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更年期の体のこわばりはなぜ起こる?原因・関節リウマチとの違いと対処法を徹底解説

三枝 朋樹 三枝 朋樹 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
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朝、目が覚めたときに指が曲げにくい、手を握ると関節が突っ張る、立ち上がるときに膝や股関節が動かしにくい。こうした体のこわばりは、更年期前後の女性にみられる不調の一つです。女性ホルモンのエストロゲンが減少する時期と重なるため、更年期障害の症状として考えられることがありますが、すべてをホルモンの変化だけで説明できるわけではありません。

2026年1月に医学誌『JBJS Open Access』で公表された、22か国・93,021人を対象とする系統的レビューとメタ解析では、筋肉や関節の痛みを経験した割合は閉経前の40%に対し、更年期移行期では57%、閉経後では59%でした。一方、関節リウマチ、変形性関節症、手根管症候群、甲状腺機能異常など、別の病気が隠れている可能性もあります。朝の手指のこわばりを手がかりに、原因の違い、受診のタイミング、ストレッチやホルモン補充療法(HRT)の考え方まで整理します。

【原因を解説】更年期に体や関節がこわばるのはなぜ?エストロゲン低下との関係

更年期体のこわばり

更年期の体のこわばりを理解するうえで重要なのが、女性ホルモンであるエストロゲンの変動です。

エストロゲンは月経や妊娠に関係するだけのホルモンではありません。骨、軟骨、滑膜、筋肉、腱など、運動器を構成するさまざまな組織にも関係しています。そのため、閉経に向けて分泌量が大きく変動し、やがて低下すると、筋肉や関節の状態にも影響が及ぶ可能性があります。

エストロゲン低下が関節痛につながる仕組み

エストロゲンには、体内の炎症反応を調整する働きがあります。関節を包む滑膜や軟骨、骨、筋肉などにはエストロゲン受容体が存在し、ホルモンの変化がこれらの組織に影響することが研究されています。

特に注目されているのは、次のような変化です。

  • 炎症反応の変化:エストロゲンの減少によって炎症を調節する仕組みが変わり、痛みを感じやすくなる可能性がある。
  • 軟骨への影響:関節軟骨の維持に関わる細胞の働きが変化し、関節の負担や痛みとの関連が考えられている。
  • 筋肉量の変化:加齢やホルモン変化に伴って筋肉量や筋力が低下すると、関節を支える力が弱くなる。
  • 腱や靱帯への影響:コラーゲンや結合組織の状態が変化し、動かしたときの違和感や負担につながる可能性がある。

ただし、これらは複数の研究から示唆されているメカニズムであり、エストロゲンが減れば必ず関節痛が発生するという単純な関係ではありません。

2026年の研究で明らかになった筋肉・関節痛の割合

2026年1月13日付で公表された『Musculoskeletal Manifestations of Perimenopause: A Systematic Review and Meta-Analysis of 93,021 Women』は、更年期と筋骨格系の症状の関連を検討した研究です。

37件の観察研究を統合した結果、筋肉や関節の痛みを訴えた女性の割合は次のようになりました。

  • 閉経前:40%
  • 更年期移行期:57%
  • 閉経後:59%

更年期移行期では、閉経前と比較して筋肉・関節痛の割合が高い傾向が確認されています。

ただし、この研究は観察研究を統合したものであり、個々の症状がエストロゲン低下によって直接引き起こされたと証明したものではありません。研究間のばらつきも大きく、痛みの具体的な原因については追加研究が必要とされています。

女性ホルモン以外に考えられる原因

更年期の時期に体がこわばる場合、ホルモン変化以外にも複数の要因が重なっていることがあります。

  • 加齢:関節軟骨や筋肉の変化によって、動き始めに痛みが出やすくなる。
  • 睡眠不足:寝汗やほてりによる睡眠の質の低下が、疲労や痛みの感じ方に影響する。
  • 運動不足:筋力や関節の可動域が低下し、動き始めの違和感につながる。
  • 体重の変化:体重増加によって膝や股関節などにかかる負担が増える。
  • 別の疾患:関節リウマチ、変形性関節症、甲状腺機能低下症などが関係している場合もある。

