ホーム 健康・医療 炭水化物を取らないとどうなる?疲労・頭痛・便秘と長期リスクを2026年版で徹底解説

炭水化物を取らないとどうなる?疲労・頭痛・便秘と長期リスクを2026年版で徹底解説

日向 美咲 日向 美咲 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
目次

炭水化物を取らない生活を続けると、体はエネルギー源を糖質から脂肪へと切り替えようとします。その過程で、疲労感や倦怠感、頭痛、めまい、便秘などが現れることがあります。一方、体脂肪が減りやすくなるなど、糖質制限によるメリットを感じる人もいます。

ただし、炭水化物は単なる太る原因ではありません。脳や筋肉のエネルギー供給に関わるだけでなく、炭水化物に含まれる食物繊維は腸内環境や排便にも重要な役割を果たしています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、炭水化物は1日の総エネルギー摂取量の50〜65%を目標量としています。2026年10月現在、この基準を踏まえて食生活を考えることが大切です。

【まず結論】炭水化物を取らないと体に何が起こる?

炭水化物取らないとどうなる

炭水化物を極端に減らすと、体はまず肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンを利用します。その後、糖質の供給が少ない状態が続くと、脂肪の分解や糖新生を進め、エネルギーを確保しようとします。

つまり、炭水化物を取らなくなったからといって、体がすぐに動かなくなるわけではありません。人間には、食事から糖質を十分に取れない場合にもエネルギーを作り出す仕組みが備わっています。

しかし、その切り替えには体への負担が伴います。特に、食事全体のエネルギーまで不足している場合や、普段から運動量が多い場合には、疲れやすさや運動能力の低下を感じることがあります。

炭水化物不足で起こりやすい5つの変化
  • 疲労感・倦怠感:利用できる糖質やエネルギーが減り、体が重く感じることがある。
  • 頭痛・めまい:食事量の減少、脱水、電解質バランスの変化、低血糖などが関係する場合がある。
  • 集中力の低下:食事全体のエネルギー不足や代謝の変化によって、頭が働きにくいと感じることがある。
  • 便秘:穀類、豆類、果物などを減らした結果、食物繊維が不足しやすくなる。
  • 体重の減少:グリコーゲンと一緒に蓄えられていた水分が減り、開始直後に体重が落ちることがある。

国立スポーツ科学センターのスポーツ栄養に関する解説でも、炭水化物が不足すると、体内のたんぱく質や脂肪が分解され、エネルギーとして使われることが説明されています。特に運動量が多い人にとって、炭水化物は重要な栄養素です。

大切なのは、体重が減ることと健康状態が改善することは同じではないという点です。食事制限によって体重が減っていても、筋肉量や栄養状態まで悪化していれば、望ましい減量とはいえません。

【初期症状】疲労感・倦怠感・頭痛・めまいが起こる理由

炭水化物を減らし始めたときに気になりやすいのが、体のだるさや頭痛です。これらは糖質制限を始めた人に必ず現れる症状ではありませんが、食事内容や水分摂取量が急に変わることで生じる場合があります。

1. 疲労感や倦怠感が続く

炭水化物は、体を動かすための重要なエネルギー源です。消化吸収された糖質はブドウ糖などになり、血液を通じて全身の細胞に運ばれます。

炭水化物を急激に減らすと、筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲンが減少します。特に運動時や強度の高い活動では、エネルギーを素早く供給する仕組みが必要になるため、以前より疲れやすいと感じることがあります。

加えて、食事量そのものを減らしている場合は、炭水化物だけでなく総摂取カロリーまで不足している可能性があります。十分なエネルギーを確保できなければ、日常生活でも倦怠感が続きやすくなります。

2. 頭痛やめまいが起こる

糖質制限を始めた直後の頭痛やめまいには、複数の原因が考えられます。

  • 食事量が減ったことによるエネルギー不足
  • グリコーゲンの減少に伴う水分の排出
  • 水分やナトリウムなどの電解質バランスの変化
  • 血糖値の低下
  • 食事内容の変化に伴うカフェイン摂取量の変化

特に、炭水化物を抜くことと同時に食事の回数まで減らしている人は注意が必要です。水分や栄養素を十分に補給できていない可能性があります。

3. 低血糖になるとどんな症状が出る?

