暴力団とは、集団的または常習的に暴力的不法行為を行うことを助長するおそれがある団体です。日本では「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(暴力団対策法)によって定義され、警察や都道府県公安委員会による指定・規制の対象となっています。
警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末時点の全国の暴力団構成員と準構成員等は約1万7,600人で、過去最少を更新しました。一方、六代目山口組、住吉会、稲川会などの主要団体は依然として大きな勢力を持ち、特殊詐欺や薬物犯罪、企業活動を利用した資金獲得など、その活動は不透明化・多様化しています。暴力団の基本的な仕組みから、トクリュウとの関係、暴力団排除条例、被害に遭った場合の相談先まで、2026年の最新公的資料を基に解説します。
【基礎知識】暴力団とは?暴力団対策法による定義と指定暴力団の仕組み

暴力団の定義は、暴力団対策法第2条第2号に規定されています。
「その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む。)が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体」
つまり、暴力団とは、単に暴力を振るう人が集まった集団ではありません。組織として暴力的不法行為を助長する性質を持ち、その組織的な威力を背景に活動する団体を指します。
ここで重要なのは、実際に暴力事件を起こしたかどうかだけで判断されるわけではない点です。団体の目的、構成員の関係、組織の実態などが法律上の判断に関係します。
暴力団対策法は1991年に成立し、1992年3月1日に施行されました。暴力団員による不当な要求行為を規制し、対立抗争などから市民生活を守ることが主な目的です。警察庁の法制定に関する資料でも、暴力団の威力を利用した不当な利益獲得や、市民・企業への被害を防止する必要性が説明されています。
指定暴力団とは?一般的な暴力団との違い指定暴力団とは、暴力団対策法に基づいて、都道府県公安委員会が法律上の要件を満たす暴力団として指定した団体です。
指定に当たっては、主に次の3点が判断されます。
- 実質的な目的:構成員が団体の威力を利用して資金獲得活動を行えるようにしていること。
- 犯罪経歴の状況:構成員や幹部に占める犯罪経歴保有者の割合が法令上の基準を満たすこと。
- 階層的な組織構造:代表者などの統制の下に、階層的に組織が構成されていること。
指定の主体は、各都道府県公安委員会です。指定の効力は原則として3年間であり、法律に基づく更新や取消しの制度があります。
指定されると、暴力団員による不当な金品要求、みかじめ料の要求、用心棒料の要求、加入強要などに対して、暴力団対策法による規制や行政命令を適用できるようになります。
なお、暴力団と指定暴力団は同じ意味ではありません。指定暴力団は、暴力団のうち法律上の指定を受けた団体を指します。指定の有無だけで、組織の実態や危険性のすべてが決まるわけではありません。
指定団体数については、警察庁の2025年末の報告では25団体とされています。一方、2026年6月4日更新の静岡県警察の資料では、同年5月末時点で24団体とされています。指定期間の更新などによって数は変動するため、基準日を区別して理解する必要があります。
(出典:警察庁「暴力団総合対策」「令和7年における組織犯罪の情勢」、静岡県警察「暴力団対策」)
【組織構造】暴力団構成員と準構成員の違い・主要団体の勢力を比較
暴力団構成員と準構成員は何が違う?暴力団の勢力を理解するうえで重要なのが、構成員と準構成員等の違いです。
暴力団構成員は、暴力団に正式に所属している者を指します。組織内で一定の地位や役割を持ち、団体の統制下で活動する人々です。
一方、準構成員等は、正式な構成員ではないものの、暴力団と関係を持ち、その維持や運営に協力・関与している人々を指します。
警察庁の定義では、準構成員等には、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがある者や、暴力団または構成員に資金・武器などを供給し、組織の維持や運営に協力する者が含まれます。
したがって、準構成員は単なる知人や交友関係にある人を意味するものではありません。暴力団との実質的な関係や活動への関与が判断のポイントです。
暴力団の組織構造はどうなっている?暴力団は、多くの場合、組長を頂点とした階層的な構造を持っています。警察庁の資料によると、構成員同士は擬制的な血縁関係によって結び付いており、上下関係を通じて組織の統制が図られています。
一般的な組織構造を理解するための代表的な役職は次のとおりです。
- 組長:組織の代表者・最高責任者。
- 若頭:組長を補佐し、組織運営を担う上位幹部。
- 本部長:組織内の運営や連絡調整などを担う幹部。
- 若頭補佐:若頭を補佐する幹部。
- 直系組長:上位組織と直接的な関係を持つ傘下組織の代表者。
- 傘下組織の構成員:各組織に所属する構成員。
ただし、役職名や組織構造は団体によって異なり、すべての暴力団が同じ仕組みを採用しているわけではありません。
