NHK連続テレビ小説、通称「朝ドラ」の歴代視聴率ランキングで、最も高い数字を記録した作品は何なのか。2026年現在も、1983年放送の『おしん』が圧倒的な記録を保持している。ビデオリサーチの関東地区・世帯視聴率によると、期間平均は52.6%、最高視聴率は62.9%。現在の人気作品と比較しても際立つ数字だ。
一方、2026年前期の『風、薫る』、9月28日にスタートした後期作品『ブラッサム』にも注目が集まっている。歴代の平均視聴率ランキング、最高視聴率の記録、最新作の視聴状況、ネットの反応、炎上といわれる話題の背景まで、2026年11月2日時点の最新情報を整理する。
【2026年最新】朝ドラ視聴率ランキングの歴代1位は『おしん』!

2026年10月15日に更新されたビデオリサーチの歴代視聴率資料によると、朝ドラの期間平均視聴率でトップに立つのは、第31作『おしん』だ。
1983年4月に放送を開始した同作は、平均世帯視聴率52.6%という驚異的な数字を記録した。加えて、最高視聴率は62.9%。平均と最高の両方で歴代トップを維持している。
『おしん』が描いたのは、貧しい農家に生まれた少女が、明治・大正・昭和という激動の時代を生き抜く姿だ。少女期、成年期、老年期を複数の俳優が演じる構成も特徴的で、小林綾子、田中裕子、乙羽信子が主人公の人生をつないだ。
作品の人気は国内だけにとどまらず、海外でも放送され、日本のテレビドラマを代表する作品として知られるようになった。
ただし、2026年の視聴率と単純に比較する場合には注意が必要だ。1980年代はテレビが家庭の主要な娯楽だった一方、現在は録画、見逃し配信、動画配信サービスなど視聴方法が多様化している。
そのため、52.6%という数字は『おしん』の歴史的な強さを示す一方、現在の作品が同じ条件で評価されているわけではない。
【完全版】朝ドラ歴代視聴率ランキングTOP10一覧
ここでは、期間平均世帯視聴率を基準にした歴代ランキングを紹介する。数値はビデオリサーチ調べ、関東地区のデータで、1964年放送の第4作『うず潮』以降、比較可能な作品を対象としている。
上位10作品を見ると、1960年代から1980年代に放送された作品が中心となっている。特に1970年代は40%台後半の平均視聴率を記録する作品が相次いだ。
| 順位 | 作品名 | 放送開始 | 期間平均視聴率 |
|---|---|---|---|
| 1位 | おしん | 1983年4月 | 52.6% |
| 2位 | 繭子ひとり | 1971年4月 | 47.4% |
| 3位 | 藍より青く | 1972年4月 | 47.3% |
| 4位 | 鳩子の海 | 1974年4月 | 47.2% |
| 5位 | 北の家族 | 1973年4月 | 46.1% |
| 6位 | おはなはん | 1966年4月 | 45.8% |
| 6位 | 旅路 | 1967年4月 | 45.8% |
| 8位 | あしたこそ | 1968年4月 | 44.9% |
| 9位 | 澪つくし | 1985年4月 | 44.3% |
| 10位 | おていちゃん | 1978年4月 | 43.0% |
※期間平均は作品の全放送回を通した平均世帯視聴率。同率の場合は同順位としている。ビデオリサーチ調べ、関東地区。
2位『繭子ひとり』が記録した47.4%『繭子ひとり』は1971年に放送された第11作。主演は山口果林。自分を捨てた母を探す主人公が、仕事や恋愛を経験しながら成長する物語だった。
期間平均47.4%は歴代2位。最高視聴率も55.2%に達しており、当時の朝ドラ人気を象徴する作品の一つだ。
3位から5位も1970年代の作品が独占3位の『藍より青く』は47.3%、4位の『鳩子の海』は47.2%、5位の『北の家族』は46.1%を記録した。
