オリエント急行殺人事件のキャストを知りたい方に向けて、歴代3作品の出演者と役名を整理します。特に注目したいのは、2015年の三谷幸喜版で野村萬斎が演じた勝呂武尊、2017年の映画でケネス・ブラナーが演じたエルキュール・ポアロ、1974年版でアルバート・フィニーが演じたポアロの違いです。いずれもアガサ・クリスティの名作を映像化した作品ですが、舞台設定や登場人物の描き方、出演者の顔ぶれには大きな違いがあります。
2026年現在、キャストを比較する際に押さえておきたいのは、2015年版がフジテレビの2夜連続スペシャルドラマ、2017年版と1974年版が海外映画という点です。2015年版には二宮和也、松嶋菜々子、佐藤浩市ら日本を代表する俳優が集結。2017年版にはジョニー・デップ、ジュディ・デンチ、ミシェル・ファイファーら国際的なスターが出演し、1974年版にはショーン・コネリーやイングリッド・バーグマンら名優が名を連ねています。
【まず確認】オリエント急行殺人事件の歴代3作品と基本情報

『オリエント急行殺人事件』は、イギリスの推理作家アガサ・クリスティが1934年に発表した長編ミステリー小説『オリエント急行の殺人』を原作とする作品です。
豪華寝台列車の乗客が殺害され、乗り合わせていた名探偵エルキュール・ポアロが乗客たちの証言や証拠を調べながら事件の真相に迫ります。
映像化作品の中でも、日本の視聴者にとって比較しやすいのが次の3作品です。
- 1974年版:シドニー・ルメット監督によるイギリス映画
- 2015年版:三谷幸喜脚本、フジテレビ制作の日本版テレビドラマ
- 2017年版:ケネス・ブラナー監督・主演のハリウッド映画
特に注意したいのは、2015年版は映画ではなくテレビドラマという点です。フジテレビ開局55周年特別企画として、2015年1月11日と12日に2夜連続で放送されました。
また、1974年版は製作年と日本公開年が異なります。製作は1974年ですが、日本での劇場公開は1975年5月17日です。
【2015年・三谷幸喜版】野村萬斎・二宮和也・松嶋菜々子ら豪華キャスト
2015年版は、三谷幸喜が脚本を担当した日本独自のアレンジ作品です。
原作の舞台となるオリエント急行を、昭和初期の日本を走る架空の豪華寝台列車「特急東洋」に変更。ポアロに相当する名探偵も、日本人の勝呂武尊(すぐろ・たける)として描かれました。
主演の野村萬斎を中心に、二宮和也、松嶋菜々子、杏、玉木宏、佐藤浩市など、幅広い世代の俳優が出演しています。
主要キャストと役名一覧野村萬斎:勝呂武尊(すぐろたける)
物語の中心となる名探偵です。原作のエルキュール・ポアロに相当する人物で、独特の話し方や鋭い観察眼が特徴です。
狂言師として培ってきた身体表現や独特の存在感も、勝呂というキャラクターを印象づけています。
二宮和也:幕内平太(まくうちへいた)
実業家・藤堂修の秘書として列車に乗り合わせる人物です。事件の重要な関係者の一人で、二宮和也の繊細な演技にも注目が集まる役どころです。
松嶋菜々子:馬場舞子(ばばまいこ)
乗客の一人で、家庭教師という設定です。物語に関わる重要な乗客を演じています。
2015年版の出演者・役名一覧| 俳優 | 役名・役柄 |
|---|---|
| 野村萬斎 | 勝呂武尊(名探偵) |
| 松嶋菜々子 | 馬場舞子(家庭教師) |
| 二宮和也 | 幕内平太(藤堂の秘書) |
| 杏 | 安藤伯爵夫人 |
| 玉木宏 | 安藤伯爵 |
| 沢村一樹 | 能登巌(陸軍大佐) |
| 池松壮亮 | 羽佐間才助 |
| 八木亜希子 | 呉田その子 |
| 青木さやか | 昼出川澄子 |
| 藤本隆宏 | 保土田民雄 |
| 富司純子 | 羽鳥夫人 |
| 高橋克実 | 莫(鉄道省の重役) |
| 笹野高史 | 須田(外科医) |
| 小林隆 | 益田悦男 |
| 草笛光子 | 轟侯爵夫人 |
| 西田敏行 | 三木武一(車掌) |
| 佐藤浩市 | 藤堂修(実業家) |
出演者と役名はフジテレビの公式番組情報に基づいています。
三谷幸喜版の大きな特徴は第2夜にある2015年版を語るうえで欠かせないのが、2夜にわたる構成です。
第1夜はアガサ・クリスティの原作をベースにした物語。第2夜は三谷幸喜によるオリジナルストーリーで、犯人側の視点から事件に至るまでの5年間を描きます。
つまり、単に日本人キャストに置き換えただけの作品ではありません。
原作の謎解きを楽しんだ後、別の視点から事件の背景を掘り下げるという構成が採用されています。フジテレビも第2夜について、犯人の視点から事件を再構築する世界初のオリジナルストーリーとして紹介しています。
【2017年映画版】ケネス・ブラナーとジョニー・デップの豪華共演
2017年版は、ケネス・ブラナーが監督と主演を兼任した映画です。
日本では2017年12月8日に劇場公開されました。上映時間は113分で、豪華寝台列車を舞台にしたミステリーを、国際的なスター俳優たちの共演によって描いています。
