カーリング女子の世界ランキングを調べる際、最初に理解しておきたいのが、ランキングには大きく分けて2種類あるという点です。
一つは世界カーリング連盟が公表する「国別ランキング」、もう一つは各大会で獲得したポイントを基に順位を決める「チーム別ランキング」です。
国別ランキングとは?国別ランキングは、日本、スイス、カナダ、スウェーデン、韓国など、各国のカーリング協会・加盟団体の競技実績を評価するものです。
特定の選手やチームだけではなく、各シーズンの国際大会や世界選手権などの成績が反映されます。
チーム別ランキングとは?チーム別ランキングは、実際に大会へ出場するチーム単位で順位を決める仕組みです。
世界カーリング連盟のWorld Curling Team Ranking System(WCTRS)に基づき、各チームの大会成績、対戦相手の競技レベル、大会の重要度などからポイントが算出されます。
このランキングはCurlingZoneが世界カーリング連盟に代わって管理しています。
つまり、日本が国別5位でも、日本のチームがすべて5位前後になるわけではありません。反対に、日本のチームが世界トップ5に入っていても、日本全体の国別順位が同じ順位になるとは限らないのです。
【2026年11月最新】カーリング女子の国別世界ランキングTOP5

世界カーリング連盟の公式ランキングによる女子の国別順位は、スイスが首位。カナダ、スウェーデン、韓国が続き、日本は5位です。
女子国別世界ランキング TOP5
World Curling公式ランキング・ポイント付き
{#each [{r:1,n:"スイス",p:"84.651",flag:"🇨🇭"},{r:2,n:"カナダ",p:"77.442",flag:"🇨🇦"},{r:3,n:"スウェーデン",p:"61.977",flag:"🇸🇪"},{r:4,n:"韓国",p:"45.256",flag:"🇰🇷"},{r:5,n:"日本",p:"31.442",flag:"🇯🇵"}] as x}{x.r}
{x.flag}
{x.n}{x.p}
{/each}
数値は各国の公式ランキングポイント。順位はポイントの高い順。
日本の31.442ポイントに対し、4位の韓国は45.256ポイントです。さらに上位にはスウェーデン、カナダ、スイスが並びます。
特にスイスは84.651ポイントで、2位カナダの77.442ポイントを上回っています。
この順位から読み取れるのは、スイスが女子カーリングの国際競争において非常に高い安定性を示していることです。
カナダは国内競技人口や大会参加チームの層の厚さを背景に、複数の強豪チームを世界ランキング上位に送り出しています。
スウェーデンもアンナ・ハッセルボリやイサベラ・ブラノーらのチームが国際舞台で存在感を示しています。
日本は5位ですが、チーム別ランキングには世界トップクラスの日本勢が複数存在します。国別5位という数字だけで、日本女子カーリングの競技力を判断するのは早計です。
【2026年11月最新】女子チーム別ランキングと仁平美来・藤澤五月・小林未奈の順位
ここが今回のランキングで特に注目したいポイントです。
2026年10月27日から11月16日までのWCTRSの算定区間におけるCurlingZoneの女子チームランキングでは、仁平美来チームが世界4位にランクインしています。
日本勢の順位を比較すると、次のようになります。
出典:CurlingZone World Team Ranking Women。2026-2027シーズン、該当算定区間の順位と総ポイント。
仁平美来は日本勢トップの世界4位253.5
2026年10月27日~11月16日のランキング区間
仁平美来チームは日本勢の中で最も高い順位を獲得。世界上位のスイスや韓国の強豪チームと競い合う位置にいる。
注目したいのは、仁平美来チームが世界4位で、5位のレイチェル・ホーマンチームを上回っていることです。
レイチェル・ホーマンはカナダを代表する強豪スキップの一人です。そのチームより上位に日本の仁平チームが位置していることは、日本勢の競争力を示す材料になります。
また、仁平チームの要点は253.5。今シーズンの獲得要点は136.8で、昨シーズンの実績を加味した総合ポイントが253.5となっています。
藤澤五月は世界11位186.4
世界11位
ロコ・ソラーレを率いる藤澤五月も世界ランキング上位に位置している。過去の実績だけでなく、新シーズンの獲得ポイントが順位を左右する。
藤澤五月の順位は世界11位です。
世界選手権やオリンピックなどで実績を積んできた藤澤ですが、チーム別ランキングは過去の知名度やメダル獲得歴だけで順位が決まるものではありません。
今シーズンの大会出場と成績がポイントに直結するため、シーズンごとに順位が変わります。
小林未奈は世界14位160.5
世界14位
フォルティウスの小林未奈も世界トップ15にランクイン。日本勢の選手層の厚さを示している。
小林未奈は世界14位、160.5ポイントです。
仁平美来、藤澤五月、小林未奈の3チームを比べると、順位だけでなくポイントにも差があります。