これらの作品には、困難な時代を生き抜く女性の姿や、家族、仕事、地域社会との関わりを描くという共通点がある。
朝ドラが単なる娯楽ドラマではなく、幅広い世代が日常的に見る生活の一部として定着していたことが、ランキングからも読み取れる。
【最高視聴率ランキング】平均視聴率とは違う歴代の名作
朝ドラのランキングを見る際に混同されやすいのが、期間平均視聴率と最高視聴率の違いだ。
期間平均は作品全体の視聴状況を示す数字であり、最高視聴率は各作品の中で最も高い平均視聴率を記録した放送回の数字を指す。瞬間的な毎分最高値とは異なる。
最高視聴率でも『おしん』が1位で、62.9%を記録している。続く作品には、次のような顔ぶれが並ぶ。
- 1位:『おしん』62.9%
- 2位:『旅路』56.9%
- 3位:『おはなはん』56.4%
- 4位:『あしたこそ』55.5%
- 5位:『澪つくし』55.3%
- 6位:『繭子ひとり』55.2%
- 7位:『藍より青く』53.3%
- 7位:『鳩子の海』53.3%
- 9位:『北の家族』51.8%
- 10位:『ノンちゃんの夢』50.6%
『おはなはん』は1966年に放送された第6作で、主演は樫山文枝。明治、大正、昭和を生き抜く女性の一代記を描き、最高視聴率56.4%を記録した。
また、『旅路』は1967年放送の第7作で、主演は日色ともゑ。最高視聴率56.9%を記録し、夫婦の人生を描いた作品として人気を集めた。
1985年の『澪つくし』も見逃せない。主演は沢口靖子で、銚子を舞台にした恋愛ドラマとして話題になり、最高視聴率55.3%を記録している。
平均ランキングと最高ランキングを見比べると、長期間にわたって支持された作品と、特定の放送回で大きな注目を集めた作品の違いが分かる。
【2026年最新情報】『風、薫る』と『ブラッサム』の視聴率を比較
2026年の朝ドラを語るうえで欠かせないのが、前期の『風、薫る』と後期の『ブラッサム』だ。
前期『風、薫る』は期間平均13.8%2026年3月にスタートした『風、薫る』は、見上愛と上坂樹里がダブル主演を務めた作品。明治時代の医療現場を舞台に、日本初のトレインドナースとして知られる大関和と鈴木雅をモデルにした物語を描いた。
ビデオリサーチの歴代データによると、最高視聴率は16.9%、期間平均視聴率は13.8%だった。
一方、リアルタイム視聴だけでは把握できない視聴規模も明らかになっている。NHKが発表した視聴状況では、総合テレビとBSを合わせた期間平均視聴人数は、重複を除いて1640万6000人。リアルタイム視聴とタイムシフト視聴を合わせた関東地区の期間平均総合視聴率は、世帯17.8%だった。
つまり、リアルタイムの世帯視聴率13.8%だけで作品の視聴規模を評価すると、録画などで視聴した人の存在を見落とすことになる。
後期『ブラッサム』は初週14.6%でスタート2026年9月28日にスタートした『ブラッサム』は、石橋静河が主演を務める第115作。作家・宇野千代をモデルに、明治、大正、昭和を生きる主人公・葉野珠の人生を描く。
初週の週間平均視聴率は世帯14.6%、個人8.1%。前作『風、薫る』の初週世帯14.3%、個人8.0%を上回るスタートとなった。
その後、第2週は世帯13.8%、第3週は13.9%、第4週は14.2%と推移。2026年11月2日に公表された第5週(10月26日~30日)の週間平均は、世帯14.3%、個人8.0%だった。
初週から一度下がったものの、第3週以降は緩やかな回復傾向が見られる。第5週では東京での生活や主人公の恋愛、仕事をめぐる展開が描かれた。
ただし、まだ放送途中であり、歴代ランキングに使う期間平均は確定していない。現段階で歴代順位を決めることはできない。
【視聴率が変化した理由】昭和の朝ドラと2026年の違い
歴代ランキングを眺めると、昭和の作品は40~50%台、近年の作品は10~20%前後という大きな違いがある。
