが発表したコメント2008年11月5日、KEIKOとマーク・パンサーは、それぞれ小室の逮捕を受けたコメントを発表した。
KEIKOは、関係者やファンへの謝罪とともに、次の言葉を伝えている。
私達のこれからの人生は大変険しいものですが、共に歩む覚悟です。
当時、一部メディアでは小室とKEIKOの離婚に関する報道も出ていた。しかし、KEIKOのコメント発表後、エイベックス側は離婚の事実はないと説明している。
マークも小室への信頼を示した。
偉大な音楽家、プロデューサーであるTKを尊敬する思いは変わりません。また一緒に音楽をつくり、ステージに立つ日が来ることを信じています。
この2人のコメントからは、globeというユニットを支えてきたメンバーの思いが伝わる。
ただし、当時のコメントは逮捕直後のものであり、その後の人生や関係性まで決定づけるものではない。
小室哲哉の裁判と判決事件はその後、刑事裁判へと進んだ。
2009年5月11日、大阪地裁は小室に懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。
判決を受け、検察側と弁護側は控訴しない方針を決定。5月25日に控訴しないことが確定し、判決は翌26日に確定した。
事件後の音楽活動については、2009年8月22日に開催された「a-nation'09」が大きな節目となった。
小室はglobeのメンバーとしてステージに復帰し、観客に謝罪。エイベックスは同日、停止していたglobeの楽曲配信も再開した。
したがって、2008年の配信停止が永久に続いたという理解は誤りである。
【活動停止から現在へ】KEIKOの病気・離婚・メンバーそれぞれの歩み
2009年に音楽活動を再開したglobeだったが、その後もメンバーを取り巻く状況は大きく変化した。
特に影響が大きかったのが、2011年10月に発生したKEIKOの病気だ。
2011年10月、KEIKOがくも膜下出血で緊急搬送2011年10月24日、KEIKOは自宅で倒れ、都内の病院に緊急搬送された。
翌25日、エイベックスは公式サイトで、KEIKOがくも膜下出血と診断され、緊急手術を受けたことを公表した。
手術は無事に終了し、当時は意識があることも発表された。
この出来事は、ボーカリストKEIKOを中心に成り立っていたglobeの活動に大きな影響を与えた。
小室哲哉の2018年の引退表明2018年1月19日、小室は一連の報道を受けて音楽活動からの引退を表明した。
この発表は、2008年の詐欺事件とは別の時期に起きた出来事である。
小室はその後、2020年に音楽活動を再開。2026年にはソロライブの開催も公式発表されており、音楽プロデューサーとしての活動を続けている。
ただし、小室個人の音楽活動再開とglobeの再始動は同じ意味ではない。
2021年2月、KEIKOと小室哲哉の離婚が成立小室とKEIKOは2002年11月22日に結婚した。
その後、2021年2月26日、KEIKOは所属事務所を通じて小室との調停離婚が成立したことを公表した。
直筆の書面では、2011年のくも膜下出血発症後の生活についても触れられている。
KEIKOは、大きな後遺症もなく元気に日常生活を送っていると説明し、今後もアーティストとして努力していく意思を示した。
2008年の逮捕直後には「共に歩む覚悟」とコメントしていた2人だが、最終的には別々の道を歩むことになった。
globeのメンバー・関係者の現在を比較2026年10月時点で確認できる主な情報を整理すると、次のようになる。
| メンバー・関係者 | globeでの役割・経歴 | 現在の状況 |
|---|---|---|
| 小室哲哉 | 作曲・編曲・プロデュース、プレイヤー | ソロ音楽活動、ライブ、プロデュース |
| KEIKO | メインボーカル | 2021年に離婚を公表。本人はアーティスト活動への意欲を表明 |
| マーク・パンサー | ラップ・ボーカル | DJ、ラジオ、テレビ、教育・地域活動 |
| YOSHIKI | 2002年に正式加入 | globe extremeの編成にも関係。現行の公式プロフィールでは固定メンバーとして記載されていない |
マーク・パンサーは、現在も幅広い活動を続けている。
本人の公式サイトでは、健康生活研究家、大阪芸術大学客員教授、大分県の観光関連大使などの肩書きが紹介されている。
また、FMOITAやOBSラジオ、OBSテレビなどの番組にも出演している。
一方、小室についてはソニーミュージックの公式アーティストページで、2026年のソロライブやファンイベントの情報が掲載されている。
KEIKOについては、2021年の本人の発表が重要な公表情報となっている。globeの公式プロフィールには引き続きメンバーとして掲載されているものの、2026年にglobeとして新たなライブ活動を行うという公式発表は確認できない。
【2025年・2026年最新】globeは解散した?30周年記念企画の内容
globeについて、現在もよく検索される疑問が「解散したのか、それとも活動休止中なのか」という点だ。
実際には、globeの正式な解散発表は確認されていない。
マーク・パンサーも2018年のリアルサウンドのインタビューで、globeは解散していないという趣旨の発言をしている。
ただし、正式な解散が発表されていないことと、3人が現在も継続的に一緒にライブ活動をしていることは別問題だ。
2025年8月9日にはデビュー30周年を迎え、エイベックスは記念企画を本格的に展開した。
主な内容は次のとおり。
- 2025年8月9日:30周年記念ベストアルバム『ALL SINGLES & OTHER BEST 30 SELECTION』発売
- 2025年9月27日:ライブ映像作品『preview Another Edition Private Tour house of globe』発売