ただし、この順位は個々の選手の技術を直接採点したものではありません。チームとしての大会実績を数値化したものです。
スイス・カナダ・スウェーデンの強豪チーム海外勢の状況も確認しておきましょう。
- スイス: ゼニア・シュヴァラーが1位、アリーナ・ペッツが2位。上位に複数のチームを送り込んでいる。
- カナダ: レイチェル・ホーマンが5位、ケリー・エイナーソンが7位。
- スウェーデン: イサベラ・ブラノーが8位、アンナ・ハッセルボリが12位。
- 韓国: キム・ウンジが3位、パク・ユビンも上位に位置している。
日本が国別5位でありながら、仁平美来チームが世界4位に入っている背景には、国全体の競技実績と個々のチームのシーズン成績が別々に評価される構造があります。
【ランキングポイントと算出方法】世界カーリング連盟の評価基準を解説
ランキングを正しく理解するには、ポイントの計算方法を知る必要があります。
国別ランキングとチーム別ランキングでは、計算の仕組みが異なります。
1.国別ランキングは過去4シーズンの実績を反映世界カーリング連盟の国別ランキングは、直近4シーズンの成績を対象としています。
過去の要点は年数が経過するごとに価値が下がります。
| 対象シーズン | ポイントの反映率 |
|---|---|
| 現在のシーズン | 100% |
| 1シーズン前 | 75% |
| 2シーズン前 | 60% |
| 3シーズン前 | 40% |
加えて、獲得ポイントの合計を4年間に獲得できる最大ポイントで割り、100を掛けてスコア化します。
つまり、単純に直近の世界選手権で優勝した国が、必ず国別ランキング1位になるわけではありません。
複数年にわたる安定した成績が重要になります。
2.チーム別ランキングは大会の規模と競争力も評価チーム別ランキングでは、単純な優勝回数だけでなく、大会の参加チームや競技レベルも評価に含まれます。
主な対象大会は次のとおりです。
- 世界選手権
- 各国の国内選手権
- グランドスラム・オブ・カーリング
- 各種ツアー大会
- 登録された国際大会・国内大会
世界選手権は設定されたStrength of Field Multiplier(SFM)が11.0です。
一方、ツアー大会は参加チームの競技レベルなどを基にSFMが計算され、2026-2027シーズンの上限は8.0となっています。
国内選手権や世界選手権予選、グランドスラムにも、それぞれ大会の重要度に応じた加算要素があります。
3.2026-2027シーズンは過去のポイントが段階的に減少2026-2027シーズンでは、年間を通して計上できる大会数が段階的に増加します。
2026年11月2日は、次の計算期間に該当します。
2026年10月27日~11月16日の計算ルール4大会
今シーズンの計上可能な上限50%
2025-2026シーズンのポイント反映率
World Curling公式の2026-2027シーズン算定スケジュールに基づく。
この仕組みによって、昨シーズンに高いポイントを獲得したチームであっても、今シーズンの成績が伸びなければ徐々に順位が下がる可能性があります。
反対に、新しい大会で好成績を残したチームは、過去のポイントが少なくても順位を上げられます。
【2026-2027シーズン順位推移】仁平美来と藤澤五月の順位はどう変わった?
2026年の新シーズンでは、ランキングの計算対象となる大会数が増え、前年のポイントの反映率が段階的に低下しています。
そのため、単純なポイントの増減だけでなく、順位の変化も見る必要があります。
日本勢3チームのランキング推移CurlingZoneの各時点のランキングを比較すると、次のようになります。
| 選手・チーム | シーズン序盤 | 中盤 | 10月27日以降 |
|---|---|---|---|
| 仁平美来 | 7位 | 7位 | 4位 |
| 藤澤五月 | 8位 | 9位 | 11位 |
| 小林未奈 | 11位 | 11位 | 14位 |
最も目立つのが仁平美来チームです。
シーズン序盤は世界7位でしたが、10月27日以降のランキングでは4位まで上昇しました。
今シーズンの獲得ポイントも38.5から136.8へ増えています。
前年のポイントが減衰する中でも新しい大会でポイントを積み重ねたことが、順位を押し上げる要因になっています。
藤澤五月チームは順位とポイントの両方に注意藤澤五月チームは、序盤の8位から11位へ順位を下げています。
ただし、これは過去の実績が否定されたという意味ではありません。
昨シーズンのポイントが段階的に減り、今シーズンの獲得ポイントとの合計で再評価されるためです。
今後の大会でポイントを積み重ねれば、順位が再び上昇する可能性があります。
小林未奈チームは新シーズンの実績がカギ小林未奈チームも11位から14位に順位を下げています。
一方、今シーズンの獲得要点は44.2ポイントです。
ランキングの変化を分析する際は、総ポイントだけでなく、今シーズンに獲得したYTDポイント(Year To Date)にも注目する必要があります。