低血糖とは、血液中のブドウ糖が必要な水準より低下した状態です。代表的な症状には、冷や汗、手の震え、強い空腹感、動悸、疲労感、頭痛、めまい、集中力の低下などがあります。

米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)によると、重度の低血糖では意識を失ったり、けいれんを起こしたりする可能性があります。

ただし、炭水化物を食べないことと、必ず低血糖になることは同じではありません。健康な人の体には血糖値を調節する仕組みがあり、肝臓で糖を作る糖新生などによって血糖を維持しようとします。

一方、インスリンや一部の血糖降下薬を使用している人は、炭水化物の摂取量を減らすことで低血糖の危険が高まる場合があります。糖尿病の治療中に自己判断で糖質制限を始めるのは避け、医師に相談してください。

【ケトーシスの仕組み】炭水化物不足は脳にどんな影響を与える?

炭水化物を大幅に減らしたときに起こる代表的な代謝の変化が「ケトーシス」です。糖質の供給が減った体が、脂肪を主要なエネルギー源の一つとして利用する状態を指します。

ケトーシスが起こるまでの流れ

通常、食事から摂取した糖質はブドウ糖に分解され、エネルギーとして利用されます。余ったブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられます。

しかし、炭水化物の摂取が極端に少なくなると、蓄えられたグリコーゲンが徐々に減少します。すると肝臓では脂肪酸からケトン体を作る働きが活発になります。

  1. 糖質の供給が減少:食事から得られるブドウ糖が少なくなる。
  2. グリコーゲンが減少:肝臓などに蓄えられた糖質を利用する。
  3. 脂肪の分解が進む:体脂肪などからエネルギーを確保する。
  4. ケトン体が増える:肝臓で作られたケトン体が血液を通じて各組織に運ばれる。
  5. エネルギー源が切り替わる:脳や筋肉などでもケトン体が利用されるようになる。

この状態がケトーシスです。ケトン体には、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンなどがあります。

炭水化物を取らないと脳が働かなくなる?

脳は通常、ブドウ糖を主要なエネルギー源として利用しています。そのため、炭水化物を極端に減らすと脳への影響が心配になる人もいるでしょう。

ただし、脳はブドウ糖だけでしか働けないわけではありません。炭水化物の摂取が少ない状態が続くと、ケトン体をエネルギー源として利用する割合が増えます。

また、肝臓では糖新生という仕組みによって、乳酸、グリセロール、アミノ酸などからブドウ糖を作ることができます。つまり、食事から炭水化物を摂取しなくても、体内で必要なブドウ糖を一定程度確保できるのです。

一方、糖質の供給が減った状態で、脳の働きに必要なエネルギーが十分に確保されていない場合は、集中力の低下や頭がぼんやりする感覚が現れることがあります。

ケトーシスとケトアシドーシスは別物

ここで間違えやすいのが、ケトーシスとケトアシドーシスの違いです。

ケトーシスは、脂肪の分解によってケトン体が増え、エネルギー源として利用される代謝状態です。一方、ケトアシドーシスは、ケトン体が過剰に蓄積して血液が酸性に傾く危険な状態です。

特に糖尿病のある人や、SGLT2阻害薬を使用している人では、過度な糖質制限や食事摂取不足、脱水などが重なると、ケトアシドーシスのリスクが高まることがあります。

吐き気、嘔吐、腹痛、強い倦怠感、呼吸が速く深くなる、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。意識障害や呼吸困難などがある場合は救急対応が必要です。

【栄養の関係】糖質と食物繊維の違いが便秘リスクを左右する

炭水化物を抜くダイエットで見落とされやすいのが、食物繊維の不足です。

炭水化物という言葉から、白米やパン、砂糖などをイメージする人は少なくありません。しかし、栄養学上の炭水化物には、エネルギー源になる糖質だけでなく、腸内環境を整える食物繊維も含まれています。