大切なのは、更年期という年齢だけで原因を決めつけないことです。複数の要因を切り分けることが、適切な対処につながります。

【朝の手指のこわばりに注目】更年期と関節リウマチ・変形性関節症の違い

更年期の体のこわばりで特に気になるのが、朝起きたときの手指の動かしにくさです。

起床直後は指が曲げにくく、手を何度か握ったり開いたりすると少しずつ動かしやすくなる。このような症状は更年期に伴う筋骨格系の不調でもみられます。

しかし、関節リウマチの初期症状にも朝のこわばりがあります。症状が似ているため、時間の長さや腫れの有無、痛む関節の位置などを確認が必要です。

原因別に見る症状と特徴の比較
原因・疾患 主な症状・特徴 確認したいポイント
更年期に伴う筋骨格系の不調 手指、肩、腰、膝などの痛みやこわばり ほてり、寝汗、睡眠障害などを伴うか
関節リウマチ 手指や手首、足指などの痛み、腫れ、朝のこわばり 30分以上続くこわばり、複数関節の腫れ
変形性関節症 指の関節の痛み、骨の突出、変形、動かしにくさ 指の第1関節や第2関節に変形があるか
手根管症候群 親指、人差し指、中指などのしびれや痛み 明け方にしびれが強くなるか
甲状腺機能低下症 筋肉や関節の痛み、こわばり、疲労感 寒がり、むくみ、体重増加、便秘などがあるか

上記は症状から考える際の目安であり、症状だけで病気を確定することはできません。

関節リウマチの初期症状は?朝のこわばりに注意

関節リウマチは、免疫の異常によって関節内の滑膜に炎症が起こる病気です。炎症が長期間続くと、軟骨や骨が破壊され、関節の変形や機能障害につながることがあります。

日本リウマチ学会によると、関節リウマチは女性に多く、40〜60歳代で発症する人が多いとされています。つまり、更年期と発症しやすい年代が重なっている点にも注意が必要です。

代表的な初期症状は次のとおりです。

  • 朝起きたときに手が握りにくい。
  • 手指の第2関節や付け根が腫れる。
  • 手首や足指の付け根に痛みが出る。
  • 左右の同じような関節に症状が現れる。
  • 関節を動かし始めるときに強いこわばりを感じる。
  • 全身の倦怠感や微熱を伴うことがある。

特に注意したいのは、関節の腫れです。単に指が動かしにくいだけでなく、関節の周囲がふっくらと腫れたり、押すと痛かったりする場合は、関節リウマチを含む炎症性疾患の確認が必要です。

なお、関節リウマチは必ずしも左右対称に発症するわけではありません。片側だけ、あるいは少数の関節から始まる場合もあります。

変形性関節症との違いは指のどこが痛むか

更年期前後の女性にみられる手指の痛みでは、変形性関節症も重要な鑑別対象です。

代表的なのが、指の第1関節に生じるへバーデン結節と、第2関節に生じるブシャール結節です。

へバーデン結節は、指先に近い第1関節が赤く腫れたり、こぶのように突出したりする病気です。痛みや動かしにくさが生じ、強く握る動作が難しくなることもあります。

ブシャール結節は、第2関節に同様の変形性変化が起こるものです。

関節リウマチでは手指の付け根や第2関節、手首などに症状が出ることが多く、第1関節だけに変形が目立つ場合とは特徴が異なります。

ただし、両方の疾患が同時に存在する可能性もあります。見た目だけで判断せず、整形外科などでレントゲン検査や必要な血液検査を受けることが大切です。

【しびれも見逃さない】更年期の手足のしびれと手根管症候群・甲状腺機能異常

体のこわばりに加えて、手足のしびれがある場合は、関節だけでなく神経や内分泌の異常にも目を向ける必要があります。

更年期に多い手根管症候群とは

手根管症候群は、手首にある手根管という狭いトンネルの中で正中神経が圧迫される病気です。

日本整形外科学会によると、妊娠・出産期や更年期の女性に発症しやすく、女性ホルモンの変化に伴う腱鞘のむくみなどが関係すると考えられています。

特徴的な症状は次のとおりです。

  • 親指、人差し指、中指、薬指の親指側にしびれが出る。
  • 明け方や夜間にしびれや痛みが強くなる。
  • 手を振ったり、指を動かしたりすると楽になる。
  • 細かいものをつまみにくくなる。
  • 進行すると親指の付け根の筋肉がやせる。