2025年末の暴力団勢力と主要団体の人数警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末の暴力団構成員等は約1万7,600人でした。内訳は構成員約9,400人、準構成員等約8,200人です。
主要団体等として警察庁が集計しているのは、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会の6団体です。
2025年末時点の勢力を比較すると、次のようになります。
| 団体・区分 | 構成員 | 準構成員等 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 暴力団全体 | 約9,400人 | 約8,200人 | 約17,600人 |
| 六代目山口組 | 約3,100人 | 約3,200人 | 約6,300人 |
| 住吉会 | 約2,100人 | 約1,100人 | 約3,100人 |
| 稲川会 | 約1,600人 | 約1,000人 | 約2,600人 |
| 主要6団体合計 | 約7,000人 | 約5,500人 | 約12,500人 |
※人数は警察庁の概数。各区分を合算した数値と総数は、端数処理などにより一致しない場合があります。
この表から分かるのは、暴力団全体の勢力が縮小している一方、主要団体への集中が続いていることです。主要6団体だけで、全国の構成員等の約71%を占めています。
六代目山口組・住吉会・稲川会の特徴六代目山口組は、警察庁の統計上、国内最大規模の暴力団です。2015年8月末の分裂以降、神戸山口組との対立が続き、池田組や絆會との関係も警察の警戒対象となっています。2025年末の構成員等は約6,300人です。
住吉会は、東京都に主たる事務所を置く主要団体です。2025年末の構成員等は約3,100人で、同年6月には東京都公安委員会によって主たる事務所の変更が公示されました。
稲川会も東京都を拠点とする主要団体です。2025年末の構成員等は約2,600人です。2025年5月には総裁の死去に伴う代表者の変更が公示され、同年10月には組織内の昇格人事などが行われています。
これらの団体名は、単なる歴史的な呼称ではありません。警察庁は各団体の構成員数、犯罪の検挙状況、組織の動向、対立抗争などを継続的に把握しています。
(出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」第2章・暴力団情勢)
【資金源】暴力団は何をして収益を得ている?伝統的なシノギと現代の犯罪
昔からある資金獲得活動暴力団の資金獲得活動は、一般に「シノギ」と呼ばれます。組織を維持するための資金を得る活動であり、その手段は時代とともに変化しています。
代表的なものとして、次のような活動が知られています。
- みかじめ料:飲食店や風俗営業店などに対し、営業を続けることの対価などと称して不当に金銭を要求する行為。
- 用心棒料:保護やトラブル解決を名目に金銭を要求する行為。
- 恐喝・強要:脅迫や威力を背景に、金銭や財産上の利益を不当に要求する行為。
- 違法薬物の密売:覚醒剤などの違法薬物を利用した資金獲得。
- 賭博関連行為:違法な賭博などに関与して収益を得る活動。
みかじめ料は、繁華街や歓楽街などで営業する事業者にとって大きな問題です。少額であっても定期的に支払わせることで、継続的な資金源となるためです。
現代の暴力団が関与する多様な収益活動警察による取締りや暴力団排除活動が進んだことで、従来の資金獲得方法は難しくなっています。その一方、組織の実態を隠しながら、一般企業の活動や経済取引を利用する手口が問題になっています。
警察庁が挙げる主な活動には、次のようなものがあります。
- 特殊詐欺や給付金制度を悪用した詐欺。
- 建設業、金融業、労働者派遣業などへの関与。
- 無登録貸金業や高金利による不当な利益獲得。
- 企業や行政機関を対象とした恐喝・強要。
- 違法薬物の密輸・密売。
- 窃盗や犯罪収益の隠匿・マネーロンダリング。
特に注意したいのが、一般の経済活動に見せかけて利益を獲得する手口です。企業の代表者や取引関係者を通じて実態を隠し、正規の商取引に見える形で資金を得ようとするケースもあります。
2025年の検挙状況から分かる暴力団犯罪警察庁によると、2025年中に暴力団構成員等が検挙された人員は7,335人でした。前年より914人減少しています。
主な罪種別の検挙人員は次のとおりです。
- 覚醒剤取締法違反:1,478人
- 傷害:938人
- 詐欺:875人
- 窃盗:617人
- 麻薬取締法違反:530人
- 恐喝:385人
- 脅迫:253人
また、2025年には暴力団対策法に基づく中止命令が754件発出されました。このうち、暴力的要求行為に関するものは529件、加入強要や脱退妨害に関するものは62件です。
中止命令の内訳には、不当な贈与要求やみかじめ料の要求、用心棒料の要求などが含まれています。数字からも、暴力団対策が単に凶悪事件を取り締まるだけでなく、市民や事業者に対する日常的な不当要求を抑止する役割を担っていることが分かります。
(出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」)
【最新動向】暴力団と匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の違いとは?