炭水化物・糖質・糖類・食物繊維の関係

食品の栄養成分表示を見ると、炭水化物、糖質、糖類、食物繊維という似た言葉が並んでいる場合があります。それぞれの違いを理解すると、必要な栄養素を残しながら食事を調整しやすくなります。

成分・食品群 位置づけ・関係 主な役割 不足・過剰時の注意点
炭水化物 糖質と食物繊維を含む栄養成分 エネルギー供給、腸内環境の維持 極端な制限でエネルギーや食物繊維が不足する可能性
糖質 炭水化物から食物繊維を除いたもの ブドウ糖などに分解され、エネルギーになる 過剰摂取によるエネルギー過多に注意
糖類 糖質の一部。単糖類・二糖類など 吸収されてエネルギー源になる 砂糖や甘い飲料などの摂り過ぎに注意
食物繊維 人の消化酵素で消化されにくい成分 便のかさを増やし、腸内細菌の栄養源になる 不足すると便秘や腸内環境の悪化につながる可能性
玄米・大麦・豆類・果物 食物繊維を含む植物性食品 食物繊維やビタミン、ミネラルの補給 主食や植物性食品を一律に排除すると栄養が偏りやすい

要点は、炭水化物を減らすことと、食物繊維まで減らすことは別の問題だという点です。

炭水化物不足で便秘になりやすい理由

食物繊維は、小腸で消化されずに大腸まで届き、便の体積を増やす働きがあります。また、一部は腸内細菌によって利用され、短鎖脂肪酸などの産生にも関わっています。

ところが、糖質制限を始めて白米、パン、麺類だけでなく、豆類、果物、いも類などもまとめて減らしてしまうと、食物繊維の摂取量が大きく低下する可能性があります。

厚生労働省のe-ヘルスネットが2026年2月に更新した「食物繊維の必要性と健康」では、令和6年国民健康・栄養調査における20歳以上の食物繊維摂取量の平均は1日18.1gとされています。

一方、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人男性でおおむね20〜22g以上、成人女性で17〜18g以上が年齢に応じた目標量として設定されています。

食物繊維が不足すると便が硬くなったり、排便回数が減少したりする可能性があります。糖質制限中に便秘が続く場合は、野菜、海藻、きのこ、豆類、大麦などから食物繊維を補えているか確認することが大切です。

【2025年版の基準】炭水化物の1日の摂取量はどれくらい?

炭水化物をどの程度摂取すればよいのかを考える際に参考になるのが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」です。

この基準は令和7年度から令和11年度までの5年間を対象としており、2026年10月現在も現行の基準として使用されています。

炭水化物の目標量は総エネルギーの50〜65%

2025年版では、炭水化物の目標量を1日の総エネルギー摂取量に対する割合で示しています。

炭水化物の目標量は、総エネルギー摂取量の50〜65%です。

これは特定の食品を何グラム食べるべきかという固定値ではありません。年齢、性別、身体活動量、体格などによって必要なエネルギー量が異なるためです。

例えば、1日2,000kcalを必要とする人の場合、総エネルギーの50〜65%を炭水化物から摂ると、炭水化物由来のエネルギーは約1,000〜1,300kcalになります。

糖質を1gあたり約4kcalとして単純換算すると、約250〜325g相当です。ただし、食物繊維は1gあたり約2kcalのエネルギーを生み出すため、実際の炭水化物量は食品の構成によって変わります。

炭水化物の摂取量を考えるときのポイント
  • 1日の総エネルギー摂取量を把握する。
  • 炭水化物だけでなく、たんぱく質と脂質のバランスも確認する。
  • 砂糖や菓子類だけでなく、穀類、豆類、野菜、果物なども考慮する。
  • 食物繊維の目標量も同時に意識する。
  • 年齢や運動量、健康状態に応じて必要量を調整する。

厚生労働省のe-ヘルスネットが2026年10月1日に更新したエネルギー産生栄養素の解説でも、炭水化物だけに偏らず、たんぱく質や脂質、食物繊維の質と量を考慮することが示されています。