この変化には、ドラマの内容だけでなく、テレビを取り巻く環境の変化が関係している。
放送時間の変更による視聴習慣の変化朝ドラは長らく午前8時15分から放送されていたが、2010年の第82作『ゲゲゲの女房』から午前8時スタートに変更された。
生活者の朝の行動時間に合わせた編成変更だったが、放送時間が変われば視聴者の生活習慣にも影響する。長年定着した視聴時間を変更することは、数字を比較する際の重要な背景になる。
2020年からは土曜日の放送形式も変更第102作『エール』以降、朝ドラの本編放送は月曜日から金曜日までの5日間となり、土曜日はその週の内容を振り返る形式に変わった。
ビデオリサーチの歴代期間平均データでも、第102作以降は月曜日から金曜日までの本編を対象としており、土曜日の放送は含まれていない。
このため、昭和期の作品と2020年代の作品では、放送形態や集計対象に違いがある。
録画・見逃し配信・インターネット視聴の普及以前は放送時間にテレビの前にいることが視聴の基本だった。しかし現在は、録画再生やNHKの配信サービスなど、視聴者が作品を見る方法が増えている。
ビデオリサーチのタイムシフト視聴率は、放送後168時間以内のテレビ録画視聴を測定する指標だ。リアルタイム視聴とタイムシフト視聴のいずれかで見た割合を示す総合視聴率も提供されている。
なお、インターネット配信の再生は、テレビの録画を対象とするタイムシフト視聴率とは別の指標として扱われる。
現在の朝ドラを評価するなら、世帯視聴率、個人視聴率、総合視聴率、視聴人数、配信再生数を分けて見る必要がある。
【ネットの反応・炎上・噂の真相】視聴率と世間の評価は一致する?
朝ドラの視聴率が発表されると、SNSでは作品の展開や出演者の演技、脚本、演出などについてさまざまな意見が交わされる。
しかし、ネット上で批判が目立つことと、作品全体が炎上していることは同じではない。SNSの投稿数や反応の割合も、テレビ視聴率とは異なるデータだ。
『ブラッサム』のネットの反応2026年11月2日の『ブラッサム』第26回をめぐっては、産経新聞系のemogramがX上の関連コメント200件を対象に反応を分析している。
その分析では、照子と正吾に対する好意的な反応が73%、保と珠の今後に対する心配や不安が15%、脚本・演出への批判や疑問が12%だった。
特に登場人物の行動やキャストの演技に注目が集まっており、物語の展開を楽しむ声と、今後の展開を心配する声が同時に存在している。
ただし、この数字は特定の時間帯に投稿された200件を対象とした分析であり、視聴者全体の意見をそのまま表すものではない。
『風、薫る』の批判は歴代最低記録を意味するのか『風、薫る』については、放送開始後に展開の速さや演出に対する賛否が見られた。SNS上でも期待する意見と批判的な意見が混在していた。
一方、期間平均13.8%という数字だけを理由に、歴代最低作品と判断するのは正確ではない。
ビデオリサーチの歴代データでは、期間平均13.1%の『おむすび』や13.5%の『ウェルかめ』など、さらに低い数字を記録した作品もある。『風、薫る』は『つばさ』と同じ13.8%だった。
したがって、「2026年の朝ドラが歴代最低を更新した」という見方は、少なくとも『風、薫る』の確定期間平均については事実と異なる。
視聴率が低い作品は失敗作なのか視聴率が低いからといって、作品の完成度や視聴者からの評価まで低いと決めつけることはできない。
例えば、SNSで話題になる作品は、必ずしもリアルタイム視聴率が高いとは限らない。録画して後から見る人、配信でまとめて見る人、放送終了後に作品を知る人もいるからだ。
反対に、SNSで大きな話題になったからといって、幅広い世帯がリアルタイムで視聴しているとは限らない。
炎上という言葉だけが先行しているニュースについては、実際の視聴率の変化、批判の対象、公式発表、調査対象の規模をそれぞれ確認することが大切だ。