トクリュウとは何かトクリュウとは、「匿名・流動型犯罪グループ」の略称です。
SNSや求人サイトなどを通じて緩やかにつながり、犯罪の内容に応じてメンバーを入れ替えながら活動する犯罪グループを指します。
暴力団のように組長を頂点とする明確な階層組織を持たない場合が多く、犯罪収益を管理する中核人物と、SNSなどで募集された実行犯が分離している点が特徴です。
警察庁は、こうしたグループの中核人物として、現役・元暴力団構成員、暴走族OB、風俗営業関係者、外国人犯罪組織の関係者などを確認しています。
暴力団とトクリュウの違い両者には、組織のつながり方や構成員の管理方法などに違いがあります。
- 暴力団:組長を中心とした階層的な組織構造を持ち、組織の威力や上下関係を背景に活動する。
- トクリュウ:中核人物の匿名性が高く、SNSなどでつながったメンバーが流動的に入れ替わりながら犯罪を行う。
ただし、両者が完全に無関係というわけではありません。
警察庁の2025年の組織犯罪情勢では、暴力団構成員がトクリュウの首領となっている事例や、トクリュウから暴力団に資金が流れる事例が確認されています。暴力団がトクリュウを実質的に傘下に置き、資金獲得活動の一部を担わせているケースもあると分析されています。
2025年のトクリュウ関連犯罪は6,679人を検挙警察庁の2025年の統計では、匿名・流動型犯罪グループによるものとみられる主な資金獲得犯罪の検挙人員は合計6,679人でした。
主な犯罪の内訳は次のとおりです。
- 詐欺:3,075人
- 薬物事犯:1,887人
- 窃盗:1,020人
- 風営適正化法違反:393人
- 強盗:304人
特に注目されるのが若年層の関与です。検挙人員のうち20代以下が約6割を占め、SNS上の犯罪実行者募集情報をきっかけに犯行へ加担した人も約3割に上りました。
この結果は、いわゆる闇バイトが単なるアルバイトトラブルではなく、組織犯罪の実行役を集める手段として悪用されていることを示しています。
暴力団の構成員が減少していても、組織犯罪そのものが消滅したわけではありません。従来型の暴力団と、匿名性・流動性を特徴とする犯罪グループの双方に対する対策が必要になっています。
(出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」第1章・匿名・流動型犯罪グループ情勢)
【実践知識】暴力団の見分け方と関係遮断で注意すべきポイント
外見だけで暴力団員を判断することはできない暴力団については、刺青、服装、髪型、体格、話し方などから判断できるというイメージがあります。しかし、こうした外見的な特徴だけで暴力団員かどうかを確実に見分けることはできません。
一般社会に溶け込むような服装をしている関係者もいれば、外見だけでは何の関係も判断できないケースもあります。
そのため、見分け方として重要なのは、外見よりも不当な要求や組織の威力を背景にした言動です。
注意したい代表的な言動- 暴力団や特定の組織との関係を強調して相手を威圧する。
- 営業を続けるための条件として、定期的な金銭の支払いを要求する。
- 必要のない機関紙、雑誌、商品などの購入を強要する。
- 寄付金、賛助金、協賛金などの名目で金品を要求する。
- 建設工事や下請契約への参入を不当に要求する。
- トラブルの解決や用心棒を名目に金銭を要求する。
こうした行為は、暴力団対策法が規制する暴力的要求行為に該当する可能性があります。
ただし、特定の言動があったからといって、相手を独断で暴力団員と断定することは適切ではありません。相手との関係や行為の内容を整理し、警察などの専門機関に相談することが大切です。
暴力団との関係を遮断するための具体策個人や企業が暴力団との関係を持たないためには、次のような対策が有効です。
- 不当な要求に応じない:金銭や物品を要求されても、その場の圧力で支払いや契約をしない。
