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【世界ランキングの見方】安全な航空会社・地域を判断する基準

橘 ゆい 橘 ゆい • 更新: • 公開: • 読了約 8 分
目次

「世界で最も安全な航空会社はどこなのか」「日本の航空会社は世界でも安全なのか」という疑問もあります。

ただし、飛行機の安全性には、事故件数だけでなく、運航回数、事故の重大性、機体の種類、安全監査の実施状況など、複数の評価軸があります。

IATAの地域別事故率で見る世界の違い

IATAの2025年安全報告では、航空会社の登録地域別に事故発生率が公表されています。

代表的な地域の数値は次のとおりです。

- 北アジア:100万フライト当たり0.16件
- アジア太平洋:100万フライト当たり0.91件
- 欧州:100万フライト当たり1.30件
- 北米:100万フライト当たり1.68件
- アフリカ:100万フライト当たり7.86件

この統計では、北アジア地域の事故発生率が低い水準でした。

ただし、これは航空会社の登録地域による分類であり、日本国内の航空会社だけを対象としたランキングではありません。また、地域ごとに運航するジェット機とターボプロップ機の構成や運航環境も異なります。

1年間の事故件数が少ない地域では、わずか1件の増減でも発生率が大きく変わるため、単年の順位だけで安全性を断定することはできません。

航空会社の安全性を判断するIOSAとは?

航空会社の安全管理体制を判断する際に参考になるのが、IATAが実施するIOSA(IATA Operational Safety Audit)です。

IOSAは、航空会社の運航管理や整備、組織的な安全管理などを監査する仕組みです。

IATAの2025年報告では、IOSA登録航空会社の全事故発生率は100万フライト当たり0.98件でした。一方、非登録航空会社は2.55件でした。

この結果は、安全管理の監査体制が航空会社の安全性を考えるうえで重要な要素であることを示しています。

ただし、IOSA登録の有無だけで個別の航空会社の安全性を完全に判断できるわけではありません。監査結果、各国の航空当局による監督、整備体制、運航実績なども合わせて考える必要があります。

ジェット機とプロペラ機では事故率が違う?

IATAの2025年統計では、機体の種類によって事故発生率にも違いがありました。

- ジェット機:100万フライト当たり1.03件
- ターボプロップ機:100万フライト当たり4.08件

数字だけを見ると、ターボプロップ機の事故率が高く見えます。

しかし、これを理由にプロペラ機は危険だと判断するのは適切ではありません。

ターボプロップ機は、ジェット機と運航環境や利用される路線、空港の条件が異なる場合があります。運航規模や統計上の事故分類も考慮しなければなりません。

機体の種類だけでなく、運航会社の安全管理や整備体制、運航環境を含めて評価することが大切です。

【プロの結論】飛行機事故に遭うリスクの実態と正しい判断基準

飛行機事故確率

航空安全統計を読み解くと、飛行機は長距離移動において非常に安全性の高い交通手段である一方、重大事故の可能性が完全になくなったわけではないことが分かります。

数字を正しく理解するために、特に押さえておきたい要点は3つです。

1. 約45万回に1回は墜落事故という意味ではない

ICAOの2025年統計による約45万回に1回という数字は、全事故の発生頻度です。

墜落事故だけを示す数字ではなく、すべての乗客が死亡する確率でもありません。

飛行機事故の確率を調べる際は、全事故、死亡事故、搭乗者の死亡率を分けて確認する必要があります。

2. 事故件数が減っても死亡者数が増える年はある

2025年のICAO統計は、事故件数が95件から85件に減少し、死亡事故も10件から4件に減少しました。

それでも死亡者数は296人から387人に増えています。

これは、事故の発生頻度と被害の規模が必ずしも同じ方向に動かないためです。

航空安全を評価するときには、事故件数だけでなく、死亡事故率や事故の重大性も確認する必要があります。

3. 安全性は航空会社・機体・運航システム全体で決まる

航空事故の防止には、操縦士の技術だけでなく、機体の整備、運航管理、空港設備、管制、気象情報など、多くの要素が関係しています。

そのため、航空会社を選ぶときも、単純な事故件数やインターネット上のランキングだけで判断するのではなく、認証や監査、安全管理体制などを総合的に確認することが望ましいでしょう。

飛行機に乗ることに不安を感じる人にとって、事故のニュースを見て恐怖を覚えるのは自然なことです。

しかし、1件の重大事故が報道されたことと、世界全体の航空事故発生率が高くなったことは同じではありません。実際の統計と個別の事故報道を区別することが、リスクを冷静に判断する助けになります。

【飛行機事故の確率】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:飛行機事故は何回に1回の確率で起こりますか?

ICAOの2025年最新統計では、世界の大型定期商業航空における全事故発生率は約45万4,545回の出発につき1件です。IATAの2025年報告では約75万9,646回のフライトにつき1件です。集計基準が異なるため、数字には差があります。

Q2:飛行機の死亡事故は何回に1回起こりますか?

ICAOの2025年統計では、死亡事故発生率は100万回の出発当たり0.11件です。換算すると約909万回に1件です。ただし、死亡事故が発生しても搭乗者全員が死亡するわけではありません。

Q3:国内線と国際線ではどちらが安全ですか?

国内線と国際線を同じ基準で比較できる事故発生率の数字が必要です。飛行時間や移動距離、運航回数が異なるため、単純に国内線のほうが安全、国際線のほうが危険とは判断できません。航空会社の運航実績や安全管理体制も確認する必要があります。

2026年11月時点の最新データを整理すると、世界の大型定期商業航空における2025年の事故発生率は、ICAOの集計で約45万回に1回、IATAの集計では約76万回に1回でした。

また、ICAOによる死亡事故発生率は約909万回に1回という水準です。

日本についても、2025年の航空事故全体は22件でしたが、小型飛行機やヘリコプターなどを含む数字であり、定期旅客便だけの事故件数ではありません。日本の定期航空運送事業者では、2025年の死亡事故発生率と全損事故発生率がともに0.00という実績でした。

最後に、飛行機事故の確率を判断する際に覚えておきたいポイントをまとめます。

- 全事故発生率と死亡事故率は別の指標である。
- ICAOとIATAでは事故の集計基準が異なる。
- 日本の航空事故総数には旅客機以外の航空機も含まれる。
- 事故件数の減少と死亡者数の減少は必ずしも一致しない。
- 長期的には航空事故発生率が大幅に改善している。

飛行機事故は、発生すれば大きな被害につながる可能性があるからこそ、事故をゼロに近づける取り組みが続けられています。

数字だけを見て必要以上に怖がるのではなく、統計の対象や分母、事故の重大性まで理解することが、飛行機の安全性を正しく判断するための基本です。

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橘 ゆい

美容と食の記事を6年担当。成分表示や商品の公式ページ、店舗の公式メニューを確認してから紹介しています。

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