- 2025年11月1日:ヒットアルバム4作品のアナログレコード発売
- 2026年1月1日:希少な8cmシングルを復刻した『Premium Limited 8cm Single BOX』発売
- 2026年8月5日:『globe tour 1998 “Love again” Remaster Edition』Blu-ray発売
加えて、2026年8月9日からは『globe tour 1999 Relation Remaster Edition』の全編が、1週間限定でYouTube公開される企画も発表された。
こうした展開を見ると、エイベックスがglobeの過去の作品やライブ映像を次世代に伝える取り組みを継続していることが分かる。
一方、これらは過去作品の再発売や映像企画が中心であり、オリジナルメンバーによる新曲制作や本格的な再結成ライブの発表とは区別する必要がある。
globeは、現在も音楽ユニットとしての歴史を保ちながら、メンバー個々の活動と作品のアーカイブ展開が続いている状態だ。
【プロの結論】globeの現在を理解するために押さえたい3つの事実
globeの歴史を振り返ると、現在の状況を理解するために要点は3つある。
1. 2008年の事件だけが活動停滞の原因ではない
小室の逮捕は、発売中止や配信停止を引き起こした直接的な転換点だった。しかし、2009年には活動を再開している。その後のKEIKOの病気、小室の2018年の引退表明など、複数の出来事が重なったことも考慮する必要がある。
2. YOSHIKIは歴代メンバーだが、現在の基本編成とは異なる
YOSHIKIの加入は正式な発表に基づく事実だ。ただし、2005年にはglobe extremeという別の編成が提示され、現在の公式プロフィールには小室・KEIKO・マークの3人が掲載されている。
3. 30周年企画は再結成発表ではなく、作品の再評価を中心とする
2025年から2026年にかけての記念企画では、ベスト盤、アナログ盤、ライブ映像のリマスターなどが展開された。これはglobeの音楽的な価値を再確認する動きであり、メンバー全員による新しい音楽活動が決定したという意味ではない。
globeをこれから聴く人には、まず「Feel Like dance」「DEPARTURES」「FACES PLACES」「FACE」「Can't Stop Fallin' in Love」など、初期から中期の代表曲を聴き比べることをおすすめしたい。
一方、当時の活動やメンバーの関係性を知りたい人は、エイベックスの公式プロフィールと30周年記念サイトを基準に、個人の活動とユニットとしての活動を分けて見ると理解しやすい。
【globeの現在とFACES PLACES】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:globeは現在も活動していますか?
A1:正式な解散発表は確認されていません。2025年のデビュー30周年以降も記念作品やリマスター映像の発売が続いています。ただし、3人による継続的なライブ活動が再開したという発表はありません。
Q2:globeの現在のメンバーは誰ですか?
A2:小室哲哉、KEIKO、マーク・パンサーの3人です。YOSHIKIは2002年に正式加入した歴代メンバーですが、現在の公式プロフィールでは通常のメンバーとして掲載されていません。
Q3:「FACES PLACES」の発売日はいつですか?
A3:シングルは1997年3月5日、セカンドアルバムは1997年3月12日です。同じタイトルですが、別の発売形態の作品です。
Q4:globeの楽曲は配信停止されたままですか?
A4:いいえ。2008年11月に全楽曲の配信停止が発表されましたが、2009年8月22日に配信が再開されました。その後もリマスター版や再編集版が発売・配信されています。
Q5:KEIKOは小室哲哉の逮捕後、どのようなコメントを出しましたか?
A5:2008年11月5日、小室の逮捕を受けて謝罪と心境を公表し、「私達のこれからの人生は大変険しいものですが、共に歩む覚悟です」とコメントしました。なお、逮捕されたのは小室であり、KEIKOではありません。
Q6:小室哲哉とKEIKOは現在も夫婦ですか?
A6:いいえ。2002年11月22日に結婚しましたが、2021年2月26日に調停離婚が成立したことをKEIKO本人が公表しています。
Q7:globeの30周年記念企画は2026年も続いていますか?
A7:はい。2026年8月には1998年のライブ映像作品のリマスター版が発売され、1999年のライブ映像の期間限定公開も実施されました。
globeは1995年8月9日のデビュー以来、小室哲哉の音楽プロデュース、KEIKOのボーカル、マーク・パンサーのラップを融合させ、日本の音楽シーンに大きな足跡を残してきた。
1997年の「FACES PLACES」、2002年のYOSHIKI加入、2008年の小室逮捕と楽曲配信停止、2009年の活動再開、2011年のKEIKOの病気など、その歩みには大きな転換点がいくつも存在する。
2026年現在、globeの正式な解散は発表されていない。メンバーそれぞれが異なる道を歩む一方、30周年を記念した作品の発売や映像のリマスターが続いている。
globeの現在を知るうえで大切なのは、「解散していないこと」「メンバー個人の活動」「ユニットとしての新しい活動」を混同しないことだ。
「FACES PLACES」をはじめとする名曲は、当時の音楽シーンを知る世代だけでなく、新しいリスナーにも聴き継がれている。globeが築いた音楽的な功績は、30周年を迎えた今も色あせていない。
主要な確認資料:エイベックス公式プロフィール・ディスコグラフィー・30周年記念サイト、オリコン、MANTANWEB、AV Watch、スポニチ、リアルサウンド、マーク・パンサー公式サイト、ソニーミュージック公式情報。