特に注目されるのは、探偵ポアロを演じるケネス・ブラナーと、被害者エドワード・ラチェットを演じるジョニー・デップの組み合わせです。
2017年版の主要キャストと役名ケネス・ブラナー:エルキュール・ポアロ
本作の主人公であるベルギー人の名探偵です。
ブラナーは監督も務めており、俳優としてだけでなく、作品全体の演出にも関わっています。整えられた特徴的な口ひげや、論理的な推理を重視する姿勢も見どころです。
ジョニー・デップ:エドワード・ラチェット
列車内で殺害されるアメリカ人実業家です。
物語の発端となる人物であり、彼の過去や周囲の乗客との関係が事件の鍵を握ります。
2017年版の出演者一覧| 俳優 | 役名 |
|---|---|
| ケネス・ブラナー | エルキュール・ポアロ |
| ジョニー・デップ | エドワード・ラチェット |
| ミシェル・ファイファー | キャロライン・ハバード |
| ペネロペ・クルス | ピラール・エストラバドス |
| ジュディ・デンチ | ナタリア・ドラゴミロフ公爵夫人 |
| デイジー・リドリー | メアリー・デベナム |
| ウィレム・デフォー | ゲルハルト・ハードマン |
| ジョシュ・ギャッド | ヘクター・マックイーン |
| デレク・ジャコビ | エドワード・ヘンリー・マスターマン |
| レスリー・オドム・Jr. | アーバスノット医師 |
| オリヴィア・コールマン | ヒルデガルデ・シュミット |
| ルーシー・ボイントン | アンドレニ伯爵夫人 |
| セルゲイ・ポルーニン | ルドルフ・アンドレニ伯爵 |
| マヌエル・ガルシア=ルルフォ | マルケス |
| マーワン・ケンザリ | ピエール・ミシェル |
| トム・ベイトマン | ブーク |
このほか、ミランダ・レイソンも出演しています。アガサ・クリスティ公式のキャスト紹介では、主要な乗客たちと俳優の対応関係が紹介されています。
2017年版で注目したい配役の違い2017年版の特徴は、単に有名俳優を集めたことだけではありません。
ポアロをケネス・ブラナー自身が演じることで、監督としての作品解釈と主人公の人物像が一体になっています。
また、原作や1974年版と比べると、登場人物の設定や名前にも変更があります。
例えば、1974年版でイングリッド・バーグマンが演じたグレタ・オールソンに対し、2017年版ではペネロペ・クルスがピラール・エストラバドスを演じています。
同じ物語を土台にしながら、現代の観客に向けて人物像を再構成している点が特徴です。
【1974年映画版】アルバート・フィニーとショーン・コネリーら伝説的名優
1974年版は、シドニー・ルメットが監督を務めたイギリス映画です。
主演のアルバート・フィニーがエルキュール・ポアロを演じ、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、ローレン・バコール、ヴァネッサ・レッドグレーヴなど、当時を代表する俳優が集結しました。
作品全体を支えるのは、豪華な出演者たちによるアンサンブル演技です。
事件の謎解きだけでなく、乗客それぞれの表情や証言、人物同士の緊張感も大きな見どころになっています。
1974年版の主要キャストと役名アルバート・フィニー:エルキュール・ポアロ
1974年版の主人公です。
ポアロの几帳面な性格や鋭い推理力を、独特の存在感で表現しています。後年のケネス・ブラナー版とは異なる、1970年代の映画らしい人物造形が楽しめます。
イングリッド・バーグマン:グレタ・オールソン
乗客の一人であるグレタを演じています。
この演技は高く評価され、イングリッド・バーグマンは第47回アカデミー賞で助演女優賞を受賞しました。
1974年版の出演者一覧| 俳優 | 役名 |
|---|---|
| アルバート・フィニー | エルキュール・ポアロ |
| リチャード・ウィドマーク | ラチェット |
| ローレン・バコール | ハバード夫人 |
| マーティン・バルサム | ビアンキ |
| イングリッド・バーグマン | グレタ・オールソン |
| ジャクリーン・ビセット | アンドレニ伯爵夫人 |
| マイケル・ヨーク | アンドレニ伯爵 |
| ショーン・コネリー | アーバスノット大佐 |
| アンソニー・パーキンス | ヘクター・マックィーン |
| ヴァネッサ・レッドグレーヴ | メアリー・デベナム |
| ジョン・ギールグッド | ベドウズ |
| ウェンディ・ヒラー | ドラゴミロフ公爵夫人 |
| ジャン=ピエール・カッセル | ピエール・ミシェル |
| コリン・ブレイクリー | ハードマン |
| レイチェル・ロバーツ | ヒルデガルド・シュミット |
| ジョージ・クールリス | 医師 |
| デニス・クイリー | フォスカレリ |
役名と出演者はWOWOWの作品情報を参考に整理しています。
【歴代キャスト比較】ポアロ・ラチェット役は誰が演じた?