- 直接交渉を避ける:脅迫や威圧を受けた場合は、個人で解決しようとせず警察などに相談する。
- 証拠を保存する:電話、メール、書面、要求内容、日時などを記録する。
- 取引相手を確認する:企業活動では、必要に応じて取引先の情報を確認する。
- 暴力団排除条項を導入する:契約書や取引約款に、反社会的勢力との関係を排除する規定を設ける。
特に企業では、取引を開始した後に暴力団との関係が判明するリスクもあります。契約時点だけでなく、継続的な取引管理や社内の相談体制を整備が必要です。
なお、暴力団排除条項とは、取引相手が暴力団などの反社会的勢力に該当した場合に、契約を拒絶または解除できるようにする規定です。警察庁や各都道府県警察も、企業の暴力団排除対策としてその活用を推進しています。
(参考:警視庁「東京都暴力団排除条例Q&A」、全国暴力追放運動推進センター「対応要領」)
【社会的対策】暴力団排除条例の役割と警察・暴追センターの相談窓口
暴力団排除条例とは?暴力団排除条例とは、地方自治体が暴力団の排除を目的として制定する条例です。
暴力団対策法が暴力団員による不当な要求行為などを規制する法律であるのに対し、暴力団排除条例は、自治体、企業、市民などが連携し、社会全体から暴力団を排除するための仕組みです。
警察庁の資料では、2012年時点で全国47都道府県すべてに暴力団排除条例が施行されていることが示されています。
条例の主な内容は次のとおりです。
- 公共事業や自治体との契約から暴力団を排除する。
- 暴力団員への不当な利益供与を禁止する。
- 事業者に暴力団との関係遮断を求める。
- 契約書への暴力団排除条項の導入を促進する。
- 青少年への暴力団排除教育を推進する。
- 暴力団事務所の新設などを一定の条件下で規制する。
重要なのは、暴力団排除が警察だけの仕事ではないという点です。企業が資金提供をしない、自治体が公共事業から排除する、市民が不当要求に応じないといった取り組みが組み合わさることで、暴力団の活動基盤を弱める効果が期待されています。
暴力団から被害を受けた場合の相談先暴力団から金銭を要求されたり、脅迫を受けたりした場合は、一人で解決しようとせず、早めに専門機関へ相談してください。
警察庁が案内している主な相談・通報先は次のとおりです。
1. 都道府県警察・最寄りの警察署
暴力団による脅迫、恐喝、不当要求、違法行為などの相談を受け付けています。身の危険が差し迫っている場合は110番に通報してください。
2. 全国暴力追放運動推進センター・都道府県暴力追放運動推進センター
通称「暴追センター」と呼ばれる公益的な団体です。暴力団問題に関する相談や、被害防止のための助言、企業向けの対応支援などを行っています。
地域によって相談体制や支援内容が異なるため、各都道府県のセンターに確認するとよいでしょう。
3. 匿名通報ダイヤル
暴力団が関与する犯罪などについて、匿名で情報提供できる窓口です。自分の身元を明かさずに情報を伝えたい場合に利用できます。
相談するときに準備しておきたい情報相談を円滑に進めるためには、可能な範囲で次の情報を整理しておくと役立ちます。
- 要求や脅迫を受けた日時と場所。
- 相手の氏名や名乗った組織名など、把握している情報。
- 要求された金額や内容。
- 電話番号、メール、書面などの記録。
- 契約書、振込記録、領収書などの関連資料。
- これまでに受けた被害や接触の経緯。
相手を刺激するような独自調査や直接交渉は避けてください。記録の保存を優先し、安全な場所から警察や暴追センターに相談することが基本です。
警察庁も、暴力団問題は早期相談や通報が解決の鍵になると案内しています。
(出典:警察庁「暴力団に関する相談等」、全国暴力追放運動推進センター「相談・対応要領」)
【暴力団とは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:暴力団とは簡単にいうと何ですか?