単なる更年期の不調だと思って放置すると、神経への圧迫が長引く可能性があります。しびれが繰り返される場合や、親指の力が弱くなってきた場合は整形外科で相談してください。

甲状腺機能低下症も関節痛やこわばりの原因になる

もう一つ確認しておきたいのが、甲状腺機能異常です。

甲状腺は首の前側にある臓器で、全身の代謝を調整する甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症では、筋肉や関節の痛み、こわばりが生じることがあります。

特に橋本病による甲状腺機能低下症は、女性に多い自己免疫性疾患です。

次のような症状が重なっている場合は、甲状腺の検査も検討する価値があります。

  • 以前より疲れやすくなった。
  • 周囲の人より寒さを強く感じる。
  • むくみや体重増加が気になる。
  • 便秘が続いている。
  • 肌や髪が乾燥しやすくなった。
  • 筋力が落ちたり、筋肉が痛んだりする。

甲状腺機能の確認には、血液中のTSHや遊離T4などを測定する検査が用いられます。

更年期障害と甲状腺機能低下症は、疲労感や気分の変化など似た症状を示すことがあります。日本内分泌学会も、甲状腺機能低下症の診断に臨床症状と血液検査を組み合わせることを示しています。

更年期の年齢だからといって、すべての不調を女性ホルモンのせいにしないことが重要です。

【受診目安を確認】更年期の関節痛は何科に行く?関節リウマチを疑うサイン

体のこわばりが軽く、動いているうちに改善する場合でも、長期間続くなら原因を確認する必要があります。特に関節の腫れやしびれを伴う場合は、早めの受診が望まれます。

関節リウマチを疑う3つのチェックポイント

日本リウマチ財団のリウマチ情報センターでは、関節痛が3日以上続き、改善傾向がない場合、次の項目を確認するよう案内しています。

  1. 朝のこわばりが30分以上続く。
  2. 手のこぶしの関節や足指の付け根の関節に痛みや腫れがある。
  3. 2カ所以上の関節に痛みがある。

このうち2項目以上が当てはまる場合は、関節リウマチの可能性を考え、専門医への相談が勧められます。

これは自己診断用の確定基準ではありません。該当しなくても関節リウマチを否定できるわけではなく、該当したからといって必ず発症しているわけでもありません。

症状別に考える受診先
  • 関節の腫れや朝のこわばり:リウマチ科、膠原病内科、整形外科。
  • 指の変形や局所的な関節痛:整形外科、手外科。
  • 手指のしびれや握力低下:整形外科、手外科。
  • ほてり、寝汗、月経不順などを伴う:婦人科、更年期外来。
  • 寒がり、むくみ、体重増加、強い疲労感:内科、内分泌内科。

受診先に迷った場合は、まず内科や婦人科で全身の症状を相談し、必要に応じて専門診療科につないでもらう方法もあります。

受診時に医師へ伝えたい情報

診察では、症状がいつ始まったか、どの関節が痛むか、朝のこわばりが何分続くかなどが判断材料になります。

受診前に次の点を記録しておくと、症状を説明しやすくなります。

  • こわばりが始まった時期と頻度。
  • 朝と夜のどちらに症状が強いか。
  • 症状が続く時間。
  • 左右どちらの手足に症状があるか。
  • 関節の腫れ、赤み、熱感があるか。
  • しびれや握力低下があるか。
  • ほてり、寝汗、月経の変化、睡眠障害などの有無。

また、関節が急激に赤く腫れて強い痛みが出た場合や、発熱を伴う場合は、感染性関節炎などの可能性もあるため、速やかな診察が必要です。突然の片側の手足のしびれや脱力、顔のゆがみ、言葉の出にくさが現れた場合は脳卒中の可能性があり、直ちに救急車を呼んでください。