【プロの結論】朝ドラ視聴率ランキングで本当に見るべきポイント
歴代ランキングから見えてくるのは、朝ドラの人気を一つの数字だけで測ることの難しさだ。
『おしん』の52.6%は、当時のテレビ視聴習慣と作品の圧倒的な支持が重なった歴史的記録である。一方、2026年の『風、薫る』や『ブラッサム』は、テレビ放送だけでなく録画や配信を含めた視聴行動の中で評価されている。
作品を比較する際には、次の3つの基準を意識したい。
- 歴代の記録を知りたい人:期間平均と最高視聴率を分けて比較する。
- 現在の人気を知りたい人:週間視聴率、個人視聴率、総合視聴率の推移を確認する。
- 作品の評価を知りたい人:SNSの反応、作品レビュー、配信実績などを組み合わせて判断する。
特に2026年の『ブラッサム』は、まだ物語の序盤にあたる。初週の数字だけで最終的な評価を決めるのではなく、今後の週間推移や視聴者層の広がりに注目したい。
朝ドラは半年近くにわたって物語を積み重ねる作品だ。序盤の数字だけでなく、中盤から終盤にかけてどれだけ視聴者を引きつけられるかも、評価を左右する重要な要素になる。
朝ドラ視聴率ランキングに関するよくある質問(FAQ)
Q1:朝ドラで歴代1位の視聴率を記録した作品は何ですか?
A1:1983年放送の『おしん』です。期間平均世帯視聴率52.6%、最高世帯視聴率62.9%を記録しています。
Q2:朝ドラの歴代最高視聴率は何%ですか?
A2:『おしん』の62.9%です。関東地区の世帯視聴率で、各作品の放送回の平均視聴率を比較した場合の最高記録です。
Q3:2026年の朝ドラで視聴率が高い作品は何ですか?
A3:2026年前期の『風、薫る』は期間平均13.8%、最高16.9%でした。後期の『ブラッサム』は2026年11月2日時点で放送中で、第5週の週間平均世帯視聴率は14.3%です。
Q4:朝ドラの歴代最低視聴率は何ですか?
A4:ビデオリサーチの比較可能な歴代データでは、2024年後期の『おむすび』が期間平均13.1%を記録しています。
Q5:期間平均視聴率と最高視聴率は何が違いますか?
A5:期間平均視聴率は全放送回を通じた平均値です。最高視聴率は、その作品の中で最も高かった放送回の平均世帯視聴率を指します。
Q6:視聴率が低い朝ドラは人気がないということですか?
A6:必ずしもそうではありません。録画視聴や配信視聴、SNSでの反響なども作品の支持を知る手がかりになります。リアルタイム視聴率だけでは人気の全体像を把握できません。
2026年最新の朝ドラ視聴率ランキングでは、歴代1位の『おしん』が期間平均52.6%、最高62.9%という記録を保持している。上位には『繭子ひとり』『藍より青く』『鳩子の海』など、1970年代の名作が並んだ。
2026年前期の『風、薫る』は期間平均13.8%。後期の『ブラッサム』は第5週の週間平均14.3%となり、今後の推移が注目される。
朝ドラの視聴率を正しく理解するには、歴代の世帯視聴率だけでなく、放送時間や編成の変化、録画視聴、総合視聴率、ネットの反応まで幅広く見る必要がある。
歴代記録を知るなら『おしん』、近年の人気作を振り返るなら『あまちゃん』『あさが来た』『カムカムエヴリバディ』『虎に翼』、そして2026年の最新動向を追うなら『ブラッサム』に注目したい。
今後も週間視聴率の変化と作品への反響を追うことで、数字だけでは見えない朝ドラの魅力や、時代ごとの視聴者の変化が見えてくる。
主な参照資料
- ビデオリサーチ「2026最新版 朝ドラ 歴代の視聴率一覧」
- MANTANWEB「ブラッサム」週間視聴率関連記事(2026年11月2日)
- MANTANWEB「風、薫る」総合視聴率関連記事
- 産経新聞系emogram「ブラッサム」SNS反応分析(2026年11月2日)