3作品を比較すると、最も分かりやすい違いは名探偵と被害者の配役です。
1974年版と2017年版は、同じエルキュール・ポアロを主人公とする海外映画ですが、2015年版は日本を舞台にした独自の人物設定になっています。
3作品の主要キャスト比較表| 比較項目 | 1974年版 | 2015年版 | 2017年版 |
|---|---|---|---|
| 作品形態 | イギリス映画 | 日本のテレビドラマ | 海外映画 |
| 監督・脚本 | シドニー・ルメット監督 | 三谷幸喜脚本 | ケネス・ブラナー監督 |
| 探偵役 | アルバート・フィニー | 野村萬斎 | ケネス・ブラナー |
| 被害者役 | リチャード・ウィドマーク | 佐藤浩市 | ジョニー・デップ |
| 主な女性キャスト | イングリッド・バーグマン、ローレン・バコール | 松嶋菜々子、杏、草笛光子 | ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、ミシェル・ファイファー |
| 主な男性キャスト | ショーン・コネリー、アンソニー・パーキンス | 二宮和也、玉木宏、沢村一樹 | ウィレム・デフォー、ジョシュ・ギャッド、トム・ベイトマン |
| 製作・放送年 | 1974年 | 2015年 | 2017年 |
| 日本での公開・放送 | 1975年公開 | 2015年放送 | 2017年公開 |
3人の演技を比較する際は、同じ役柄を演じているかどうかに注意が必要です。
- アルバート・フィニー: 原作に忠実なポアロを演じた1974年版の主演俳優。
- 野村萬斎: 日本版独自の名探偵・勝呂武尊を演じた俳優。
- ケネス・ブラナー: ポアロを演じると同時に、2017年版の監督も務めた俳優。
特に野村萬斎の勝呂武尊は、ポアロという人物をそのまま日本人に置き換えた名前ではなく、三谷幸喜が日本の舞台設定に合わせて作り上げたキャラクターです。
そのため、3人の演技を比較するなら、原作の探偵像をどう表現したかという視点が有効です。
ジョニー・デップと佐藤浩市は同じ役なの?この点も混同されやすい部分です。
2017年版ではジョニー・デップがエドワード・ラチェットを演じています。
一方、2015年版では佐藤浩市が実業家・藤堂修を演じています。
どちらも物語の発端となる被害者に相当する立場ですが、2015年版は日本向けに人物設定や名前を変更しているため、役名が一致するわけではありません。
1974年版ではリチャード・ウィドマークがラチェットを演じています。
つまり、被害者役の俳優を年代順に整理すると、次のようになります。
- 1974年版:リチャード・ウィドマーク
- 2015年版:佐藤浩市
- 2017年版:ジョニー・デップ
この対応関係を押さえておくと、歴代作品を混同せずに楽しめます。
【作品の違いを分析】三谷幸喜版と海外映画版は何が違う?