【自宅でできる対処法】更年期の体のこわばりを和らげるストレッチと生活習慣

更年期の体のこわばりに対しては、無理のない範囲で体を動かし、筋肉や関節の柔軟性を維持することが基本です。

ただし、強い痛みや関節の腫れがある場合は、自己判断で運動を続けないでください。病気の種類によって適切な対処法は異なります。

朝起きたときにできる手指のストレッチ

朝の手指の動かしにくさが軽い場合は、次のような穏やかな運動から始められます。

1. 手をゆっくり開閉する

指を無理なく伸ばし、ゆっくり握ります。強く握り込む必要はありません。手の力を抜きながら、数回繰り返します。

2. 指先を順番に親指へ近づける

親指の先を人差し指から小指まで順番に触れさせます。指先の動きを意識しながら、ゆっくり行います。

3. 手首をゆっくり動かす

肘を体の近くに置き、手首をゆっくり上下に動かします。痛みが出ない範囲で行い、反動をつけないことがポイントです。

4. 肩を回して上半身をほぐす

肩をすくめて力を抜き、肩甲骨を意識しながらゆっくり回します。肩や首の緊張が気になる人にも取り入れやすい運動です。

いずれも痛みを我慢して行うものではありません。関節に強い腫れや熱感がある場合は、ストレッチよりも診察を優先してください。

ウォーキングと軽い筋力トレーニングを取り入れる

体全体のこわばりには、関節を動かす運動だけでなく、筋肉を維持することも大切です。

取り入れやすい運動には次のようなものがあります。

  • ウォーキング:無理のない距離から始め、日常的に体を動かす習慣をつくる。
  • 椅子を使った立ち座り:太ももやお尻の筋肉を維持する。
  • 軽い下肢の筋力運動:膝や股関節を支える筋肉を鍛える。
  • ゆっくりした関節運動:長時間同じ姿勢で過ごすことを避け、こまめに動く。

運動量は体力や関節の状態に合わせて調整します。運動後に痛みや腫れが増える場合は、負荷を下げるか中止して医師に相談してください。

睡眠・食事・体重管理も見直す

更年期には、ほてりや寝汗、気分の変化によって睡眠が乱れやすくなります。睡眠不足は疲労を蓄積させ、痛みへの敏感さにも影響する可能性があります。

日常生活では、次の点を意識してみてください。

  • 就寝・起床時間をなるべく一定にする。
  • たんぱく質を含む食品を毎日の食事に取り入れる。
  • カルシウムやビタミンDなど、骨や筋肉の健康に関係する栄養素を意識する。
  • 適正体重を維持し、関節への過度な負担を避ける。
  • 長時間同じ姿勢を続けず、適度に休憩する。

栄養補助食品やサプリメントだけで更年期の関節痛が解決するという確かな根拠はありません。食事全体のバランスを整え、必要に応じて医療機関で栄養状態を確認することが現実的です。

【HRTの効果は?】ホルモン補充療法で更年期の関節痛やこわばりは改善するのか

更年期の関節痛を改善する方法として、ホルモン補充療法(HRT)に関心を持つ人も少なくありません。

HRTは、減少したエストロゲンを薬によって補う治療法です。主にほてり、発汗、睡眠障害など、更年期に伴う症状の改善を目的として行われます。

関節痛に対する効果については、研究が進んでいるものの、現時点では慎重な評価が必要です。

2026年のメタ解析では関節痛への効果は明確ではない

2026年3月20日にオンライン公開された医学研究『The effect of hormone replacement therapy on musculoskeletal pain in menopausal women: A systematic review and meta-analysis』では、57件の研究、合計約395万人のデータが検討されました。

解析では、HRTを使用したことがある人と使用したことがない人を比較した際、全般的な筋骨格系の痛みについて有意な差は認められませんでした。また、変形性関節症や関節リウマチについても研究間のばらつきが大きく、明確な結論には至っていません。

この結果から分かるのは、HRTが更年期の関節痛を確実に治すとまではいえないことです。

一方、エストロゲン補充によって一部の女性の関節痛が軽減する可能性を示す研究もあります。個人差や症状の原因、治療内容によって結果が異なるため、今後の研究が必要な領域です。

2025年度版HRTガイドラインも確認したい

日本女性医学学会は、2025年5月に『ホルモン補充療法ガイドライン2025年度版』を発行しました。前回の改訂から8年ぶりとなる改訂版で、HRTをより安全に実施するための薬剤選択や投与方法、リスク評価などが整理されています。