つまり、炭水化物を必要以上に減らすことよりも、1日の食事全体を整えることが健康維持につながります。

【メリット・デメリット】糖質制限で痩せる理由と長期的なリスク

糖質制限がダイエット方法として利用されるのは、食事内容を見直すことで体重が減少する場合があるためです。ただし、体重が落ちる仕組みを正しく理解しておかなければ、減った体重をすべて体脂肪の減少と誤解してしまいます。

糖質制限で体重が減る3つの理由

1. グリコーゲンと水分が減少する

体内に蓄えられているグリコーゲンには水分が伴っています。糖質を大幅に減らすとグリコーゲンが減少し、それに伴って体内の水分も減るため、開始直後に体重が落ちやすくなります。

そのため、糖質制限を始めて数日から数週間で体重が大きく減った場合でも、そのすべてが脂肪の減少とは限りません。食事内容を戻すと水分量が回復し、体重が一時的に増えることもあります。

2. 食事全体の摂取カロリーが減る

甘い飲み物、菓子パン、スナック菓子などを減らすことで、自然に摂取エネルギーが少なくなる場合があります。結果として、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回り、体脂肪が減少します。

3. 食事の満足感が変わる

糖質制限では、肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質や脂質を含む食品を取り入れることがあります。食事内容によっては満腹感が持続しやすくなり、間食や食べ過ぎが減る人もいます。

炭水化物を抜くメリット
  • 甘い飲み物や菓子類などの摂取量を減らしやすい。
  • 食事全体のカロリーを調整しやすい場合がある。
  • 糖尿病のある人では、適切な医学的管理のもとで食後血糖値の上昇を抑えられる場合がある。
  • 食事内容によっては中性脂肪や血糖管理の改善につながる場合がある。

特に2型糖尿病の食事療法では、炭水化物の摂取量を調整することで血糖管理に役立つケースがあります。ただし、服薬内容や体調に合わせた調整が必要です。

炭水化物を抜くデメリットと長期的なリスク

一方、炭水化物を極端に減らす食事を長く続ける場合には、いくつかの注意点があります。

1. 食物繊維不足による便秘

穀類、豆類、果物、いも類などを一律に避けると、食物繊維が不足しやすくなります。便秘だけでなく、腸内細菌が利用する栄養源が減少することにもつながります。

2. ビタミンやミネラルの不足

植物性食品を大幅に減らす食事では、食品の選び方によってビタミンC、葉酸、ビタミンB群、カリウム、マグネシウムなどの摂取量が不足する可能性があります。

3. 筋肉量や運動能力への影響

炭水化物と総エネルギーの摂取量が不足した状態が続くと、体はたんぱく質もエネルギー源として利用します。運動量が多い人や、食事制限と運動を同時に行う人は、筋肉量の維持にも注意が必要です。

4. 脂質の摂取内容による影響

炭水化物を減らした分を、脂身の多い肉や加工肉、バターなどの飽和脂肪酸が多い食品で補うと、脂質の摂取バランスが偏る可能性があります。糖質を減らす場合も、魚、ナッツ、植物油などを含めて脂質の質を考える必要があります。

長期的なリスクは炭水化物の量だけで決まらない

低炭水化物食と健康状態の関係については、食事の内容まで考慮する必要があります。

2023年に学術誌「Ageing Research Reviews」に掲載された前向きコホート研究のシステマティックレビュー・メタ解析では、植物性食品を中心とする低炭水化物食と、動物性食品を中心とする低炭水化物食で、死亡リスクとの関連が異なることが報告されました。

植物性食品を中心とする食事パターンは全死亡リスクの低下と関連する一方、動物性食品を中心とするパターンでは、がん死亡リスクの上昇との関連が示されています。

ただし、これは観察研究をまとめた結果であり、糖質制限そのものが死亡リスクを直接上昇させると証明したものではありません。食事の質や生活習慣など、複数の要因を考慮する必要があります。