なお、2026-2027シーズンからは従来の総合ランキングに加え、Champion、Elite、Challengerという3つの大会シリーズ別ランキングも拡充されています。
今後は総合順位だけでは見えにくかった、大会カテゴリーごとのチームの競争力も把握しやすくなります。
【世界女子カーリング選手権2026結果】日本は4位、優勝はスイス
2026年3月14日から22日まで、カナダ・カルガリーで世界女子カーリング選手権2026が開催されました。
日本カーリング協会の大会結果によると、最終順位は以下のとおりです。
| 最終順位 | 国 |
|---|---|
| 優勝 | スイス |
| 準優勝 | カナダ |
| 3位 | スウェーデン |
| 4位 | 日本 |
日本は予選ラウンドロビンで9勝3敗を記録し、3位でプレーオフに進出しました。
準決勝ではカナダと対戦。さらに3位決定戦ではスウェーデンと対戦しましたが、5対8で敗れ、最終順位は4位となりました。
一方、決勝ではスイスがカナダを7対5で破り、優勝を果たしています。
2026年日本代表のメンバー日本代表として大会に出場したのは、藤澤五月がスキップを務めるチームです。
2026年世界選手権・日本代表
- 藤澤五月
- 吉田知那美
- 鈴木夕湖
- 吉田夕梨花
- 小穴桃里
公益社団法人日本カーリング協会の大会登録メンバー
ここで注目したいのが、世界チームランキングで4位の仁平美来チームと、世界選手権に出場した藤澤五月チームは別のチームだということです。
仁平美来の順位が高いからといって、2026年の世界選手権に出場した日本代表も仁平チームだったというわけではありません。
この違いを理解しておくと、ニュースで紹介されるランキングや日本代表の成績を混同せずに把握できます。
【プロの結論】世界ランキングを見るときの3つの判断基準カーリング女子の世界ランキングを正確に読み解くなら、次の3点を意識することが大切です。
1.国の強さを知りたいなら国別ランキング
日本の国際競争力や、スイス・カナダ・スウェーデンとの比較を知りたい場合は、世界カーリング連盟の国別ランキングを確認します。
2.現在勢いのあるチームを知りたいならチーム別ランキング
仁平美来、藤澤五月、小林未奈など、特定のチームの現在の競争力を比較するならCurlingZoneのWCTRSが適しています。
3.順位だけでなくポイントの内訳を見る
総ポイントが減少していても、今シーズンの獲得ポイントが増えていれば、実際の競技活動は好調というケースがあります。
特にシーズン序盤から中盤にかけては、前年のポイント減衰による順位変動が起こりやすいため、順位とYTDポイントをセットで見ることが重要です。
【カーリング女子世界ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年11月現在、日本女子カーリングの国別順位は何位?
A1:世界カーリング連盟の公式ランキングで世界5位です。要点は31.442で、上位にはスイス、カナダ、スウェーデン、韓国が並びます。
Q2:2026年の女子チーム別世界ランキングで日本勢のトップは誰?
A2:2026年10月27日~11月16日のランキング区間では、仁平美来チームが世界4位、253.5ポイントで日本勢トップです。
Q3:藤澤五月と小林未奈の世界ランキングは?
A3:同じ算定区間で藤澤五月チームは世界11位、186.4ポイント。小林未奈チームは世界14位、160.5ポイントです。
Q4:国別ランキングとチーム別ランキングはなぜ順位が違う?
A4:国別ランキングは加盟団体の複数年の競技実績を評価し、チーム別ランキングは個々のチームの大会成績や大会の競技レベルを評価するためです。評価対象そのものが異なります。
Q5:カーリング女子世界ランキングはいつ更新される?
A5:大会結果やシーズンの算定期間に応じて変動します。特にチーム別ランキングは、計上できる大会数と前年ポイントの反映率が段階的に変更されるため、確認する日付が重要です。
2026年11月2日時点のカーリング女子世界ランキングでは、日本は国別5位、31.442ポイントです。
一方、チーム別ランキングでは仁平美来チームが世界4位と日本勢のトップに立ち、藤澤五月チームが11位、小林未奈チームが14位につけています。
世界の勢力図ではスイスが国別・チーム別の双方で強さを見せ、カナダやスウェーデン、韓国も上位を争っています。
2026年3月の世界女子カーリング選手権では、日本が4位に入ったことも明るい材料です。
今後の注目要点は、次の3つです。
- 仁平美来チームが世界トップ5の順位を維持できるか
- 藤澤五月や小林未奈のチームが新シーズンのポイントを伸ばせるか
- 日本全体の国別ランキングが世界5位からさらに上昇するか
日本女子カーリングは、国別順位だけでなく、複数のチームが世界ランキング上位で競い合っていることが大きな強みです。
今後の大会結果と2026-2027シーズンのポイント変動を追うことで、日本勢が世界の頂点にどこまで迫れるかが、より明確になっていきます。