HRTを検討する際には、関節痛だけでなく、ほてりや寝汗、睡眠障害など、ほかの更年期症状も含めて治療の必要性を判断することが大切です。

HRTを受ける前に確認したいリスク

HRTはすべての人に適しているわけではありません。

乳がんや子宮体がんなどの既往、血栓症、肝臓の病気、心血管疾患などの状況によっては、治療を避ける、あるいは慎重な判断が必要になる場合があります。

子宮がある女性では、エストロゲン単独投与による子宮内膜への影響を考慮し、通常は黄体ホルモンを組み合わせる方法が検討されます。

また、投与方法には内服薬や貼付薬などがあり、年齢、閉経からの期間、持病、症状の程度などを踏まえて選択します。

関節痛だけを理由に自己判断でHRTを開始するのではなく、婦人科で期待できる効果とリスクを確認することが基本です。

HRT以外にも治療の選択肢がある

症状の原因によっては、HRT以外の治療が適しています。

  • 漢方薬:体質や症状に合わせて、更年期に伴う複数の不調に対して使用が検討される。
  • 鎮痛薬・外用薬:関節や筋肉の痛みを軽減する目的で使用される。
  • リハビリテーション:関節の動きや筋力を維持し、日常生活での負担を軽減する。
  • 疾患別の治療:関節リウマチなら抗リウマチ薬、甲状腺機能低下症なら甲状腺ホルモン補充など、原因に応じた治療を行う。

特に関節リウマチの場合、HRTや一般的なストレッチだけで対応することはできません。早期に診断を受け、必要な治療を始めることが関節を守るうえで重要です。

【更年期の体のこわばりに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:更年期の体のこわばりは何年くらい続きますか?
A1:個人差が大きく、一律に何年続くとはいえません。閉経前後のホルモン変動に伴って症状が現れ、その後軽減する人もいます。一方、変形性関節症や関節リウマチなど別の病気が原因なら、更年期が終わっても症状が続くことがあります。長引く場合は原因を確認しましょう。

Q2:朝起きたときに手指がこわばるのは関節リウマチですか?
A2:必ずしも関節リウマチとは限りません。更年期の筋骨格系の不調や変形性関節症、手根管症候群などでも似た症状が現れます。ただし、朝のこわばりが30分以上続く、複数の関節が腫れる、左右の手指に痛みが出る場合は、リウマチ科などで相談してください。

Q3:更年期の関節痛にはHRTが効果的ですか?
A3:関節痛が改善する可能性はありますが、2026年の研究でも効果は明確になっていません。HRTは主にほてりや寝汗などの更年期症状を対象に検討される治療です。関節痛だけを目的に開始するのではなく、婦人科で症状全体と治療上のリスクを評価してもらいましょう。

更年期に体や関節がこわばる背景には、エストロゲンの減少だけでなく、筋肉量の変化、関節軟骨への影響、睡眠不足、運動不足など、さまざまな要因が関係しています。

2026年に公表された研究でも、更年期移行期や閉経後の女性では筋肉・関節痛の割合が高いことが示されました。一方で、ホルモン変化だけを原因と決めつけることはできません。

特に朝の手指のこわばりが長く続く場合や、関節の腫れ、しびれ、握力低下がある場合は、関節リウマチや変形性関節症、手根管症候群、甲状腺機能低下症などを確認する必要があります。

軽い運動やストレッチ、睡眠と食生活の見直しは日常的なセルフケアとして役立ちます。ただし、症状が長引く場合は自己流の対処だけに頼らず、婦人科や整形外科、リウマチ科などで相談することが大切です。

更年期だから仕方がないと我慢する必要はありません。 痛みの原因を見極め、自分の症状に合った治療や生活習慣の改善を選ぶことが、これからの健康的な生活につながります。

主な医学的根拠・参照資料

- 2026年1月:93,021人を対象とした更年期の筋骨格系症状の系統的レビュー・メタ解析。
- 2026年3月:HRTと筋骨格系疼痛に関する系統的レビュー・メタ解析。
- 日本女性医学学会『ホルモン補充療法ガイドライン2025年度版』。
- 日本リウマチ学会・日本リウマチ財団の関節リウマチ情報。
- 日本整形外科学会のへバーデン結節・手根管症候群に関する解説。
- 日本内分泌学会の甲状腺機能低下症に関する解説。
- 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」。

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三枝 朋樹
デジタルマーケター 三枝 朋樹
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アイドルグループのリリースとライブ告知を追って7年。加入や卒業の発表は公式発表の日付とあわせて記録します。

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