同じアガサ・クリスティの原作でも、映像化する国や時代によって作品の印象は大きく変わります。
3作品の違いは、単なる出演者の違いではありません。制作側がどのような視聴体験を提供しようとしたかにも表れています。
2015年版は日本の時代劇的な世界観が魅力三谷幸喜版の大きな特徴は、昭和初期の日本という舞台設定です。
オリエント急行を特急東洋に置き換え、登場人物も日本の社会や文化に合わせて再構成しています。
野村萬斎の勝呂武尊というキャラクターも、その象徴です。
また、第2夜に犯人側の視点を取り入れたことで、海外映画版とは異なる物語の楽しみ方が生まれています。
1974年版は名優たちの演技合戦が見どころ1974年版の魅力は、豪華キャストによる人物描写です。
アルバート・フィニーだけでなく、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、ローレン・バコールなど、映画史に名を残す俳優が共演しています。
また、イングリッド・バーグマンがアカデミー賞助演女優賞を受賞したことも、この作品の評価を語るうえで要点です。
2017年版は映像表現と国際的なスターの競演2017年版では、ケネス・ブラナーが監督と主演を兼ねることで、現代的な映画表現を取り入れています。
ジョニー・デップやジュディ・デンチなど、世界的に知られる俳優を起用したことも特徴です。
豪華な列車の内装や雪に覆われた風景など、視覚的な演出も作品の魅力を支えています。
どの作品から見るのがおすすめ?作品選びは、どの部分を楽しみたいかによって変わります。
| 視聴者の好み | おすすめ作品 | 理由 |
|---|---|---|
| 日本人俳優の演技を楽しみたい | 2015年版 | 野村萬斎、二宮和也、松嶋菜々子らが出演 |
| クラシック映画が好き | 1974年版 | アルバート・フィニーやショーン・コネリーらの共演 |
| 現代的な映像とスター俳優を楽しみたい | 2017年版 | ケネス・ブラナーとジョニー・デップらが出演 |
| 原作と異なるアレンジを楽しみたい | 2015年版 | 第2夜に三谷幸喜のオリジナルストーリーを展開 |
原作を知っている人なら、2015年版の独自解釈を楽しむのもおすすめです。逆に、ポアロの人物像を中心に楽しみたい場合は、1974年版と2017年版を続けて見ると、俳優による表現の違いが分かりやすくなります。
【よくある質問】オリエント急行殺人事件のキャストに関するFAQ
Q1:2015年のオリエント急行殺人事件でポアロ役を演じたのは誰ですか?
A1:野村萬斎です。ただし、日本版ではポアロという名前ではなく、名探偵・勝呂武尊というオリジナルの人物名になっています。
Q2:2015年版で二宮和也が演じた役名は何ですか?
A2:藤堂修の秘書である幕内平太(まくうちへいた)です。
Q3:2015年版で松嶋菜々子が演じた役名は何ですか?
A3:家庭教師の馬場舞子(ばばまいこ)です。
Q4:2017年の映画でポアロを演じた俳優は誰ですか?
A4:ケネス・ブラナーです。監督も兼任しています。
Q5:2017年版でジョニー・デップが演じた役は何ですか?
A5:エドワード・ラチェットです。豪華寝台列車で殺害されるアメリカ人実業家を演じています。
Q6:1974年版のポアロ役は誰ですか?
A6:アルバート・フィニーです。監督はシドニー・ルメットで、ショーン・コネリーやイングリッド・バーグマンらも出演しています。
Q7:1974年版と2017年版のラチェット役は誰ですか?
A7:1974年版はリチャード・ウィドマーク、2017年版はジョニー・デップです。
Q8:2015年版は映画ですか、それともドラマですか?
A8:フジテレビが制作したテレビドラマです。2015年1月11日と12日に2夜連続で放送されました。第2夜は三谷幸喜によるオリジナルストーリーです。
『オリエント急行殺人事件』は、同じ原作をベースにしながら、時代や国、制作スタッフによって異なる魅力を持つ作品です。
今回紹介した3作品の主要キャストを、最後にもう一度整理します。
- 1974年版: アルバート・フィニーがポアロ、リチャード・ウィドマークがラチェットを担当。
- 2015年版: 野村萬斎が勝呂武尊、二宮和也が幕内平太、松嶋菜々子が馬場舞子を担当。
- 2017年版: ケネス・ブラナーがポアロ、ジョニー・デップがラチェットを担当。
特に注目したいのは、2015年の三谷幸喜版です。野村萬斎を中心とする日本人キャストへの置き換えだけでなく、第2夜に独自の物語を展開した点で、海外映画版とは異なる個性を持っています。
一方、1974年版は往年の名優たちによる演技、2017年版は国際的なスター俳優と現代的な映像表現が魅力です。
キャストを比較してから鑑賞すると、同じ物語でも探偵の人物像や乗客たちの印象がどのように変わるのか、より深く楽しめます。