また、低炭水化物食による短期的な体重減少が、長期間にわたって他の食事法より優れているとは限りません。続けやすさや栄養バランスも含めて判断することが大切です。

炭水化物を極端に減らさずに食事を整える方法

炭水化物をすべて排除する必要はありません。まずは食品の種類と食べ方を見直すことから始めましょう。

  • 主食:白米だけでなく、玄米、もち麦ご飯、雑穀米なども取り入れる。
  • 野菜:ブロッコリー、ごぼう、きのこ、葉物野菜などを組み合わせる。
  • 豆類:納豆、豆腐、いんげん豆、大豆などを活用する。
  • 果物:バナナ、りんご、みかんなどを適量取り入れる。
  • たんぱく質:魚、鶏肉、卵、大豆製品などをバランスよく食べる。
  • 脂質:魚やナッツ、オリーブ油なども活用する。

特に、清涼飲料水や菓子類など、糖類が多い食品を見直すことは取り組みやすい方法です。白米やパンなどの主食を完全に抜くのではなく、量や種類を調整するほうが、食物繊維やその他の栄養素を確保しやすくなります。

糖尿病の治療中、妊娠中・授乳中、成長期、低栄養やフレイルが心配な高齢者、摂食障害の経験がある人などは、極端な糖質制限を自己判断で始めず、医師や管理栄養士に相談してください。

【炭水化物取らないとどうなる】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:炭水化物を1日まったく取らないと体に悪い?

A1:健康な成人が1日炭水化物をほとんど取らなかったからといって、直ちに重大な健康障害が起こるとは限りません。体はグリコーゲンや脂肪、糖新生などを利用してエネルギーを確保します。ただし、食事全体のエネルギー不足や脱水、低血糖、持病や服薬の影響には注意が必要です。極端な制限を長期間続けることはおすすめできません。

Q2:炭水化物を抜くと何日くらいでケトーシスになる?

A2:ケトーシスになるまでの期間は、炭水化物の摂取量、運動量、体内のグリコーゲン量、個人の代謝状態などによって異なります。数日程度でケトン体の産生が増える人もいますが、何日目から必ずケトーシスになるという共通の基準はありません。また、ケトーシスになったことが健康的な減量を意味するわけでもありません。

Q3:炭水化物を抜くと頭痛やめまいが起きるのはなぜ?

A3:食事量の減少によるエネルギー不足、グリコーゲン減少に伴う水分排出、電解質バランスの変化、低血糖などが原因として考えられます。ただし、頭痛やめまいは炭水化物不足だけで起こる症状ではありません。強い症状や長引く症状がある場合は、糖質制限を中断して医療機関に相談してください。

炭水化物を取らない生活を続けると、体はグリコーゲンの利用から脂肪の分解、ケトン体の産生へとエネルギー供給の仕組みを切り替えていきます。その過程では、疲労感、倦怠感、頭痛、めまいなどが現れる場合があります。

また、炭水化物を含む食品を一律に排除すると、食物繊維やビタミン、ミネラルまで不足し、便秘や栄養バランスの乱れにつながる可能性があります。

2026年現在、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」が示す炭水化物の目標量は、総エネルギー摂取量の50〜65%です。この数値は個人の必要エネルギー量によって変わりますが、極端な炭水化物制限を標準的な食生活として推奨するものではありません。

健康的な食事を考えるうえで重要なのは、炭水化物をゼロにすることではなく、何から炭水化物を摂取するかを見直すことです。

甘い飲料や菓子類を控えながら、玄米、大麦、豆類、野菜、果物などを適切に組み合わせれば、エネルギー源を確保しつつ食物繊維や微量栄養素も摂取できます。

体重の数字だけを追いかけるのではなく、疲れにくさ、便通、運動能力、食事の満足感なども確認しながら、自分の生活に無理なく続けられる食事を選ぶことが、長期的な健康管理につながります。

主な根拠資料: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、厚生労働省e-ヘルスネット(2026年更新)、国立スポーツ科学センター、米国NIDDK、2023年の低炭水化物食に関するシステマティックレビュー。

同じカテゴリの記事

日向 美咲

映画ライター歴8年。劇場公開日と配信開始日を公式サイトで確認し、あらすじはネタバレの範囲を分けて構成しています。

おすすめの関連記事