A1:集団的または常習的に暴力的不法行為を行うことを助長するおそれがある団体です。暴力団対策法第2条第2号に定義されており、組織の威力を利用した不当な金銭要求や犯罪活動などが問題となります。
Q2:暴力団構成員と準構成員の違いは何ですか?
A2:構成員は暴力団に正式に所属する人で、準構成員等は正式な構成員ではないものの、暴力団と関係を持ち、その維持・運営に協力または関与する人です。2025年末時点では構成員約9,400人、準構成員等約8,200人とされています。
Q3:日本には指定暴力団がいくつありますか?
A3:警察庁の2025年末の統計では25団体です。一方、静岡県警察の2026年5月末時点の資料では24団体とされています。指定の更新や取消しによって変動するため、確認する際には公表された基準日も確認してください。
Q4:暴力団の主な資金源は何ですか?
A4:みかじめ料、用心棒料、恐喝、詐欺、違法薬物の密売、窃盗、違法貸金業、企業活動を利用した犯罪などがあります。近年は、活動実態を隠しながら一般の経済取引を装う手口も問題になっています。
Q5:暴力団とトクリュウは同じものですか?
A5:同じではありません。暴力団は階層的な組織構造を持つ場合が多い一方、トクリュウはSNSなどを通じて流動的につながる犯罪グループです。ただし、現役・元暴力団構成員がトクリュウの中核人物となるなど、両者の関係が確認されています。
Q6:暴力団かどうかを見分ける方法はありますか?
A6:服装や刺青などの外見だけでは判断できません。組織の威力を背景にした金銭要求、脅迫、強引な購入要求などの言動に注意し、疑わしい場合は警察や暴追センターに相談してください。
Q7:暴力団から金銭を要求されたら、どこに相談すればよいですか?
A7:都道府県警察、最寄りの警察署、全国暴力追放運動推進センター、各都道府県の暴追センターに相談できます。匿名で情報を提供したい場合は匿名通報ダイヤルも利用できます。差し迫った危険がある場合は110番に通報してください。
暴力団とは、暴力団対策法によって定義される、集団的・常習的な暴力的不法行為を助長するおそれがある団体です。指定暴力団には、都道府県公安委員会による指定制度が設けられ、暴力的要求行為などに対する規制が行われています。
2025年末の暴力団構成員等は約1万7,600人となり、暴力団対策法施行以降で最少を記録しました。六代目山口組、住吉会、稲川会などの主要団体も勢力を縮小させていますが、依然として全国の暴力団構成員等の約71%が主要6団体に集中しています。
また、暴力団の勢力縮小と並行して、匿名・流動型犯罪グループによる詐欺や窃盗などの組織犯罪が問題となっています。現役・元暴力団構成員がこうしたグループの中核を担うケースもあり、犯罪組織の形態は複雑になっています。
【プロの結論】暴力団対策で本当に重要なのは、構成員の人数だけを追いかけることではありません。暴力団の活動を支える資金、人脈、企業との不透明な取引、不当要求に応じてしまう社会的な環境を断つことです。
個人であれば、不当な要求に応じないこと、危険を感じたら早期に相談すること。企業であれば、取引先の確認、暴力団排除条項の導入、社内の対応体制の整備が基本になります。
暴力団排除は警察だけで完結するものではありません。自治体、企業、市民が連携し、暴力団に利益を与えない社会環境を維持することが、安全な地域社会を守るための重要な条件です。
2026年以降も、警察庁による組織犯罪の実態解明、暴力団の資金源対策、トクリュウへの取り締まり、被害者支援の動向を継続して確認する必要があります。
主な参考資料:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」、警察庁「暴力団対策」、全国暴力追放運動推進センター「暴力団情勢と対策」、警察庁「暴力団に関する相談等」、静岡県警察「暴力団対策」、法務省「令和7年版犯罪白書」。